オスカーは黙ってとバーに行くと、グラス半分がウォッカの濃いスクリュードライバーをバーテンに作らせて、持ってきた。
アンジェリークがジュリアスとのダンスを終えて、ようやくフロアから戻ってきた。
激しいダンスに息を切らせている。
「お嬢ちゃん、ずっと踊りっぱなしでのどが乾いたんじゃないか?ほらオレンジジュースを持ってきてやったぜ。」
「あ、ありがとうございます、オスカー様、ほんとにもう、のどがからから・・」
アンジェリークはオスカーからグラスを受け取ると、それを一気に飲み干してしまった。
かあぁ〜と、アンジェリークの顔がみるみる真っ赤になった。
「あ、やだ、これお酒が入ってたみたい・・」
「ああ、バーにおいてあったのをそのままもって来ちまったから、気付かなかった、すまなかったな、お嬢ちゃん」
オスカーがしゃあしゃあと、答える。
「ふにゃ〜、なんか熱いです〜」
アンジェリークのろれつが怪しくなっている。
「おっと、お嬢ちゃん、酔いが回っちまったか?酔いを覚ましに夜風にでもあたりに行くか?」
「・・は〜い・・」
足下がおぼつかないアンジェリークを抱きかかえるようにして、オスカーはさーっと逃げるように広間を出て行ってしまった。
「・・やられました・・」リュミエールが悔しそうに呟く。
「・・・あれ、絶対わざとだよね、」とマルセルが小声で囁いた。
「・・ああ、おっさん、見え見えのてぇ使いやがって・・・」とゼフェルが答える。
勘のいい二人はオスカーの姑息な技に気付いたようだ。
「えっ、何が?」なにもわかっていないランディが大声で二人に尋ねる。
「だぁ〜〜っ、おめーはいいんだよ、鈍い奴には何言っても無駄だからなーっ!」
「なんだよ〜、そう言う言い方はないだろう、ゼフェル!」
「ああ、もう喧嘩は止めてよ〜。それより、オスカー様、アンジェをどこに連れて行っちゃったんだろう・・」
「俺たちで探しに行こうか?アンジェの様子も心配だし・・」
『へっ、そいつはもしかしたら、面白いモンがみれっかもしんねーな・・』
そう思ったゼフェルは
「よし、俺たちでおっさんとアンジェを探しに行こうぜ」
と言って、マルセルとランディと一緒にこちらも広間を抜け出してしまった。
「あ〜、ジュリアス、ほうっておいて大丈夫でしょうかね〜」ルヴァがほえほえとジュリアスに意見を聞く。
「アンジェリークにはオスカーがついているし、あの者たちも仮にも守護聖だ。聖殿の中で迷子になるようなことはあるまい。」
ほうっておいても問題はないだろう。」
『そのアンジェリークとオスカーが問題なのです・・』
リュミエールは心の中で思ったが、自分がオスカーをたきつけた結果、こうなった以上、何も言えなかった。
オスカーはアンジェリークを聖殿裏のテラスに連れ出した。
ここは守護聖以外のものにはほとんど知られていないはずだから、誰かに見つかる恐れは無いだろうと踏んでのことだ。
人気の無い回廊はしんと静まりかえり、テラスの外には満天の星々が静かに瞬き、月が和えかな光を地上に投げかけていた。
空気はひんやりとしているが風が無いので、それほど寒くは無い。
「お嬢ちゃん、気分はどうだ?」
オスカーはテラスの欄干にくたりと凭れかかっているアンジェリークに話しかけた。
「顔が熱いです〜。でも、ここの空気は気持ちいい・・あれ、ここ・・」
アンジェリークがうでは欄干に預けたまま、顔を上げる。
「ん?どうした?お嬢ちゃん?」
「ここ、よくオスカー様がデートの後に連れてきてくださった、あのテラス・・?オスカー様に夕焼けや星を見せていただいた・・」
『・・覚えていてくれたか、お嬢ちゃん』
「あの頃、私、オスカー様と一緒にいられる日は嬉しくて、
でもその分夕方になって帰るか?って聞かれると、オスカー様とお別れするのが悲しくて寂しくて・・・
でも、もっと一緒に居たいなんていいだせなくて、黙って首をふることしかできなかった・・
オスカー様はそんなとき、いつも私をここに連れてきてくださったわ・・」
アンジェリークは欄干に体を預けて空を見上げたまま、二人がまだ恋の入り口にいたときの思い出を話し始めた。
オスカーに対してと言うよりは、自分に言い聞かせるように一人話している。
アルコールの所為か今日のアンジェリークはいささか饒舌になっていた。
「オスカー様が特別な場所に連れてきて下さることもうれしかったけど、ちょっとでも長く一緒にいられることが、嬉しかった・・
デートの後、オスカー様にいただいたリボンタイ、今でも私の宝物・・」
「・・アンジェリーク・・」
アンジェリークが自分との思い出を大切にしていることを知り、オスカーの胸中に熱いものがこみ上げる。
その熱いものに突き動かされるように、オスカーは後ろからアンジェリークを羽交い締めにやさしく、だが、しっかりと抱きしめた。
そのまま金の髪に自分の顔を埋め、アンジェリークの香りを胸いっぱいに吸い込む。
「オスカー様?」アンジェリークがオスカーの腕にそっと手をかけ、顔だけをオスカーに向けた。
「お嬢ちゃん、信じてもいいのか?その頃から、他の誰でもない、俺を愛してくれていたと・・自惚れてもいいのか?」
「オスカー様、どうなさったの?」
「答えてくれ、お嬢ちゃん、他の誰かから愛していると告げられることがあっても、俺を選んでくれたか?そう・・言いきれるか?」
「やだ、オスカー様、当たり前じゃないですか。
あの頃から私、オスカー様のことしか見えてなかった・・大陸を見に行かなくちゃいけない日でもオスカー様と一緒に居たかった・・
そんなこと思ったの、オスカー様だけです。」
そう言って、アンジェリークは自分を抱きしめているオスカーの大きな手に自分の頬を摺り寄せた。
「だったら、俺にそれを信じさせてくれ、お嬢ちゃん」
オスカーはそういうとアンジェリークを抱く手に力をこめ、アンジェリークのうなじに唇を落とした。
「あっ・・」
アンジェリークの白い首筋はアルコールのためにほんのりとピンクに染まり、結い上げられた髪から二すじ三すじ零れ落ちた後れ毛が艶かしい。
露にされたその首筋に縦横に舌を這わせる。
手はドレスの上から胸元にさし入れられ、豊かな胸を激しく揉みしだき始めた。
「あっ・・やっ・オスカーさま・・だめ・・」
「・・だめじゃないさ、ほら・・」
耳朶を甘噛みしながら、オスカーが乳首を指で摘み上げる。そこは乳房と首筋への愛撫にもう固くたちあがりかけていた。
「いい・・の間違いだろう?」
オスカーは首から肩のラインに舌を這わせながら、ドレスの胸元をはだけアンジェリークの乳房を露出させようとする。
元々ストラップの無いドレスは簡単にはだけられ、豊かな乳房が零れ落ちる。
オスカーは大きな掌で乳首の先端を円を描くようにこすり上げながら、時折指でつまんだり、はじいたりする。
「やっ・・だめ・・もしだれか・・来たら・・」
アンジェリークは胸に与えられる愛撫から逃れようと体をよじる。
「ここは普通の人間は入ってこない・・知っているだろう?」
そう言うとアンジェリークの頤を掴んで自分のほうに向けさせ噛みつくように口付けた。
荒荒しく唇を割って舌を侵入させ、逃げる隙を与えずアンジェリークの舌を絡めとり唾液を全て吸い上るばかりに激しく貪る。
強いアルコールの香りのする口付けに、元々酔っていたアンジェリークは更に頭がくらくらしてしまい、もう身じろぎもできない。
その間もオスカーの手は休むことなく乳房を弄んでいる
乳首を摘み上げて指の腹で転がし、最も敏感な先端の部分を軽く爪で引っかくような愛撫をあたえる。
アンジェリークの抵抗が無くなったことを見て取ったオスカーはアンジェリークの唇を開放し、自分の唇を首から胸のラインにそって滑らせていく。
白い肌に跡がつかぬよう、吸い上げずに舌を這わせるにとどめておく。
自分の体を徐々にアンジェリークの正面にずらして行きながら、羽交い締めを緩め、
その代わりにアンジェリークの手首を一まとめに掴んで、アンジェリークの背中に固定した。
その為にアンジェリークははだけられた胸乳を大きくオスカーに付きだす姿勢をとらされることになった。
臙脂のドレスに縁取られた乳房はそこだけが夜目に白く浮かび上がり、全裸のときよりもオスカーを高ぶらせる。
アンジェリークを焦らすゆとりも無く乳輪ごと先端を口に含むと、強く吸い上げ、舌で叩くように乳首を嬲る。
痛みは与えぬよう、しかしいつもより強めに先端に歯をたて、自分の愛撫に立ち上がったその固さを確かめようとする。
「やっ・・オスカー様・・どうなさったの・・」
いつもより荒荒しい、乱暴とも言えるに愛撫にアンジェリークがわずかに怯えの色を見せる。
その怯えを宿した瞳が、更にオスカーを煽り、狂暴な思いに駆りたてる。
『俺を不安にさせる君が悪いんだ・・』
そんな理不尽な感情に支配され、アンジェリークに罰を与えたいような気分に突き動かされて行く。
「俺を愛しているんだろう?」
オスカーの氷青色の瞳に一瞬酷薄な光が浮かぶ。
オスカーはまたむしゃぶりつくようにアンジェリークの乳首を口に含み、強く吸っては歯を立てる。
片手でドレスのすそをたくし上げ、アンジェリークの股間に強引に手を差し入れた。
レースのショーツはもうぐっしょりと愛液にまみれ、もはや下着の役目をはたしていない。
オスカーは口の端に笑みを浮かべると、
「もう、びしょびしょだぜ、お嬢ちゃん、なんだかんだいって、乱暴に扱われるのが本当は好きなんじゃないか?」
と残酷な言葉をアンジェリークに浴びせ、ショーツの上から秘唇をなぞった。
ショーツの上からでも、にじみ出た愛液がオスカーの指に絡みつき、くちゅくちゅと音を立てる。
アンジェリークは唇を噛んで声を押し殺し、その感触と言葉に耐える。
自分の愛撫に嬌声をあげようとしないアンジェリークに、オスカーはいらつきを押さえられない。
「今日のお嬢ちゃんは素直じゃないな・・素直になれるようにしてやろう・・」
オスカーはショーツの中に指を侵入させると、叢をかきわけて、花芽を探りあてた。そこはもうぷくりと固く膨らんでいる。
「ほら、お嬢ちゃんのここは、俺に弄くられるのを今か今かと待ってたみたいだぜ」
こういうと、愛液をたっぷりと絡ませた二本の指で花芽を摘み上げ、激しく縦横にこすり始めた。
「ひっ・・あぁっ・・」
一番敏感な部分にいきなり強すぎる愛撫を与えられ、アンジェリークが悲鳴のような声をあげた。
腰がびくびくと跳ね、なんとか強すぎる刺激を逃そうとするが、オスカーの指は花芽を逃さず、執拗なまでの愛撫を加える。
「ああっ・・やっ・・やめ・・」
「いや?いやならなんで、こんなに蜜が溢れてくるんだ?」
実際アンジェリークの秘裂はオスカーの愛撫にしとどに愛液を溢れさせていた。
激しすぎるほどの愛撫でも、オスカーの指に快楽を与えられつづけてきた体は、無条件に快楽の証を零れおとす。
「お嬢ちゃんのここはこんなに正直なのに、お嬢ちゃんはまだ素直になれないみたいだな・・」
オスカーは花芽を開放すると、指を秘唇に沿って後ろに滑らせ、熱く蕩けている秘裂に指を一気に二本沈めた。
「あああっ!」
アンジェリークの体が傍目にもわかるほど、びくりと跳ねあがった。
オスカーはかまわず、そのまま二本の指の抜き差しを始める。
わざと大きな水音が響くように、その音がアンジェリークに聞こえるように。
「ほら、お嬢ちゃん聞こえるだろう?お嬢ちゃんのここが、俺の指をおいしそうに食べている音が・・」
アンジェリークの耳元で、優しいとさえ言える声でオスカーは囁く。
「あっ・・あ・・あぁっ・・」
アンジェリークはもう返事をすることもできず、途切れ途切れの喘ぎしかその口からはもれてこない。
秘裂からあふれ出る愛液はオスカーの大きな手全体を濡らしてもなお収まらず、手首まで伝わっている。
アンジェリークの膝に力が入らなくなってきたのを見て取り、オスカーはアンジェリークが与えられる快楽に身を委ねつつあることを察知する。
そして、更にアンジェリークを快楽の虜にすべく、アンジェリークを追い込んで行く。
「このままずっと、指を食べさせてもらうだけでいいのか?お嬢ちゃん。」
オスカーが優しい口調でアンジェリークの耳元に囁きかける。
アンジェリークがすがるような瞳でオスカーを見上げる。
「さあ、どうして欲しいか、自分の口で言うんだ・・」
「オスカーさま・・舐めてください・・」
「やっと素直になってきたな・・」
オスカーはにやりと笑うと、アンジェリークの手の戒めを解いて、こう言った。
「舐めて欲しいなら、自分で下着を脱いで、スカートを捲り上げるんだ。お嬢ちゃん」
アンジェリークは操られたように、ショーツを脱ぐと、ドレスのスカートを捲り上げ、オスカーの眼前にその淡い叢を露にした。
黒のガーターベルトに黒い絹の靴下をつけた下半身は夜の闇に溶け込んでいく様だが、
その一方、金褐色の叢とその奥にけぶって見える薄紅い秘裂は闇の中にほの白く浮かび上がり、全裸のときより、一層妖しくオスカーをさそう。
「いいこだ・・」
オスカーはアンジェリークの足を軽く開かせてから跪いた。アンジェリークの愛液の香りにむせ返りそうになる。
指で秘唇を押し開き、紅い珠のような花芽を露出させると、それを舌先ではじき、転がし、時折軽く歯をたてた。
「あっ・・あん・・あっ・・あぁっ」
ぬめぬめとした舌の感触がさらにアンジェリークを狂わせて行く。花芽に歯を立てられるたびに腰が勝手に跳ねあがってしまう。
アンジェリークの反応を見てオスカーは秘裂に舌をさし入れ、愛液をすすり始めた。
ぴちゃぴちゃと音をたてて、愛液を舐め取るが、愛液は止め度も無く溢れだす。まるでオスカーの乾いた心を潤そうとするかのようだ。
もうアンジェリークは自力でたっていられず、テラスの欄干に背中を預けて、ようやく体を支えている。
「あっ・・おすか・・さ・・もう・・私・・私・・」
アンジェリークの体が小刻みに震えている。
オスカーはアンジェリークの股間から顔を上げると、
「俺がほしいか?お嬢ちゃん」と尋ねた。
目をぎゅっとつぶったまま、こくこくとアンジェリークがうなずく。
「なら、自分の欲しいものは、自分でだすんだ、お嬢ちゃん」
オスカーがこう言ってたちあがった。
アンジェリークは逆にゆるゆるとオスカーの前に跪き、スラックスを脱がせてオスカーのものを自由にする。
オスカーのものはもう、天を向いて固く屹立していた。
アンジェリークはうっとりとしたような表情で、熱く脈打つオスカーのものに手を伸ばす
サテンの手袋のさらりと冷たい感触が、いつもと違う刺激になってオスカーをぞくりと震わせる。
アンジェリークはオスカーのものに手を添え、ほおずりすると、その先端にそっと唇で触れた。
その仕草は一種敬虔な儀式のようだ。
先端に触れたままの唇をうっすらと開き、オスカーのものを徐々に口に含んでいく。
いつもより、濃い色に塗られた唇は爛熟した花びらを思わせ、その花に自分のものが包みこまれていく感触はえもいわれぬ陶酔をオスカーにもたらす。
アンジェリークはオスカーのものの輪郭を丹念に舌でなぞる。
カリの部分と先端は特に丁寧に舌を這わせ、軽く吸い上げたり、舌をさし入れたりする。
かと思うと、オスカーのものを可能な限り口いっぱいにほおばったまま、小さな顔を懸命に前後させ、
オスカーのものをそのふっくらとした唇でこすりあげる。
「お嬢ちゃん、うまいか?」
オスカーがアンジェリークの頭を優しく撫でながら問いかける。
アンジェリークがオスカーのものを口に含んだままうなずく。
これからこのものに与えられるであろう快楽に思考の全てを支配され、もはや、羞恥もためらいもアンジェリークには残っていない。
「ほんとにいやらしいお嬢ちゃんだ、かわいいお口で俺のものをこんなにうまそうに咥えて・・」
アンジェリークがオスカーのものを口から離してオスカーを見上げた。緑の瞳が欲情に潤んでいる。
「やっ・・そんなことおっしゃらないで・・オスカー様が好きだから・・オスカー様が欲しいからなのに・・」
しゃべる間も自分の唾液にぬれて光るオスカーのものを撫でさする手は休められることはない。
オスカーの瞳が満足そうに細められた。
「素直なお嬢ちゃんのおねだりには答えてやらないとな・・」
オスカーはアンジェリークの手を取ってたちあがらせると、アンジェリークの片足の腿を持ち上げて、大きく足を開かせた。
そして、腰を落として、秘裂の入り口に自分のものをあてがったところで、動きを止め、
言わずもがなの問いをもう一度アンジェリークに投げかけた。
「どうしても俺がほしいか?」
アンジェリークがオスカーの首に手を回してすがりつく。秘唇に感じる固く屹立したそれに貫かれたくて気が狂いそうだった。
「オスカー様っ、オスカー様だけが欲しいの。早く・・早く入れて・・」
「いい答えだ・・」
オスカーは秘裂の入り口にあてがっていた自分のものをゆっくりとアンジェリークに飲みこませていった。
待ちわびたものを与えられ、アンジェリークはより深くオスカーのものを咥えこもうと自ら腰を蠢かす。
しかし、根元まで収めきったところで、オスカーはそれ以上動くのを止めてしまった。
アンジェリークが泣きそうな顔でオスカーを見上げる
「や・・どうして?・・オスカーさまぁ・・」
「お嬢ちゃんは、この後どうして欲しい?ちゃんと言うんだ。素直な子の言うことなら聞いてやるぜ」
「オスカー様、お願い!動いて!いっぱい動いて!そうしてくれないと・・私・・私・・気が変になっちゃう・・」
アンジェリークにはためらっている余裕は無かった。
体中を埋め尽くす欲望の炎を静めるためなら、どんな恥ずかしいことでも口にすることができた。
「良く言えたな、お嬢ちゃん」
ここまでアンジェリークに言わせて、ようやくオスカーは腰を動かし始めた。
アンジェリークの右腿をたかだかと持ち上げ、自分は腰を低く落としては、たちあがるように勢いをつけて自分のものを秘裂にねじ込む。
オスカーに勢いよく突き上げられて、アンジェリークは即座に乱れた。
オスカーが突き上げるたびに、一枚一枚花びらが咲き綻んでいくように、アンジェリークの情感が高められて行く。
「あっ・・ああっ・・あっ・・」
オスカーの首に回された腕に力がはいる。
「これが欲しかったのか?お嬢ちゃん」
突き上げを緩めず、オスカーが囁く。
「そ・・オスカー様のこれ・・欲しかったの・・んっ・・」
苦しい息の下でアンジェリークが懸命に答える。
「もっと欲しいか?」
「いっぱい・・いっぱいちょうだい、オスカーさまぁっ・・もっと・・もっと奥まで突いて!」
「かわいいな、お嬢ちゃんは」満足げにアンジェリークに話しかけると、オスカーは突き上げの速度を更に速めた。
「あああっ!・・だめ・・も・・イっちゃ・・」
「まだだ、まだ我慢できるだろう?」
我慢ができないのは自分のほうだとオスカーは思う。
まだ、足りない。
アンジェリークがもっと、もっと気も狂わんばかりに自分を求めてくれなければ、自分の乾きは癒されない
しかし、オスカーの激しい突き上げに、アンジェリークはもう限界のようだ。
秘裂が不規則にオスカーのものをきつく締め上げる。
「だめ・・だめなの・・も・・だめになっちゃう・・」
「・・だめだ・・まだ、いかせない・・」
オスカーはアンジェリークの秘裂から自分のものを引きぬいた。
アンジェリークの襞がオスカーのものを離すまいとするように絡みついてくるが、それに無理やり逆らって己をアンジェリークから抜き取ってしまう
高みに上り詰める寸前に放り出され、体の熱さをもてあまして、アンジェリークは本気で泣き出してしまう。
「やっ・・おすかーさま・・どうして?・・こんな・・意地悪・・」
オスカーはアンジェリークを抱きしめて、アンジェリークの涙を舌で掬い取る。
「意地悪なのは君だ・・俺をこんなに苦しめて・・」
「オスカー・・さま?」
「もっと、俺を求めてくれ・・俺を感じてくれ・・さもないと俺は・・俺は君を壊してしまいたくなる・・他の誰も君に触れられないように・・」
オスカーの声に滲み出す苦悩を感じ、アンジェリークがその細い腕でオスカーを力いっぱい抱きしめた。
「オスカーさま、オスカー様だけです。私が欲しいのも、私が感じるのも!オスカー様以上に大事なものなんてない!
オスカー様なら何をされても平気・・壊して下さってもかまわない・・」
アンジェリークの言葉にオスカーの顔が苦しげに歪む。
「・・アンジェリーク・・そんなことはしない・・できない・・君がいないと生きていけないのは俺のほうなのに・・
君を得て・・君が俺をあの闇から、いつ終わるとも知れない運命の呪縛から連れ出してくれたのに・・
俺をまたあの時間の牢獄に一人置いて行かないでくれ・・もう、あの永劫の孤独には・・闇のなかには戻れない、戻りたくない」
搾り出すようにオスカーが言葉を紡ぐ。アンジェリークを抱く手に更に力がこめられる
アンジェリークが手を伸ばし、指先でオスカーの頬に優しく触れた。
「私はどこにも行かないわ。ずっと、ずっとオスカー様のおそばに置いてください。それだけが私の願いなんですもの・・」
「・・アンジェリーク・・解っているんだ。君を信じていない訳じゃない。それでも俺は君を追い詰めてしまう。追い詰めずにはいられないんだ・・」
血を吐くようなオスカーの言葉に、アンジェリークはオスカーの頬を両手で包みこむ。
「いいんです、オスカー様。私、わかってますから・・多分・・オスカー様のお気持ち・・・
・・でも・・・でも、あの・・オスカー様も私のこと、欲しいと思ってくださいますか?
私を追い詰める為じゃなくて、ただ、私を欲しいと・・時々でもいいからそう思って抱いてくださると、嬉しい・・」
「・・すまない・・俺は・・俺は自分のことしか考えていなかった・・君の気持ちも考えず・・」
アンジェリークが指でオスカーの唇にそっと触れ、オスカーの言葉を押しとどめる。
「そんなことありません、私、オスカー様にいっぱい幸せをいただいてます。
自分より大事なものがあるって事も、愛されるときの目のくらむような幸せも、愛する人に何かしてあげられる喜びも
みんなオスカー様が私に教えて下さった・・
オスカー様に逢えなかったら、オスカー様が私を愛してくださらなかったら、しらなかったことばかり・・」
だから、そんなこと、おっしゃらないで・・」
アンジェリークはこう言うと、背伸びして自分からオスカーに口付けた。
一瞬虚を突かれたオスカーは、しかしすぐアンジェリークの口付けに熱心に応えた。お互いに舌を差し出し離れないように絡めあう。
アンジェリークの舌を味わいながら、オスカーは思い出していた。
アンジェリークが欲しくて、この手に抱きたくて、飢えた心に苛まれた日々。
アンジェリークが自分を愛していると言ってくれた、その、からだ中が歓喜に満たされた瞬間。
初めてアンジェリークを抱いたとき、愛するものと一つに溶け合えたことへのめくるめくような悦び。
体を重ねるごとに深まっていく、彼女への愛しさ。
アンジェリークがあげる悦びの声によってもたらされる満足感と心の平穏。
しかし、その後、純粋に彼女を欲しいと思って抱くよりは、自分を求めるその声を聞きたくて抱く事も多くなっていった。
この前、彼女がそれに気づかせてくれたばかりなのに、また自分の不安と怒りを静めるために、オスカーは彼女を抱いてしまった。
アンジェリークはそれでも、オスカーを許してくれるだろう。
でも、いつまでもアンジェリークに甘えていていいわけは無い、とオスカーは思う。
アンジェリークは、オスカーの不安を静めるための道具ではないのだ。
何よりも大事だと思い、自分の全てを掛けて欲しいと思った存在を、自分の全身全霊で大切にできなくて、己になんの価値があろう。
そう、思い出した・・ただただ虚心に彼女が欲しいと思うその気持ちを・・
ひとしきりお互いの口腔を味わった後、オスカーは唇を離し、吐息と共にアンジェリークに囁いた。
「君が欲しい・・今すぐに・・」
「私も・・私もオスカー様が欲しい・・今度はちゃんと・・」
「ああ、わかっている」
オスカーはもう一度アンジェリークに軽く口付け、すぐその唇をアンジェリークの顎から首筋に滑らせて行く。
手は乳房を柔らかく揉みしだき、際立つ先端を軽く唇で挟み、今度は執拗なまでに優しく舌で舐めあげる。
「あぁ・・」
アンジェリークがオスカーの髪を優しく撫でる。
その手にオスカーの心が温かく満たされて行く。
オスカーは乳首を口に含みながら、ドレスをたくし上げて、手をアンジェリークの股間に伸ばす。
アンジェリークがオスカーの動きに気付いて、自らスカートの裾を持ち上げ、オスカーの手が動きやすいようにする。
オスカーが秘唇を探ると、そこは愛液でとろとろに蕩けたまま、オスカーの来訪をを待ちわびていた。
オスカーは今度はゆっくりと秘唇をなでさすりながら、指で花芽を探しあてた。
指の腹で、ぷくりと固くなった花芽をなであげる。指の動きはどこまでもやわらかだ。
オスカーはアンジェリークの両の乳首を交互に吸いながら、指に強い力は加えずに、花芽をすりあげる速度だけを早めて行く。
指の動きが早くなるにつれ、アンジェリークの吐息も切なく、せわしないものになっていく。
秘裂からまた愛液があふれだし、靴下まで濡らしているのがアンジェリーク自身にもわかる。
先ほど高みに上りかけたまま放置されていた体は、オスカーの愛撫を待ちわびていて敏感に反応を返す。
高まりつつある情感に、アンジェリークのスカートを持つ手がふるふると振るえている。
オスカーがそれに気付き
「手を離しても大丈夫だ、お嬢ちゃん」とスカートから手を離させた。
「でも・・」
「こうすれば、お嬢ちゃんもスカートを持ってなくてすむ。」
オスカーはこう言うと、アンジェリークの体を後ろ向きにさせ、手で欄干を掴ませると、スカートを捲り上げて、アンジェリークの背に掛けた。
アンジェリークは白い臀部をオスカーに突き出す形になる。
オスカーは臀部の中心で咲き誇るアンジェリークの秘唇を指で押し広げ、そこに舌を差し入れた。
「あぁっ」
アンジェリークが白いのどをのけぞらせる。
オスカーは舌を可能な限り深く差し入れ、何度も秘裂を犯す。指は秘唇を押し開いたまま、花芽を執拗に嬲っている。
「あっ・・ああっ・・・・オスカーさまっ・・もう・・オスカーさまをください・・お願い・・」
アンジェリークが快楽に耐え切れず、欄干に突っ伏して頭をふり、オスカーに懇願する。
「ああ、好きなだけやろう・・・」
オスカーはたちあがってアンジェリークの腰を抱えると、背後から自分の物をアンジェリークの秘裂に一気に根元まで飲みこませた。
「ああああっ」
そのまま、激しく腰を打ち付ける。
唇をうなじにおとし、そこから肩甲骨にかけて舌を這わせる。
手は重たげに揺れる乳房を捏ねまわし、固くたちあがった先端を摘み上げる。
「あっ・・あっ・・ああっ・・んっ・・」
ようやく欲しかったものを与えられ、アンジェリークは自分も激しく腰を振ってオスカーに応える。
「あっ・・オスカーさま・・好き・・オスカー様だけが・・ほんとに・・ほんとに・・」
一生懸命自分の気持ちをオスカーに伝えようとするが快楽に言葉がうまく紡げない。
しかし、オスカーにはアンジェリークの思いも、その優しさもきちんと伝わってきた。
快楽に翻弄されながらも、自分を安心させようと、自分を癒そうとしてくれるアンジェリークにオスカーの胸中は熱いもので満たされて行く
自分も、その満たされた心の熱さをアンジェリークに伝えたくて、更にアンジェリークの深部を抉る。
「俺も・・愛している・・君だけだ・・君だけが俺を暖めてくれる・・」
「ああっ・・オスカーさまっ・・わたし・・私も・・くぅっ・・」
これ以上アンジェリークは意味のある言葉を発することができない。
口から零れるのは、熱く激しい吐息とオスカーを酔わせる甘い喘ぎだけだ。
手は欄干の手すりをきつく握り締めるあまり、ぶるぶると震えている。
オスカーの突き上げに飛びそうな意識を、その手で懸命に繋ぎ止めているかのようだ。
「お嬢ちゃん、イきたかったら、イっていいんだ・・我慢しなくていい・・」
オスカーがアンジェリークの耳元に吐息混じりに囁く。
自分が先ほど惨く扱ったせいで、登り詰めることをためらっているのではないかと、オスカーは気がかりを覚える。
しかし、アンジェリークはふるふると首をふり、オスカーに懸命に思いを伝えようとする。
「はっ・・あ・・いっしょに・・オスカーさまと・・いっしょが・いいの・・あ・・あぁっ・・」
「・・ああ、わかった・・・」
オスカーはアンジェリークの腰を更に自分のほうに引き寄せ、より深い結合を目論む。
そして、アンジェリークの腰が逃げないように、しっかり抱えなおし、自分の思いの全てを叩きつけるように、腰を打ちつけた。
「やっ・・すごい・・・あっ・・ああぁっ」
高まりのままにアンジェリークの秘裂が激しくオスカーのものを締付ける。
その締付けのきつさに逆らうように、オスカーは注挿の速度を更に速める。
「あっ・・も・・きて・・きて・・オスカーさま・・お願い・・いっしょに・・あ・・あああぁっ!!」
「・・アンジェリークっ・・」
アンジェリークが達したのとほぼ同時に、オスカーも自分の欲望をアンジェリークの胎内に解き放った。
「あ・・はぁ・・はぁ・・」
激しい情事にアンジェリークはがっくりと膝をついて、テラスの床にしどけなく崩れ落ちた。
股間からは今オスカーに放たれた精がとろりと白いすじをかいて、太ももに伝わっている。
秘裂から溢れ出す己の征服の印しを見て、オスカーは愛しさと満足感に満たされる。
そうだ、この花は、この花だけは自分一人のものだ。
自分が花開かせ、己を幾度と無く注ぎこみ、自分の色に染め上げていった花だ。
オスカーはハンカチで優しくアンジェリークの股間を拭ってから、ドレスをきれいに着せ直してやった。
「お嬢ちゃん、屋敷に帰るか?」
「・・でもパーティーがまだ・・陛下に怒られちゃう・・ちょっと休めば大丈夫だと思います・・」
「何、お嬢ちゃんが酒に弱いのはみんな知ってる。夜風にあたったが気分が治らないといえば大丈夫だろう。
紅潮した頬も、潤んだ瞳も、ふらつく足下も、みんな酒のせいで納得してくれるさ。」
「・・オスカー様、なんか嬉しそう・・そんなに帰りたいんですか?それに、今日、ちょっと意地悪だったし・・・
やっぱり私が他の方と踊ったりするのがお嫌だったんじゃないですか?」
「う・・いや、それは・・」
「お嫌ならお嫌っていってくださればよかったのに・・。
私オスカー様がお嫌なら、他の方に頼まれても踊ったりしませんから。」
「・・陛下にくぎをさされてしまっていたからな。今夜はお嬢ちゃんの一人占めはまかりならんと・・」
「・・それで、今夜はちょっと変だったんですね。オスカー様」
「すまない、お嬢ちゃんにもかえって辛くあたっちまったな。埋め合わせに帰ってからたっぷり優しくしてやるからな」
「・・もう・・ばか」
「帰るまえに、陛下に一言申し上げていかないとな。さ、一度、会場に戻ろう」
オスカーは汗で額にはりついたアンジェリークの髪を優しくかきあげると、
足もとのおぼつかないアンジェリークの肩をやさしくだき、聖殿の広間のほうへ向かった。
「・・・すっげぇ・・」
「・・すごかったね・・・」
「あっ、おい、おまえ鼻血出てんぞ。」
「えっ、あっ、ほんとだ。だってあの二人、すごいんだもんな〜」
年少三人ぐみは、聖殿中二人を探しまわったが、どこにも二人の姿を見つけられなかった。
あきらめて戻ろうとしたとき、ゼフェルがあっ! と叫んだ。
「おい、おめーら、聖殿の中で誰にも邪魔されない、人には余り知られてない場所っつったら、どこだと思う?
おめーらも昔、一度くらいはアンジェをつれてったことが、あるんじゃねーか?」
「聖殿の裏のテラスだ!」
「ああ、探してないのは後はそこくらいだ。多分ぜって―二人はそこだ、行ってみようぜ」
と、テラスに来て見たら、案の定二人はいたのだが・・
「あ、アンジェ!」
マルセルが駆け寄ろうとしたとき、勘のいいゼフェルがマルセルの襟首をひっつかんで、マルセルを引き戻し回廊の柱の影に身を隠した。
「ばか、あれ見てみろ!ほら、おめーもぼさっとしてねーで隠れるんだよ!」
ゼフェルは呆然と立ちすくむランディのことも叱咤して、柱の影に引きずりこんだ。
テラスではアンジェリークが白い臀部を剥き出しにされていた。その前にオスカーが跪いてなにかしている。
程なくしてオスカーがたちあがり、アンジェリークの臀部の中心に咲く紅い花のような部分に自分のものを飲みこませた。
アンジェリークの花がオスカーの逞しいものに何度も何度も突き刺されている様がはっきり見て取れた。
オスカーのものが引きぬかれる度に、アンジェリークの中心に咲き誇る紅い花びらがめくりかえり、オスカーのものに絡みついている。
オスカーのものもアンジェリークの花びらも、濡れそぼり月の光にてらてらとひかっていた。
三人は無意識に生唾を飲み込んでいた。二人の姿から目をそらすことができない。
「・・ね、アンジェとオスカー様・・何してるの?なんだか、あの二人見てるとどきどきしちゃうんだけど・・」
マルセルが小声でゼフェルに訊ねた。
「・・ばっか!おめーSEXにきまってんだろー!SEX!おめー結婚するってのは、あれをするって事じゃねーか!」
『もしかしてとは思ってたけど、まさかほんとにやってるとはな・・ほんと見境のねーおっさんだぜ・・』
「・・初めて見た・・」
「ばっきゃろ!おれだって、なまで他人のSEX見るなんて初めてだよ!」
二人に聞こえないように、ひそひそ声で三人は話す。
回廊には、湿った肉のぶつかり合う音と、二人の吐息とアンジェリークのあげる切なげな声だけが響いていた。
アンジェリークが一際高い声を放ち、がくりと崩れ落ちた。オスカーが体を離し、アンジェリークの身支度を整えてやっている。
アンジェリークの身支度が終わると、二人はよりそって、テラスから出て行った。
二人が完全に姿を消したのを見計らって、三人は柱の影から姿を現した。
「・・ね、すっごくどきどきしちゃったけど、なんかアンジェきれいだったね・・」マルセルがため息まじりに呟いた。
「あんな事をオスカー様は毎日アンジェとしてるのかぁ・・」心底羨ましそうに、ランディも呟く。
「・・ちっきしょー・・おっさんばっかりいい思いしやがって・・」ゼフェルは悔しそうだ。
「おい、おめーら、急いで広間に戻るぜ!」
「えっ、どうしたの?ゼフェル」
「ばか、このまま黙って、アンジェとオスカーを帰しちゃっていいのかよ!こんなモン見せつけられて黙ってられっか!
二人を引きとめるんだよ!パーティーが終わるまでは、アンジェは俺達のもんだろう?
オスカーにばかりいい思いさせてたまるかよ!」
こう言うとゼフェルは走り出した。
「あ、待ってよ〜、ゼフェル〜。」マルセルとランディも後を追って走り出す。
「あ〜あ、俺も恋人が欲しいな〜」ランディはいつまでも未練がましげだ。
『そりゃ、俺だって同じだよ!あ〜俺も恋がしてぇ〜〜!』ゼフェルは心の中で思ったが、悔しいので口には出さない。
三人はアンジェとオスカーを引きとめるべく、広間に向かってひたすら走っていった。
オスカーが自分の思惑通り、パーティーを辞することができたかどうかは・・・わからない。 FIN
オスカー様誕生日創作に続く時事ネタ第二段。流石にクリスマスネタは時間的に無理があったため(何せ、中3日しかないから)新年会ネタとなりました。