Hors d’oeuvre《オードブル》

「ただいまぁ」
「といっても、今日は誰もいないぜ、お嬢ちゃん」
「だって、自分の家に帰ってきたときは、ただいまでしょ?オスカー様」
アンジェリークがオスカーの顔をみあげて、にっこり微笑んだ。
「ああ、そうだな、ここは俺達の家だものな…」
この屋敷を自分の家と言いきってくれるアンジェリークに、オスカーの胸はきゅぅっと締め付けられた。
アンジェリークと一緒に暮す前、この屋敷はオスカーにとって、只の官舎以外の何物でもなかった。
聖地に召還されたとき、炎の守護聖はここに住むのだと、この屋敷をあてがわれたから、住んだ。
それだけだった。
しかし、アンジェリークとの暮しが、この屋敷をオスカーにとって真の意味での『家』にしてくれた。
帰ってくるとおちつき、心安らぐ、寛げる場所にアンジェリークが変えてくれた。
そして、アンジェリークもこの屋敷を自分たちの家と言ってくれるその幸せにオスカーは眩暈すら感じる。
溢れ出る愛しさのままに、その掛け替えのない存在を後ろから羽交い締めに抱きしめた。
外出中から、自分の中で泡立ち逆巻いていた欲望が、アンジェリークのこの一言で、もうどうにも押さえきれなくなった。
「オスカー様?」
突然きつく抱きしめられたアンジェリークは、きょとんとしてオスカーを見上げていた。


この週末、オスカーの私邸には、使用人は一人もいない。オスカーが慰労の為に一斉休暇を与えたのだ。
アンジェリークは、はりきって、自分が家事をするといいはり、手始めに
「オスカー様、お夕食の買い物にいきましょう!」
と、主星のデパートにオスカーをひっぱりだし、あれやこれやと、買い物をしてきたのだ。
普段家の事は使用人がすべてやってしまうので、アンジェリークは一度くらい普通の奥さんのようなことをしてみたいとずーっと思っていたようだった。
普通の若夫婦のように、2人で買い物にいける事が嬉しくて堪らないようで、とてもはしゃいでいた。
当然今日の2人は私服で、オスカーは体にぴったりとした黒い革のジャケットとパンツを身につけていた。
細身の革パンツは、オスカーのきゅっと締まった臀部をより魅力的に、セクシーに見せていた。
胸元に光る金のネックレスは浅褐色の肌をより引き立てていた。
今日のアンジェリークの衣装も、オスカーに合わせてモノトーンでまとめてあった。
シンプルな白の薄手のニットは魅力的な胸のラインをきれいに現しながらも、上品な印象だ。
スリットが程よくはいった黒のスカートも、足捌きをきれいに見せている。
アンジェリークは、主星の繁華街に降り立ったとき、ちょっともじもじしてから、いきなりオスカーの腕にぶら下がる様にしがみ付いたかと思うと、上目使いにオスカーをみあげ、
「オスカーさまぁ、腕組んで歩いてもいいですか?」
と、小首を傾げて訊ねたものだから、オスカーはその可憐さにくらくらしつつも、言葉だけは余裕を見せて、
「そんなにかわいくおねだりされちゃ聞かない訳にはいかないな?」
といって、アンジェリークにウインクを与えた。
アンジェリークは
「うふっ、嬉しい!一度オスカー様と腕組んで歩きたかったんです!」
と言って、オスカーの腕をきゅっと抱きかかえる様にして腕を組んできたので、ふくよかな胸のふくらみがオスカーの腕に押しつけられた。
そのうえ、うっとりと潤んだ瞳でオスカーをみつめながら、アンジェリークは
「こんな格好のオスカー様を見るの初めてだけど…オスカー様って、ほんとに何をお召しになっても、似合いますね。こんな素敵な人が、わたしの旦那さまだなんて、嘘みたい…でも、嬉しい…」
などと、恥じらいながら訴えたりしたものだから、オスカーの頭はぼんっと音を立てて沸騰した。
『か…かわいい。なんてかわいいんだっ!お嬢ちゃんっ!!』
オスカーがアンジェリークをその場で押し倒さずにすんだのは、偏にそこが主星の最も賑やかな繁華街のど真ん中だったからだ。
その後の買い物の時間はオスカーにとって、まさにいつ果てるともしれない拷問であった。
アンジェリークは豊かな胸をぎゅうぎゅう押しつけてくるし、オスカーに向ける笑顔は輝かんばかりに可憐だった。
『お嬢ちゃん…そんな可愛い顔で、こんな気持ちのいい胸を俺に押し付けてきたら…くいたくまっちうじゃないかっ!…』
その胸を思いきり揉みしだきたい。隆起する先端を存分に舐めまわし、吸い上げてやりたい。
そして、そうするうちにしとどに濡れそぼってくる、熱くきつく柔らかなあの部分に、思いきり己を打ちこみたい。
そんな妄想に苦しめられ、ラブホテルの看板を見かけるたびに、もう、辛抱堪らず、その方向に向かいかける足を無理やり押し留め、
『いかん!いかん!いか〜ん!お嬢ちゃんは買い物を楽しみにしているのだ、お嬢ちゃんの楽しみを奪ってはいかん!』と
ありったけの精神力で自分に言いきかせ、自己主張し始めた下半身を押さえつけようとした。
オスカーの懊悩も知らずに、アンジェリークは必要な買い物をすますと、道端でうっているソフトクリームを目ざとく見つけ
「あっ!オスカーさま!あれ食べましょう!」
と、オスカーをぐいぐい引っ張って店の前までいってしまった。
「アイスクリームならいつもシェフのデザートを、これでもかといわんばかりに食ってるじゃないか、お嬢ちゃん。」
と、オスカーが言うと、アンジェリークがぷぅと膨れた。
「そ、そんなに食いしんぼじゃないもん。それに、ソフトクリームはデザートには出てこないし、こう言うのは外で食べるからおいしいんですよ〜!」
「そういうものなのか?俺はいいから、お嬢ちゃん、食べたかったら、食べるといい」
「オスカー様は、召し上がらないの?冷たくて、甘くて、おいしいのに…」
店員から、コーンの上にてんこもりにのせてもらったソフトクリームを受け取りながら、アンジェリークが不思議そうな顔をした。
こんなおいしいものを、遠慮するオスカーの気持ちがよくわからないようだった。
オスカーは、のんきにソフトクリークなど食べる気になれなかっただけなのだが。
そんなことは露知らず、屈託のない顔でアンジェリークは、はむはむとソフトクリームを食べていた。
いい陽気に、食べきる前に、クリームがとけて垂れおちそうになると、
「あっ、とけちゃう!」
と言って、アンジェリークは、その落ちそうな部分を、可愛い舌で、ぺろりと下から上に舐め上げた。
『そ…そんな舌遣いを、公衆の面前で、俺以外の男の前で見せたらだめだ〜!お嬢ちゃん!』
初めてアンジェリークと結ばれた時、アンジェリークはキスの応え方もしらないほど、初心で無垢だった。
しかし、オスカーが非常な熱意で仕込んだ上に、アンジェリークは熱心でやる気のある生徒だったので、(それも、オスカーに悦んでもらいたい一心からだった)アンジェリークのその技術は、いまや長足の進歩を遂げていた。
アンジェリークが懸命に自分に奉仕してくれる姿をつい思い出してしまい、オスカーは更に下半身に血流が集中する。
『まったく、俺をこんなに翻弄してくれて、ほんとうにいけないお嬢ちゃんだ…』
額に手を当てて嘆息をつくと、アンジェリークの桜ん坊のような唇の横に、クリームがついているのが見えた。
「お嬢ちゃん、口のわきにクリームがついてるぞ…」
「えっ?やだ…」
オスカーが手を伸ばし、指で拭ってやろうとしたのと、アンジェリークが自分の舌をちょろっと横に出して、それを舐めとってしまおうとしたのは、ほぼ同時の出来事だった。
アンジェリークは図らずも、ちょうど自分の口元に添えられようとしていたオスカーの指先をぺろんと舐めてしまった。
「あっ、ごめんなさい、オスカー様。間違ってオスカー様の指をなめちゃった。行儀の悪いことしようとしたから、撥があたっちゃったわ。うふ。」
照れくさそうな顔で、ちょっと笑ってアンジェリークはオスカーの顔を覗きこんだ。
オスカーは瞬間固まってしまっていた。
あの部分を筆頭に全身が硬直した。
意図した仕草ではないといえ、アンジェリークに指を舐られた刺激に、自分のものは一気に最高段階まで勃起してしまった。
体にぴったりした革パンツをはいて来てしまったことを、そこはかとなく後悔した。
パンツの下で、自分自身の激しい自己主張は収まることなく、歩くたびに猛りきったその部分がパンツに擦れて辛かった。
口数の少なくなってしまったオスカーをアンジェリークが気遣わしげにみやり、
「オスカー様、お疲れになったんですか?それとも、わたしと買い物なんて、やっぱり退屈でした?」
と不安そうに尋ねてきたので、あわてて、
「いや、人ごみに出るのは久しぶりだから、人の多さに酔っちまった…とでもいうところかな?」
と、少し疲れた風を装った。
オスカーを疑う事をしらないアンジェリークは、
「そうですね、人ごみって疲れますものね。もう一通り買い物もすんだし、家にかえりましょ、オスカーさま」
といってくれ、オスカーとアンジェリークは、今ようやく自分達の私邸に辿り着き、ホールにおちついたところだった。
オスカーは心の底から安堵した。
今日ほど、家に帰ってきてよかったと思った事はなかった。
革パンツの中で、自分自身は苦痛なほど張り詰めたままだった。
そこへ持ってきて、アンジェリークのあまりに可憐ないじらしい言葉が、オスカーの欲望をあっさりと臨界点まで押しやり、乗り越えさせてしまった。
いきなり後ろから抱きすくめられたアンジェリークは、それでも信頼に満ちた無邪気な瞳でオスカーを見つめていた。
「どうなさった…んんんっ…んむぅ」
自分の方に顔を向けたアンジェリークにオスカーは突然覆い被さる様に口付けた。
アンジェリークを逃す気も、抵抗する隙を与えるつもりも、その余裕も最早微塵も無かった。
言葉を発しようと開いていた唇の間に自分の舌を強引にねじ込み、彼女の舌に自分のそれを絡めた。
唾液ごとつよく唇を吸いあげる。
片手で動きを封じる様に体を抱きすくめながら、もう片方の手で乱暴にアンジェリークの服をたくし上げ、ブラの上から乳房を揉みしだいた。
すぐ、布越しの愛撫がもどかしくなって、ブラもたくし上げて乳房を露出させた。
ぷるんと揺れて零れ出た乳房を、こねるようにもみながら、乳頭をくりくりと摘み上げた。
「んんっ…んっ…」
塞がれていても、アンジェリークの吐息が艶をましていくのが、オスカーには手に取るようにわかる。
アンジェリークの体からも力が抜けつつあるのを悟り、オスカーは腕の戒めをほどき、両手で乳房を愛撫しはじめた。
唇は変わらず舌を絡めとりながら、後ろからアンジェリークの乳房を捏ね回し、乳首をつまんで、軽くひっぱった。
「んふぅっ」
その刺激に、アンジェリークがかぶりを振って、オスカーの唇を振りほどいた。
「やっ…オスカーさま…だめ…やめて…」
「どうしてだ?お嬢ちゃん」
オスカーはかまわず、今度は舌をうなじに這わせながら、乳首の先端を指の腹で転がし始めた。
「ああぁん…だって…お夕食の用意が…」
「まだ、時間はあるだろう?俺は食事の前にお嬢ちゃんが欲しい。食っちまいたい。こんな風にな?」
こういってオスカーは後ろからアンジェリークの乳首を口に含むと舌で転がしながら、吸い上げた。
「あっ…やぁん…だめ…こんなところで、そんな急に…あっ…」
「でも、声は嬉しそうだぜ、お嬢ちゃん」
「そんな…そんなこと…あっ…あぁん」
オスカーはかまわずアンジェリークの乳首を舌で何度も舐め上げ、吸い、時折甘噛みを加えた。
もう片方の乳首は指でつまんだり、先端を引っかく様にしたり、指をまわす様に転がしたりと、こちらもいろいろな愛撫を間断なく与えた。
両の乳首がみるみる固くなっていく。
オスカーの乳首への様様な愛撫に、アンジェリークも、甘い喘ぎが押さえられずに唇から零れて行く。
「あっ…あん…はっ…あぁん…」
「お嬢ちゃん、気持ちいいんだろう?」
オスカーはこういいながら、アンジェリークのスカートの中に手をいれ、ショーツの上をすっと撫でた。
シルクのショーツは、溢れ出る愛液を含んでじっとりと湿っていた。
オスカーはにやりと笑うと、布の上から指を上下に滑らせた。くちくちと淫靡な水音が響く。
「ほら、もうこんなになってるぜ。ここも直に触ってもらいたくて、がまんできないんじゃないか?」
とアンジェリークの耳元に囁きかけた。
アンジェリークは力なく首を振りながら、
「んんっ…やっ…だめ…だめなの…」
と、口だけの抵抗を試みる。
その口調には、本気の嫌悪は見うけられない。
「体と違ってお嬢ちゃんの唇は嘘つきだな…」
オスカーはこういいながら、ショーツの中に指を入れ、叢をかきわけて、花芽を探り当て、それを指ですっとすりあげた。
「ああああっ」
途端にアンジェリークの声が一オクターブ上がった。だが、オスカーはすぐに花芽をすりあげるのを止めてしまった。
アンジェリークがなぜ?というように、霞のかかった瞳でオスカーを見上げた。
するとオスカーは
「だめっていうなら、これで止めちまうぜ?お嬢ちゃん。ここで止めたら辛いのはお嬢ちゃんのほうじゃないか?ほら、ほんとはこのまま触ってほしいんだろう?」
と、意地悪くアンジェリークを追い詰めて行く。
ここで、放り出されたりしたら、アンジェリークが体の熱をもてあますと知ってのことだ。
「それにな、お嬢ちゃんがあんまりいい声で鳴くもんだから、俺のものがこんなになっちまった…」
あたかもたった今勃起したかの風を装って、オスカーは革パンツ越しにこれみよがしに自分の怒張したものを、アンジェリークの臀部に押し付けた。
アンジェリークの体が瞬間びくりと震えた。
「もっとさわってもらいたかったら…わかるな?お嬢ちゃん」
オスカーが、これ以上はないと言うほど優しい声でアンジェリークに囁いた。
アンジェリークは、その声に操られる様に、オスカーに向直ると、すがるような瞳でオスカーを見上げた。
オスカーは黙って微笑んだまま、やはり瞳でアンジェリークを促す。
アンジェリークは諦めた様に床に跪いた。
分厚い絨毯が敷かれているので、膝を痛める心配はない。
アンジェリークはオスカーのパンツのジッパーを降ろし、もどかしげな手つきで、オスカーのものを引きずり出した。
解放されたオスカーのものは天を向いて隆々と屹立している。その先端からは透明な雫が僅かに零れていた。
アンジェリークは、オスカーのものに手をそえ、その先端にそっと口付けた。
敬虔とさえいえる仕草だった。
輪郭をなぞる様に全体に唇を滑らせてから、小さな舌を差し出し、根元から先端へと、丁寧に舐め上げる。
カリの部分は特に念入りに舌を這わせ、滑らかな先端の合わせ目にもちろちろと舌を回す。
「お嬢ちゃん…うまいぞ」
オスカーがアンジェリークの髪をやさしく撫でる。
オスカーの言葉に意を得たように、アンジェリークは徐にそれを口に含んでいった。
口をすぼめる様にして唇を上下させ、時折、ちゅっと音をたてて、先端を吸った。
オスカーに教えこまれた舌遣いで、アンジェリークは懸命にオスカーに奉仕する。
かわいらしく、愛らしい口元に、自分のものが出入りしているのが良く見えた。
アンジェリークが自分の前に跪き懸命に奉仕している、その光景の淫靡さに、ますますオスカーの欲望の焔が燃え盛る。
しばらくして、オスカーはアンジェリークをあごを摘み上げて奉仕を制した。
「もう、十分だ。お嬢ちゃん。上手にできたな。がんばったお嬢ちゃんにはたくさんご褒美をやろうな」
こう言ってアンジェリークを立たせると、オスカーはショーツを降ろし、片足だけ足を抜いた。
そして今度は自分が跪いてアンジェリークの股間に顔を埋める。
濃厚な雌の香りに咽びそうになる。愛液は太股のほうまでをも濡らしていた。
指で襞をかき分けながらオスカーは呟く。
「まだ、大して触ってもいないのに、まるで洪水じゃないか…俺のものを咥えていやらしい気分になっていたんだろう?」
「や…ん」
アンジェリークが指を噛んで顔を背ける。
「ふ…そんなお嬢ちゃんもかわいいぜ。」
オスカーは指で開いて露出させた花芽に舌をはわせた。そのまま激しく舌を動かして花芽を嬲った。
「あぁっ!」
アンジェリークの体がびくっと撓った。
オスカーは、何度も何度も下から上へと花芽を舐め上げては、舌先でつついた。
溢れ出る愛液を尖らせた舌先で掬い取り、存分にその甘い蜜を堪能する。
わざとぴちゃぴちゃと音をたてて、甘酸っぱい香りのする愛液を喉をならして啜り上げた。
「あぁっ…あっ…あんっ…はっ…」
アンジェリークはオスカーの燃え立つ髪に指を埋める。
崩れ落ちそうな自分の体を支えようとしているのか、自分の股間にもっとオスカーを押しつけようとしているのか。
オスカーは花芽を弄いながら、ひくひくと蠢いて欲望の証を零しつづけている秘裂に指をぐっと差しいれた。
「はぅっ…」
アンジェリークがのけぞり白い喉が露になる。
「もう、ここにいれて欲しくて堪らないんじゃないか?お嬢ちゃん」
激しく指をつき入れ、秘裂をくちゅくちゅとかきまわすオスカー。
「あっ…あああっ…」
アンジェリークがいやいやをするように首を振る。
だが、オスカーにはその仕草が愛撫をいやがってのものではなく、すぎるほどの快楽に体が付いていかないだけなのだということを、よく知っていた。
「こんな風に俺のもので突き上げてもらいたくないか?思いきり奥まで突いてもらいたいんじゃないか?」
思いきり奥まで…その言葉にアンジェリークの理性の箍が外れた。
「ああっ…オスカー様っ、そう、オスカー様が欲しいのっ。お願い。もうオスカー様を頂戴っ」
押さえきれない情欲に声を上ずらせて、アンジェリークが強請った。
オスカーは立ちあがると、アンジェリークの太股を抱きかかえて持ち上げた。
不安定な姿勢にアンジェリークはぎゅっとオスカーにしがみ付いたその瞬間、オスカーは
「素直なお嬢ちゃんは、ほんとにかわいいな…さ、俺が天国に連れて行ってやろう」
といって、立ったまま前から一気に貫いた。
「ああああっ!」
オスカーの首にしがみ付いていたアンジェリークの体が大きくのけぞる。
そのまま、勢いをつけて激しく突き上げる。足首に纏わりついたままのショーツが律動にあわせて揺れる。
「こうしてもらいたかったのか?お嬢ちゃん」
「んっ…そうなの…オスカー様の、欲しかったの…ああっオスカー様っ…もっと、もっと一杯頂戴っ!」
「ふ…そうやって俺を欲しがるお嬢ちゃんは、ほんとうにきれいだ…淫らで、妖しくて…」
アンジェリークが我を忘れて、自分を求める姿は、言葉にできぬほどの陶酔をオスカーにもたらす。
微笑んでいる彼女は、この上なく可憐で愛らしいのに、欲望に素直な彼女もまた、淫らだからこそ美しい。
この淫らに妖しく自分を魅惑する彼女を見たくて、オスカーはアンジェリークを酷いほどに追い詰めてしまう。
それなのに、自分の酷いほどの仕打ちに、臆することなく素直に応える彼女が堪らなく愛しい。
「ああ…お嬢ちゃん…一杯ついてやろうな。一杯奥までついてやるからな…」
優しい口調と裏腹にオスカーが更に力強く、アンジェリークの体を持ち上げんばかりに突き上げた。
「ひぁああっ!」
容赦なく最奥を抉られアンジェリークの体は大きく反り返ったと思うと、ゆっくりと弛緩していった。
息を荒げながら力なくオスカーにしなだれ掛かる。
「まだだ、お嬢ちゃん。もっともっとよくしてやる…」
最早自分を支えられないアンジェリークに獣の姿勢を取らせると、オスカーは今度は後背から貫いた。
「ふぁああっ!」
しっかりと抱えこんだ白い臀部に力強く、リズミカルに自分のものを打ちつける。
ぱんぱんと肉と肉のぶつかり合う音の合間を縫ってアンジェリークのすすり泣きの声があがる。
「ああっ…だめっ…だめなの…また…また…」
「お嬢ちゃんは、こっちからするのも好きだものな…いいんだぜ、我慢しないで…」
オスカーが腰の律動を更に速める。アンジェリークの腰を打ち砕こうとでもするかのように、激しく突きたてる。
「やっ…あ…あああっ!!」
アンジェリークは指で狂おしげに絨毯をかきむしり、激しくかぶりを振る。
「あっ…ああっ…すごい…奥まで来て…すごいのっ…」
「くっ…お嬢ちゃんの中も…熱くて、きつくて最高だぜ…」
「あっ…オスカーさまぁっ…嬉しい…オスカー様も感じ…て…はっ…ああっ」
「…っ、ほんとにかわいいぜ、お嬢ちゃん!」
オスカーはアンジェリークの愛らしい物言いに、更に愛しさが溢れだし、アンジェリークの体を表に返すと、思いきり抱きしめて、唇を吸った。
そのまま、アンジェリークの細い足を肩に担ぎ上げ、華奢な体を2つに折り曲げる様にして、自分のもので、突き刺す様に激しく貫いた。
「くはぁああっ!」
アンジェリークの背が大きしなり、オスカーの肩に細い指が食い込む。
「やっ…だめぇっ…もう…もう…」
「天国に連れて行ってやるといっただろう?イっていいんだ、何度でも…な」
「あぁっ…オスカーさまぁっ…好きっ、好きなのっ…お願い…一緒に…一緒に…」
「ああ、俺も…愛してる…なら、一緒にいこうな、お嬢ちゃん…」
オスカーはアンジェリークの足首を掴んで足を大きくハの字に広げると、自分の物を根元まで深深と突き刺しては、引きぬくことを、激しく力強く繰り返した。
「はっ…あぁっ…イク…イっちゃう…ああぁっ!」
「くぅっ!!」
アンジェリークの秘裂が激しく痙攣し、オスカーのものを絞り上げた。
たまらず、オスカーも自分の欲望を解き放った。
オスカーの熱い精に体を一杯に満たされて、アンジェリークは高みに登り詰めたまま、このうえない至福に意識を漂わせた。

しどけない服装のまま、2人は未だ、ホールの絨毯の上に横たわっていた。
アンジェリークが肘をついて少し体を起こし、まだ官能の余韻を残したとろりとした瞳でオスカーを見つめた。
「オスカーさま…急にどうして?」
「嫌だったか?お嬢ちゃん」
オスカーはアンジェリークの肩をぐいと抱き寄せ、自分の胸の上にのせた。
「もう…そんなこときくのずるい…嫌じゃ…ありませんけど、突然だったから…」
「お嬢ちゃんがあんまりかわいかったから、我慢できなかった。それだけだ。」
アンジェリークはオスカーの胸板を撫でるともなしに撫でながら、おずおずと訊ねた。
「あの、もしかして、お買い物してるとき、オスカー様、急に黙っちゃったから、変だなって思ったんですけど。そのときから?でも、どうして?」
オスカーはアンジェリークの言葉に破顔した。くっくっと笑いながら、
「どうしてって、お嬢ちゃんが俺の腕にぐいぐい胸を押しつけてきたり、俺の指をなめたりするから、気持ちよくて、勃っちまったのさ。家につくまで我慢するのは大変だったぜ?」
アンジェリークが真っ赤になった。
「やだ…オスカー様ったら、もう…、でも、それならそうと、おっしゃってくださればよかったのに…」
「そんな事したら、俺はお嬢ちゃんを連れてホテルに直行してたぜ?」
「…そうして下さってもよかったのに…」
小さな呟きをオスカーの耳は聞き逃したりしなかった。がばと上体をおこしてアンジェリークに向直ると
「なんだって?お嬢ちゃんはホテルに行きたかったのか?というか、行ってもよかったのか?」
と、訊ねた。もしそうなら、自分のあの我慢はなんだったのだ?
でも、その一方で期待に氷青色の瞳が爛々と輝いてしまう。
アンジェリークは耳まで真っ赤になると、
「えっとぉ、あのぅ、一度も行ったこと無いんで、どんなとこなのかな〜ってちょっと思って…きゃ〜、いや〜ん」
と、自分で自分の言葉に恥ずかしがって、顔をぽすんとオスカーの胸に埋めてしまった。
オスカーはアンジェリークを抱く手に力をこめて、
「よしっ!わかった、お嬢ちゃん!来週の休みはホテルにつれてってやるからな!」
と、これまた力強く約束した。
アンジェリークは、いいですとも、嬉しいですともいえず困ってしまって、またオスカーの胸に顔を埋めてしまった。
すっかりご機嫌のオスカーはふんふんと鼻歌混じりで起き上がると、
「さ、じゃ、2人で夕食の用意でもするか!」
と、アンジェリークの着衣を直してやりながら、アンジェリークの事も立たせてやった。
「え?オスカー様、お料理できるんですか?」
意外そうなアンジェリークに、オスカーはにやりと笑って言った。
「俺は元軍人だぜ?士官学校で自分のことは自分でする訓練は受けている。もしかしたら、お嬢ちゃんよりうまいかもしれないぜ?それにお嬢ちゃん、腰にきてるだろう?一人で料理をするのは、大変だぜ?なんなら、俺が全部やってやろうか?」
「…ばか…」
また、真っ赤になって俯いてしまったアンジェリークの肩をだきながら、オスカーは厨房にむかった。
2人きりの休日は、たまらんなぁと、しみじみ思いつつ…
オスカーが使用人達に一斉休暇を与える回数が今後増える事は間違いなさそうであった。
(もしかしたら、TO BE CONTINUDE?)


この話は「ぷち・えんじぇる」のななせさまとの共同企画品です。
まず、ななせさまのお撮りになった画像が最初にありまして、それが、革ジャン・革パンツのオスカー様が着衣のままアンジェといたしてるもの(爆)だったんです。
で、ななせ様が画像につけるコメントに悩んでらしたので、ずーずーしく私が「文章つけましょうか?」と言い出しまして、服着たままするシチュエーションで考えて、できた話がこれ。なぜかバカップルになってしまいましたが(核爆)
ただいま、↑の画像は、ななせ様の裏サイトが工事中のため、残念ながら閲覧できないのですが、ななせ様の「ぷち・えんじぇる」には私のイマジネーションをこれでもかーっと刺激してくれた超かっこいいオスカー様ドールとめちゃくちゃらぶりーなアンジェドールが掲載されていますので、よろしければ、是非、ご覧になってみてくださいね。
ななせ様のサイトはこちら↓

http://homepage1.nifty.com/Petit-Angel/index.htm
 

壁紙は麻里様謹製です

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