秘密の花園



「アンジェいるかなあ」
緑の守護聖マルセルは、金の髪の女王候補、アンジェリークのいる特別寮に向かって歩いていた。
アンジェリークを森の湖の裏手にある花畑に誘うつもりだった。
その花畑は一般人の出入りは禁止されているが、彼ら守護聖に関してはその限りではない。
しかも、彼の好きな花がもうすぐ、その蕾をほころばせようとしているのだ。
『アンジェはお花がすきだもの。見せてあげたら、きっと喜ぶよ。』
近頃のアンジェリークはマルセルにはまぶしいほど輝いて見えた。
出会った当初は、育成がうまく行かないらしく、よく、飛空都市の片隅で涙ぐんだりしていた。
でも、育成が進むにつれ、アンジェリークは花が咲きほころぶような笑顔を見せるようになって行った。
しかし、アンジェリークの笑顔を見ていたいと思うのに、
いざ、アンジェリークと目をあわせると、なぜだか目をそらしたくなってしまうこの頃の自分にマルセルは戸惑っていた。
『なんでかなぁ、僕はアンジェを見ていたいのに、アンジェに見られてるって思うと、なんだかうまくしゃべれなくなるんだ』
マルセル自身はきっちり認識していたわけではないが、実際最近のアンジェリークは、かわいらしさの中にあでやかさが加わり、
見るものを引きつけずにはいられない、艶のようなものを醸し出していた。
『でも、お花を見ながらなら、きっとちゃんとお話できると思うんだ』
マルセルは自分の計画にわくわくしながら、アンジェリークの部屋のチャイムを押した
“ピンポーン”
しばらく待ったが、アンジェリークが出てくる様子はない。
マルセルは心底がっかりした。この頃アンジェリークはいつ訪ねても、留守のことが多い。
『アンジェ、どこに行っちゃったんだろう・・・育成にもあんまり来ないし・・・』
考えていても仕方ないと思ったマルセルは、森の花畑に花の様子をみに行こうと思った。

「ああ、良かった、まだ咲いてない」
マルセルがアンジェリークに見せようと思っていた花は、まだ蕾のままだった。
これなら、明日アンジェリークを誘っても間に合うだろう。
そこにマルセルの友達、小鳥のチュピが飛んできて、花畑の片隅にある木に止まって、さえずり始めた
「あっ、チュピ、そんなところにいたんだね」
チュピを見つけたマルセルは、チュピの止まっている木に身軽に攀じ登ると、こしかけるに兆度良い枝振りを見つけ
腰を下ろした。
高い木の上からは花畑が一望のもとに見える。
「アンジェと一緒にきたかったなぁ・・・」
そんなことを考えていたら、湖のほうから誰かがやってくるのが見えた。
『誰だろう、ここは普通の人は入ってきちゃ、いけないのに・・・』
マルセルが目を凝らすと、1人はその燃えるような赤い髪ですぐ、炎の守護聖オスカーと知れた。
そして、オスカーが連れているもう1人の人物は、マルセルが今まさに考えていた、金の髪の女王候補、アンジェリークであった
『アンジェリーク・・オスカー様と会ってたんだね・・・』
マルセルは、なぜか、胸が急に苦しくなって、息がうまくできなくなったようなきがした。
樹上にいる自分に彼らが気付くとは思えなかったが、おもわず、自分の姿を葉陰に隠す。
『なんで、僕隠れてるんだろう・・でも、なんか、降りていったらいけないようなきがする・・・』
誰もいない静かな花園では、オスカーとアンジェリークの会話は否が応でも、マルセルの耳に入ってきた。

「お嬢ちゃん、俺はお嬢ちゃんと二人でこの花園に来たかった」
「オスカー様、こんな素敵なところに連れてきてくださってありがとうございます。ほんとに、とっても、きれい・・・」
うっとりと花を見つめるアンジェリークの横顔を、オスカーがまぶしいものでも見るかのように見つめている。
「礼なんていいさ、俺がお嬢ちゃんを連れてきてやりたかっただけなんだからな」
「そんな、オスカー様、私ほんとに、嬉しいです。」
心からうれしそうな顔でアンジェリークが微笑んだ。
オスカーが一瞬アンジェリークに手を伸ばしかけて、やめた。そのまま自分のマントをはずし、花園に広げる。
「お嬢ちゃん、さ、ここに座るといい・・」
「え、そんな、オスカー様のマントが汚れちゃいます。私はこのままで大丈夫です、オスカー様」
「かわいいお嬢ちゃんを、地面に直接座らせるなんてこと、俺がするわけないだろう?
 そんなことをしたら俺は自分で自分が許せなくなるぜ」
オスカーが悪戯っぽい顔で、アンジェリークにウインクする。
「もう、オスカー様ったら・・じゃ、お言葉に甘えさせていただきますね」
ころころと、微笑みながらアンジェリークがちょこんと、オスカーのマントの上に座る。
オスカーは自分もアンジェリークの隣に、腰掛けると、アンジェリークの肩に腕を回して、ささやきかけた。
「お嬢ちゃん・・お嬢ちゃんはここに咲き誇るどの花よりも、可憐だ」
「やだ・・オスカー様・・」
アンジェリークは真っ赤になって、オスカーから顔を背けてしまった。
「ほんとうだ、お嬢ちゃん自身が1輪の花だ。そして、お嬢ちゃんはどの花よりも俺の目を引きつけ、俺を酔わす・・
 俺はもう、君から目を離すことができない・・目を離したら、どこかに飛んで行ってしまいそうで・・」
「そんな、私はどこにも行ったりしません、ずっとずっとオスカー様のおそばにいます、いえ、いさせて下さい!」
アンジェリークがびっくりしたように、オスカーに向き直った。必死の面持ちでオスカーに訴えかける。
「オスカー様が好き!大好き!オスカー様のそばにいたいんです・・」
「アンジェリーク・・俺も愛している・・俺の真実は君だけだ」
そう言うと、オスカーはアンジェリークを固く抱きしめ、細い頤に手をかけると、唇を重ねた。
薄く開いた唇から舌を差し入れ、歯列をなぞりさらに内部に舌を侵入させ、アンジェリークの舌を絡めとる。
心行くまでアンジェリークの舌を味わいながら、オスカーは自分の甲冑をはずして行く。唇を離した二人の間に透明な糸がかかる。
「お嬢ちゃん、今日はここで君を抱きたい・・」
オスカーがアンジェリークの耳元でささやいた。
「そんな、オスカー様、誰か来たら・・」
アンジェリークが形だけの抵抗を試みる。オスカーのキスとささやきに、実際はもうたちあがる力もない。
「ここは立ち入り禁止だ、誰も来やしないさ。俺は花に埋もれて花よりも美しく咲き乱れるお嬢ちゃんが見たい・・」
そのまま、オスカーは優しくアンジェリークを花の褥に横たえた。
マルセルが樹上から全てを見ていることに全く気付かず・・・

『ナニ?2人ハ、ナニヲイッテイルノ?』
マルセルは、混乱の極みにいた。頭ががんがんして、目の前がぐるぐる回るようだ。
『おすかーサマガ、あんじぇヲ、アイシテル?あんじぇモ、おすかーサマガスキ?ダクッテナニ?ドウイウコト?』
マルセルは頭がうまく働かないまま、徐々に露にされて行くアンジェリークの白い肌から目が離せなくなっていた。

オスカーはアンジェリークを横たえると、胸のリボンをほどき、ブラウスのボタンをひとつひとつはずして行った。
やわらかな日差しを浴びて、アンジェリークの乳白色のはだがまぶしいほどに輝く。
胸元や首筋にうっすらと残る紅い花びらは、いつつけたものだったろうか、白い肌に照り映えて、オスカーを幻惑する。
「お嬢ちゃんはほんとうにきれいだ・・・」
オスカーが感嘆したようにつぶやく
「や・・ん。オスカー様、恥ずかしい・・・」
アンジェリークは羞恥に目を閉じて、横を向いてしまった。
それでなくても、明るい日の光に全てを晒されて行くのは、涙が出るほど恥ずかしいのだ。
誰もこないということも保証があるわけではない。
それでもあからさまな抵抗をしないのはひとえにオスカーに対する愛しさゆえだ。
オスカーが望むことならなんでもしてあげたい、自分のできうる事でオスカーが喜んでくれるならどんなことでもできる。
アンジェリークはいつからか、オスカーが心に抱えている闇に気付いていた。
周囲の人々から自分だけが取り残されて行く守護聖の宿命、たとえ、人と接することがあってもそれは仮初めの夢のような物だ
誰かと歩んで行きたくても、ともに歩めるものはおらず、1夜の出会いに寂しさを埋めようとしては、さらに空虚さを募らせる
そんなことを繰り返すうちに、身中に巣食った孤独の深淵が心を蝕んでいく・・。
はっきりと、オスカーから聞いたわけではない。
でも、アンジェリークにはなんとなくそれが感じられた。
自分を求める激しさに、ひたむきさに、そして、自分を抱いても不安が消えないその瞳に。
『だから・・私でよければいくらでもあげる。あなたの望むことなら、なんでもできる。あなたのことを思うだけで
 涙が出そうになる・・こんなに好きになった人は始めてだから・・・』

オスカーは羞恥に震えながらも自分にされるがままのアンジェリークに、なんと言えば良いのだろう・・許しのようなものを
感じていた。
その姿を見れば、恥ずかしくないわけがないのはすぐにわかる。
しかし、アンジェリークはオスカーのどんな要求にも、懸命に応えようとした。
でもだからこそ、オスカーはもっともっと、アンジェリークを貪りたくなる、自分がどこまで受け入れてもらえるのか
確かめたくなってしまう。
ばかげていると、どこかでつぶやく自分がいる。
アンジェリークの愛を確かめようとするということは、畢竟アンジェリークを信じていないということか・・。
『いや、違う・・信じられないのは自分自身だ、天使の愛を受ける資格が自分にあるのか・・・』
しかし、オスカーには、もはや天使を手放す気はさらさらない。
彼女がいなければ、もう、息も付けない自分がいる。
本気の恋を手にしてしまったからこそ、それを失う事への恐怖は計り知れない。
しかし、もう、余裕のある恋など恋ではないことを自分は知ってしまったのだ。

オスカーはアンジェリークの背中に手を回し、ブラのホックをはずそうとする。
アンジェリークが無意識のうちに、少し背を浮かせ、オスカーの手が動きやすいようにする。
そんな何気ない仕草にも、オスカーはアンジェリークに愛しさを覚える。
ブラがはずされ、豊かな乳房がふるりと零れ落ちる。
柔らかく、張りのある乳房は横たわっていても形が崩れることなく、薄紅色の先端はつんと天を向いている。
これからもたらされるであろう愛撫の予感に、もう先端は、固くたちあがりかけている。
明るい日の下で見る白い乳房と薄紅色の乳首のコントラストはそれ自体が愛らしい花のようだ。
はかない花びらに触れるように、オスカーがそっと乳房に触れた。そのままやわやわと、揉みしだく。
愛らしい姿をこのまま見つづけたい気持ちと、その肌を味わいたい気持ちとに、一瞬心が揺れたが、
やはり、味わいたい気持ちには抗し難く、白い首筋に唇を落とし、舌を這わせて行く
「あ・・ん・・・あぁ」
アンジェリークが思わず声をあげ、オスカーの背に腕を回してくる。
オスカーは首筋と白い胸元のそこここに唇を当て、強く吸い上げる。
そのまま胸のラインにそって唇を滑らせるがわざと先端は口に含まず、乳輪にだけ、舌を這わす。
期待していた愛撫を与えられず、アンジェリークが焦れたように、腰を揺らす。
「あ・・ん、オスカーさま・・」
アンジェリークが潤んだ瞳でオスカーを見あげる
「どうした?お嬢ちゃん?」
オスカーが口の端に笑みを浮かべつつ、唇を胸から離した。
「あの・・ちゃんと・・舐めて・・」
この一言を言うだけでもアンジェリークは ありったけの勇気を振り絞らねばならなかったが、まだオスカーは容赦しない。
「俺はさっきから、お嬢ちゃんを舐めてやってるぜ?」
アンジェリークにも、わかっている。これはゲームなのだ。勝敗の結果のあきらかな・・
自分を捨てた分だけ与えられる快楽も深く激しいものになる。
そして与えられる快楽をもう知っている自分は、オスカーの望むとおりに振舞わざるをえない。そしてそれをオスカーも期待している。
「あの、先も・・・舐めてください・・」
やっとのことでこれだけ言うと、アンジェリークは真っ赤になって顔を手で覆い隠してしまった。
「了解したぜ、お嬢ちゃん」
そう言ってオスカーはアンジェリークの乳首を口に含むと輪郭に沿って舌を這わせ、舌先でつつく。
「あっ・・あん・・んん」
待ち望んだ愛撫にアンジェリークは顔をのけぞらし、オスカーの頭をきゅっと抱え込む。
「お嬢ちゃん、舐めるだけでいいのか?」
一瞬唇を離し、オスカーがさらにアンジェリークを追及する。
「あんっ・・あっ・・オスカー様・・吸ったり噛んだりも・・して・・んんっ」
「ふふ、いやらしいお嬢ちゃんだな?でも正直なお嬢ちゃんはかわいいぜ」
そう言うとオスカーは、アンジェリークの望みどおり、先端を音を立てて吸い上げ、軽い甘噛みを両の乳首に交互に与える。
「んんっ・・あん・・あん」
アンジェリークの息遣いはどんどん切なげになっていき、愛らしい眉も苦しげにひそめられていく。

『おすかー様、あんじぇノオッパイニアンナニムシャブリツイテ・・あんじぇ、苦シソウナノニドウシテ自分カラ舐メテナンテ言ウノ?』
マルセルは樹上で、二人の様子を魅入られたように見つめつづけていた。
アンジェリークを見ていると、苦しいのは自分なのかアンジェなのかわからなくなってくる。
そして、マルセルは、自分の血液が体の中心に全部集まって行くような感覚を覚え始めていた。

オスカーは口で乳房に間断無い愛撫を与えながら、手をアンジェリークのくびれたラインに沿って下腹部へと伸ばして行く。
スカートの中に手を入れ、アンジェリークの内股を探るとそこは下着の上からもはっきりわかるほど、粘度の高い液体で溢れていた。
「お嬢ちゃん、もう、ここがこんなになっているぜ?」
オスカーはそう言いながら、下着の上から秘裂に沿って指を上下させる。アンジェリークの下着にしみが広がって行く。
「くふん・・や・・ん」
アンジェリークが甘えるような声をだす。。
「いやって、じゃあどうしてほしいんだ?俺のお嬢ちゃんは・・」
アンジェリークの新緑の若葉を思わせる瞳がゆっくりと開く。その瞳は欲情に霞がかかったようだ。
「オスカー様・・私にさわって?・・直接・・」
「こうか?」
オスカーは下着の脇から指を差し入れ、秘唇をなで上げた。熱い愛液が指に絡み付いてくる。
指を滑らせ花芽を探り当てるとそこはもう、ぷっくりと、固くなっているのが指に感じられる。
オスカーは花芽に指の腹を当てると、円を描くように指を動かして花芽をすりあげた。
「ああぁっ・・んくぅっ・・ん」
アンジェリークの腰がびくりとはねあがる。
かまわずに、オスカーはもう1度アンジェリークの乳首を吸い上げ、指の動きもどんどん早めて行く。
上と下の敏感な場所に同時に強い刺激が与えられ、アンジェリークの体は無意識のうちに強すぎる刺激を逃そうとびくびくと跳ねあがる。
「あん・・あん・・ああっ・・オスカーさま・・私・・わたし・・」
アンジェリークが切れ切れに切ない声をあげる
「なんだ、お嬢ちゃん、もう我慢できないのか?」
オスカーがアンジェリークの胸から顔をあげる。オスカーの唾液に濡れた乳房が陽光にきらきらと輝いている。
「もうちょっと、我慢しな、お嬢ちゃん、良い子には、ご褒美がたくさんあるから・・な?」
オスカーはようやくアンジェリークの下着を脱がせた。アンジェリークの愛液で下着はぐっしょり湿り、重たげになっている
「さ、お嬢ちゃん、ご褒美が欲しい子はどうすれば良いか、わかるな?」
オスカーは自分も黒のアンダーウェアを上下とも脱ぐと、硬く屹立している自分自身にアンジェリークの小さな手を導いた。
アンジェリークは一瞬手を引っ込めかけたが、恐る恐ると言った感じでオスカーのものにそっと触れた。
「熱い・・」
アンジェリークはオスカーのものの輪郭を確かめるようにその小さな手を上下させる。握るとも握らないともいえる微妙な力加減で・・・。
オスカーは、アンジェリークを抱き起こすと、自分が横たわった。
「さ、お嬢ちゃん?」
オスカーが促すと、アンジェリークはゆっくりと、オスカーの上に覆い被さると、自分がそっと握っているものにそっと唇を押し当てた。
そのまま、オスカーのものがゆっくりと、アンジェリークの口腔にはいっていく。

マルセルは、オスカーのものが自分のものとはその大きさも形態もあまりに違うことに衝撃を受けていた。
そのうえ、アンジェリークは、グロテスクとも言えるそのオスカーのものをためらいもなく口に含んでいく。
『あんじぇ、キタナクナイノ?キモチワルクナイノ?ソンナコトマデおすかー様ニハデキルノ?』
マルセルは、我知らず自分のものに手を伸ばしていた。そこは、未だ嘗て無いほど、硬く張り詰めていた。

アンジェリークの小さな口にはオスカーのものは、半分も入らない。
それでも、アンジェリークは懸命にオスカーに奉仕する。先端を軽く吸い、舌で転がし、カリの部分に舌を這わせる。
オスカーがアンジェリークの腰に腕を伸ばし、自分の方にアンジェリークの臀部を向けさせた。
アンジェリークの腰を軽く持ち上げ、自分に秘唇が良く見えるようにする。
アンジェリークの秘唇は、愛液に濡れそぼリ、珊瑚色に色づいて、日の光につやつやと輝いている。
秘唇のうえにちょこんと顔を出している花芽は硬くふくらんで、紅い宝玉のように光って見えた。
「がんばっているお嬢ちゃんに、俺もお返しをしないとな・・」
オスカーはアンジェリークのひくついている秘唇に指を滑らせた。花芽をとらえ、再度すり上げ始める
「んんっ・・・」
アンジェリークがオスカーのものを口に含んだまま、びくりと背をしならせた。
「口を離さなかったな、えらいぞ、お嬢ちゃん、ほら、ご褒美だ。」
オスカーはこう言うと、アンジェリークの秘裂に自分の中指を指し入れた。そのまま根元まで飲み込ませ、中をかきまわす。
オスカーが指を抜き差しするたびに、ちゅぷちゅぷと、淫らな水音が響く。
あふれ出る愛液がアンジェリークの腿まで伝わって流れている。
「ふふ、お嬢ちゃんはほんとにいやらしいな・・あとからあとから、蜜が溢れてくるぜ・・」
オスカーがこう言うと、アンジェリークがいやいやをするように首を振った。
しかし、きゅっと指を締付ける秘裂が、言葉の責めに、より高ぶっている様を如実に表している。
「こんなに溢れさせて・・俺がきれいにしてやろうな・・」
オスカーは軽く上体を起こすと、アンジェリークの臀部を自分のほうにさらに引きよせ、秘唇に舌を差し入れた。
「んんっ・・んああぁっ・・」
この刺激にたまらず、アンジェリークはオスカーのものを口から離してしまった。
オスカーはアンジェリークの愛液を全て舐め取ろうとでもするかのように、深く舌を差し入れる。
かと思うと、花芽を舌で転がし、軽く歯を立てる。
「んくぅっ・・んん・・あっ・・あん・・ふぁっ・・」
アンジェリークはオスカーのものをなんとか口に含もうとするが、オスカーに与えられる快感が強すぎて、体が思うにまかせない。
オスカーのものをその小さな白い手でなでさするのがやっとだ。
「お嬢ちゃんの蜜は、花の香りがするな・・」
汲めども尽きせぬ泉のような愛液を啜りながら、オスカーがつぶやく。
「あっ・・あん・・オスカーさまっ・・もう・・もう・・わたし・・おかしくなっちゃ・・んんっ」
「我慢しなくていいんだぜ?イキたかったら、イっちまって・・」
「やっ・・オスカー様のが・・ほしいの・・オスカー様・・ああっ」
「しょうがないお嬢ちゃんだ。そんなにこれをいれて欲しいのか?」
アンジェリークがこくこくと一生懸命にうなずく。
秘裂はもう指では我慢できず、もっと確かな量感を求めて、熱く疼いていた。
オスカーはアンジェリークを己への奉仕から開放すると、体を起こして胡座を組んだ。
そして、アンジェリークを抱きかかえ、自分に向かい合わせると、
組んだ足の上にアンジェリークの体をゆっくりと降ろして、貫いていった。
「ああ・・・」
自分の中心を埋め尽くす圧倒的な量感にアンジェリークは白いのどをのけぞらせた。
腕はオスカーを抱きしめるように、肩と背に回される。
己を根元まで収めると、オスカーはアンジェリークの腰をしっかりと抱えて、下から激しく突き上げ始めた。
「ひぁっ・・あっ・・あん」
アンジェリークが激しい揺さぶりにオスカーから体が離れないようにぎゅっとしがみつく。
豊かな乳房がオスカーの突き上げに合わせて激しく揺れる。
オスカーが乳房の先端を唇で捉え、腰を突き上げながら、乳首も強く吸い上げる。
「んくぅっ・・くっ・・・ん・・あっ・・オス・・カ・・さ・・」
「・・お嬢ちゃんの中は、熱くて、きつくて、最高だぜ・・」
「あん・・あっ・・オスカー様っ・・好き・・好きなの・・」
「ああ、俺も・・愛してるぜ、お嬢ちゃん・・」
溢れ出す思いをぶつけ合うように、二人はお互いに激しく唇を貪りあう。
オスカーはさらに下から突き上げる速度を早めていく。
突き上げの激しさに耐えきれず、アンジェリークは口付けを続けられなくなる。
「はっ・・あぁっ・・ふぁっ・・もっ・・だめ・・」
「いいぜ、お嬢ちゃん、だめになっちまいな・・」
オスカーがアンジェリークの腰をぐっと自分に引きつけ、さらに深く結合したとき
「あああっ!」
アンジェリークが一際高い声をあげ、白いのどを露にした。秘裂がはげしくオスカーを締め上げる。
しかしオスカーはその締付けのきつさに耐え、ぐったりとオスカーに持たれかかってきたアンジェリークを抱きしめ軽い口付けを落とす。、
「一人で先にイっちまって、しょうがないお嬢ちゃんだ」
「う・・ん・オスカ・・さま・ごめん・・なさ・・」
「もっと、お嬢ちゃんを感じさせてくれよ・・俺のことも・・もっと感じてくれ・・」
こう言うと今度はアンジェリークをうつぶせにして、腰をたかだかと持ち上げると、一気に後ろから貫いた。

『コレガ、コンナコトガアイシアウッテコトナノ?』
マルセルは、今見ている光景に全く現実感が感じられなかった。
『アレガ、あんじぇ?ボクノスキナカワイイあんじぇ?アンナノ・・アンナノあんじぇジャナイ!』
アンジェリークが動物のような格好でオスカーに蹂躙されているところが、マルセルから見えた。
オスカーが後ろから抜き差しするたびに、アンジェリークの襞がめくりかえり、オスカーのものに絡み付く様も。
オスカーのものがアンジェリークの愛液にまみれて、てらてらと光っている様も。
そして、突き上げられるたびに、アンジェリークが嬌声をあげて、腰を振りたてている様も・・・
マルセルは二人の痴態に激しい嫌悪を感じているのに、彼自身は彼の意思とはかかわり無く硬く張り詰めていた。
マルセルは、我知らず自分のものをかきだすと、自分の手を上下させ始めた。

「んんっ・・あっ・・あん・・」
オスカーに後ろから貫かれて、アンジェリークはまたすぐ乱れ始めた。自分から腰を突き出しオスカーのものをより深く咥えこもうとする。
「ふっ・・お嬢ちゃんはこっちからするのが好きだな・・」
「あっ・・や・・ん・・そんなこと・・いわない・・で」
「でも、気持ち良いんだろう?こんないやらしい格好で、自分から腰を振って・・」
「あん・・いや・・んんっ・・んくぅ」
オスカーがわざと、言葉で嬲ると、アンジェリークがさらに乱れ、オスカーのものを秘裂がきゅっと締付ける。
「正直に言わないと、やめるぜ?」
もちろん、本心ではない。だが、オスカーはわざと腰の動きを一瞬とめた。
「やっ・・オスカー様、やめないで!」
アンジェリークが必死にオスカーに懇願する。登り詰める途中でこのまま放り出されたら、この疼きをどうすれば良いのだろう。
「どうして欲しいか、正直にいってみな?お嬢ちゃん」
オスカーはなにもかもかなぐり捨てて、自分を求めるアンジェリークの姿を見たかった。
そして、アンジェリークは体中が、満たされたい欲望で火がついたかのように熱くなって、もう他のことはなにも考えられなかった。
「オスカー様、オスカー様で私をいっぱいにして!いっぱい、いっぱい、奥まで突いて!」
「お嬢ちゃんの仰せのままに!」
オスカー自身も、もう自分を留め置くのは限界だった。
アンジェリークの襞がオスカーのものを奥へ奥へと引きこもうとするかのように、妖しく絡み付いてくる。
オスカーはアンジェリークの白い双球を抱えなおすと、激しく腰を打ちつけ始めた。
欲望の限界まで焦らされたアンジェリークはあっけないほどたやすく燃えあがる。
「ああっ・・あっ・・やっ・・んん・・んくぅっ・・」
「気持ちいいか?・・お嬢ちゃん?」
オスカーの声も、快楽にうわずり始めている。
「あんっ・・あっ・・気持ちいい・・気持ちいいの・・オスカーさまぁっ・・ああっ」
「もっと、もっと俺を感じてくれ・・俺が・・俺が感じるのは・・君だけだ・アンジェリーク・・」
「ああっ、オスカー様、オスカーさまぁっ・・」
アンジェリークが過ぎる快楽にしゃくりあげるように、すすり泣く。
白い指が、地に咲く花々を握り締め、その花びらを散らす。
「オス・・カ・・さまっ・・わたし・・また・・ああぁっ!」
秘裂が一層きつく締まり、二度目の絶頂が程なく訪れることが見て取れる。
「ああ、何度でもイっていいんだぜ、お嬢ちゃん、俺の腕の中でいくらでも乱れてくれ・・」
「やっ・・オスカーさまっ・・オスカー様も・・一緒じゃなく・・ちゃ・・やっ・・」
「・・・わかった・・いっしょにイクぜ、お嬢ちゃん!」
オスカーがさらに注挿の速度を早め、アンジェリークを壊さんばかりに激しく突き上げた。
「あっ・・あっ・・ああああぁっ!!」
最奥を容赦無く突かれ、アンジェリークは自分の高まった情感全てがのどからほとばしるような声をあげて崩れ落ちた。
秘裂が激しく痙攣を繰り返し、オスカーも引き絞りに絞った己の欲望をようやく解き放った。
・・・・それと時を同じくして、花園の片隅で、マルセルも自分の手で欲望を解き放っていた・・。

オスカーがアンジェリークの服装を整え、腰に力が入らずうまく歩けないアンジェリークを抱きかかえて、花畑から立ち去って行った。
樹上で二人の交接を呆然と見ていたマルセルは、もう誰も人が来ないのを見計らってようやく地上に降りたった。
彼がアンジェリークに見せたかった花々は二人の激しい行為に、つぼみのまま、散らされ、踏みにじられていた。
それはそのまま、彼の淡い初恋の様だった。彼が全く思いもよらなかった形で終わった彼の初恋・・
マルセルは自分が心の奥で育んでいた、アンジェリークへの和えかな思慕の情が二人に踏みにじられたような気がしていた。
でも、それ以上に、あの二人を見て欲望を覚えた自分自身が許せなかった。
自分の中に、こんなあさましい自分がいることに気付きたくは無かった。
そして、自分にそれを気づかせたオスカーとアンジェリークに激しい憎しみを覚えた。
『もう、僕は恋はしない・・・』
マルセルは、夕闇の迫った花園を1人あとにした。



とある同人誌に掲載されていた18歳マルセルのイラストを綸子さんに見せていただき、そのマルセルのあまりの変貌ぶりに触発されて書いたものです。
切れ長の瞳が冷たくて婀娜っぽくて、ギムナジウムのいけない先輩風で、思わず私は、
「このマルセルならOK!」(なにがじゃ)と叫んだほど、その色気にくらくらでした。
でも、あの天真爛漫なマルセルが、一体どんな経験をしたら、こんな風に変貌するのかと妄想を膨らませた結果がこれです。


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