オスカーはアンジェリークの言葉に全く拘泥せず、そのまま、花芽を舐めあげながら、時折甘噛みを与えつづける。
秘裂へ飲みこませている指の動きも、やすまるどころか、より強く早く、秘裂の内壁をこすっている。
歯を立てるたびに跳ねあがる腰と、オスカーの手をしとどに濡らす愛液の量が、アンジェリークのからだが、決してこの刺激を拒んでいず、
むしろ、より、貪欲にオスカーの指と舌を求めていることをうかがわせる。
「あああっ・・はっ・・あぁ・・だめ・・だめになっちゃ・・」
「だめ・・じゃないだろう?お嬢ちゃんの体は、ほら、こんなに悦んで、蜜で溢れかえってるぜ・・」
こう言うと、オスカーは、また、花芽をすこし強く噛んだ
「ひぅぅっ・・」
アンジェリークの腰が一瞬中に浮くが、秘裂はより一層すぼまり、オスカーの指を離すまいとする。
「ほら、俺の指もしっかり咥えこんで、離してくれないぜ・・そろそろ、別のものが欲しくて我慢できなくなってるんじゃないか?」
オスカーが、意地悪くアンジェリークに尋ねる。
自分にオスカーのものを挿入して欲しいと哀願させる気なのが、アンジェリークにもわかる。
『でも・・まだ、だめ・・わたし、まだオスカー様になにもして差し上げてない・・』
なりふり構わず、オスカーのものを求めそうになる気持ちを必死に押さえこむ。
しばらく会えない恋人に、危険を犯して自分を求めてくれた恋人に、自分も同じだけ思っていることを伝えたい。
愛されるだけでなく、自分からも愛したい。
そう思ってアンジェリークは、苦しい息の下でやっとのことでこれだけを口にした。
「おすか・・さま・私にも・・オスカー様を愛さ・・せて・・」
そういって、固く屹立しているオスカーのものに、手を伸ばし、やんわりと握りしめた。
オスカーの瞳が細められる
「ふ、お嬢ちゃんからそんなことをいってくれるなんてな・・なら・・」
オスカーはアンジェリークの股間から顔をはなすと、自分がベッドに沈みこんだ。
反対にアンジェリークはゆっくりと体を起こし、オスカーにその白い体で覆い被さる。
オスカーの耳朶を軽く噛んでから、首筋から厚い胸板へと唇をすべらせていく。
薄茶色の突起を自分がいつもされるように、舌で転がし、軽く歯をたててみる
その間も小さな手はオスカーのものを根元から先端へと絞るように、しかし、あくまでも柔らかくこすりあげている。
胸から引き締まった腹筋へと唇を移動させると、屹立したオスカーのものが目に入ってきた。
アンジェリークの視界を怒張したオスカーのものが埋め尽くす。
その圧倒的な存在感に、グロテスクなまでの逞しさに、アンジェリークは魅入られたように目を背けることができない
引き寄せられるように顔を近づけ、張り出した先端にそっと唇で触れる。
花びらのような唇がうっすらと開いていき、オスカーのものを包みこんでいく。
オスカーは自分の物が徐々にアンジェリークの口腔に飲みこまれて行くさまを、眩しいものでも見るかのように見つめていた。
半分も入りきらないうちに、アンジェリークの口は自分のものでいっぱいになってしまったようだ。
ぬめぬめと熱い口腔内は、秘裂の中に似ているようで、また異なった感触をその部分に与え、オスカーはそれに酔う。
アンジェリークの舌が絡みつき、先端の敏感な部分を嬲り、時折、合わせ目に舌をさしこんだり、吸い上げたりしている。
かと思うと、軽くすぼめた唇で、張り出した部分をこすりあげようとする。
どれも、自分とジュリアスが、アンジェリークに教えこんだ男を悦ばせる為の技量だ。
今までの情事では、アンジェリークは自分たち二人に間断なく責められているため、自分から愛撫しようとする暇もなく、
ほぼいつでも、二人のどちらかのものを、無理やりにでも口中に含まされ、奉仕することを強いられるような状態だった。
しかし、今は違う。
オスカーが無理強いや、命令をしなくても、アンジェリークは自分からそのふっくらとした唇で自分を包みこみ、できる限りの愛撫を自分に与えようとしてくれている。
その事実にオスカーは陶然とする。
アンジェリークに対する愛しさが募り、オスカーはアンジェリークの腰を抱いて自分のほうに向かせると、
白い臀部の中心に咲き誇る紅い花をもう一度眺めた。
何度見ても見飽きることのないその部分は、
先ほど自分が与えた激しい愛撫に濡れそぼったまま、なにかをまちわびるように、ひくひくと蠢めき、なおも愛液を零しつづけている。
秘唇の奥には、充血した花芽がぷくりと膨らんで、その存在を主張している。
愛液に塗れてつやつやと光るそれは、金色にけぶる繁みに隠れながら、見つけられることを待ちわびている宝珠のようだ。
うごめく秘唇に、光る花芽に、そして濃厚な芳香をはなつ愛液に、オスカーの牡がさらに刺激され、誘われる。
誘われるままに、秘唇を押し広げ、つぷりと指をさしこんだ。透明な愛液が長い指に押し出され、溢れてオスカーの手を濡らす。
もう片方の手はさらに奥に伸ばし、花芽を指の腹でとらえると、先ほどと同じように、いや、それ以上に激しく、縦横にすりあげはじめた。
あわせて、秘裂にさしこんだ指も肉壁を掻き出すように、激しく抜き差しする。
「ひぃっ・・ん」
突然再開された激しすぎるほどの愛撫にアンジェリークの体は、びくりと大きく跳ねあがった。
それでも愛撫を続けようと、オスカーのものを口に含み直すが、否応なくオスカーの指に声をあげさせられてしまい、うまく舌や唇を使うことができない。
オスカーの指が突然秘裂から引きぬかれ、一瞬アンジェリークは息をつく。
しかし、すぐ次の瞬間、再びオスカーの舌が秘裂にさしこまれて来た。
「ああぁっ」
アンジェリークはたまらず、オスカーのものを口から離してしまう。
自分の中を蹂躙するオスカーの舌の感触に狂わされ、ただ、声をあげることしかできない無力な存在に堕ちていく。
「やっ・・だめ・・もう・・だめぇっ・・」
オスカーが一瞬秘裂を自分の舌から開放し、アンジェリークに問いかける。
「だめじゃ、わからないだろう?どうして欲しいのか言ってみな?このまま、俺の舌でイきたいのか?それとも・・」
このまま、官能の波に飲みこまれてしまいたい・・一瞬アンジェリークはその誘惑に負けそうになる。
しかし、泡沫のような逢瀬だからこそ、意識を飛ばす前にひとつになりたい。
いま、この一瞬しか二人のつながりを実感できないのなら、しっかりとこの人を感じたい
そう思って、アンジェリークは叫ぶように、オスカーを請い求めた。
「あっ・・もう・・挿れて!・・・・オスカー様が欲しいのっ・・」
オスカーは口の端を軽く上げると、すばやく上体を起こした。
「ふ・・今日のお嬢ちゃんはよくがんばったしな・・じゃ、ご褒美だ・・」
こう言ってアンジェリークの腰を抱えなおし、背後から蕩けた秘裂を猛りきった己で一気に貫いた。
「ひっあああぁっ!」
燃えるように熱いオスカーのものに、脳髄まで届くような衝撃で突き上げられる。
オスカーはアンジェリークの腰をしっかり抱え、そのまま肉壁を抉るように、激しい律動を繰り返す。
律動にあわせて、じゅぷじゅぷという水音と、湿った肉のぶつかり合う音が否応なくアンジェリークの耳に入る。
その淫らな音に、よりアンジェリークの性感が高まっていく。
全身がオスカーの熱さに呼応するかのように紅潮してゆき、オスカーのものに押し出される愛液は腿のほうまで伝わっている。
「あっ・・はあぁっ・・くぅっ・・んんっ・・」
「いいか?お嬢ちゃん・・」
「んんっ・・いいっ・・いいの・・オスカーさまっ・・」
「もっともっとよくしてやろうな・・俺の・・お嬢ちゃん・・」
オスカーはアンジェリークをさらに自分のほうに引き寄せ、腰を砕かんばかりに激しく突き上げる。
「くはあぁっ・・」
アンジェリークののどがのけぞり、背中が弓なりにしなる。秘裂が突き上げのたびにきつくしまり、オスカーのものを絞り上げる。
「ああっ・・すごい・奥まで来て・・あ・・ああっ・・」
「我慢しないで・・イッていいんだぜ、お嬢ちゃん、そらっ」
オスカーがアンジェリークの意識を理性というくびきから解き放つべく、アンジェリークの最奥を抉った。
「あ・・ああっ・・オスカーさまぁっ」
アンジェリークが一際高くオスカーの名を呼び、ふるふると体を震わせたのち、がくりと崩れ落ちる。
秘裂が不規則に収縮するが、オスカーはそれに耐え怒張したままの己を引きぬく。
肩で息をしているアンジェリークの体を仰向けにするとその足を大きく広げて細い足首をつかみ、今度は正面からアンジェリークを犯していく。
アンジェリークの腰が挿入の衝撃に無意識にずり上がろうとするが、オスカーはそれをゆるさず、より深い結合を目論んでアンジェリークの腰を自分の下腹部に引き寄せ、再び律動を開始した。
「あっ・・あん・・ふぁっ・・はっ・・」
一度達した体は、高いところに意識を残したまま、オスカーの望む通りにすぐさま反応を返す。
「お嬢ちゃん、目を開けて、俺を見ろ・・」
オスカーがアンジェリークを貫きながら、話し掛ける。
再び官能の波におしあげられつつあるアンジェリークは、それでもオスカーの命じるままにうっすらと目をあける。
少し苦しげな表情のオスカーが、自分を組み敷き、青白い炎が揺らめく瞳で自分を見下ろしている。
「俺を見ろ・・俺を感じて・・俺の名を呼んでくれ・・」
そう、絞りだすようにささやくと、アンジェリークの足を肩にかけ、挿入を深くした。
華奢な体を折り曲げるようにして、自分のもので突き刺すように、花を貫く。
「ああっ・・あっ・・オスカーさまっ・・オスカー・・さ・ま・」
アンジェリークがうわごとのようにオスカーの名を呼びつづける。
細い腕はオスカーの背にまわされ、指先は肩に食いこむ。
その声に答えるように、オスカーは更に容赦なく腰を打ち据える。
アンジェリークのその体を、心を、慈しみたいのか、粉々にうち砕いてしまいたいのか、いや、その両方なのか、
心の中でせめぎあう形容しがたい衝動に突き動かされるままに、オスカーはアンジェリークの体を貪リ続ける。
「あ・・あ・・・やっ・・また・・ああっ・・」
アンジェリークの声の高さと荒い息遣いが、またも絶頂が間近なことを伺わせる。
「何度でもイっていいんだ・・お嬢ちゃん。いくらでもイかせてやる・・」
アンジェリークが必死に首をふり、オスカーにしがみついてきた。
「やっ・・一緒に・・いっしょがいいの・・お願い・・オスカー様っ・・」
「そうか・・一緒がいいか・・」
オスカーはアンジェリークの懇願に体中が熱いもので満たされて行く
その熱さがからだから溢れだすままに、思わず唇を重ねる
律動をより激しくしながら、アンジェリークの口中をも自分の舌で深々と蹂躙する。
アンジェリークとともに高みをめざすべく、官能の渦に自ら身を投じて行く。
一方アンジェリークは体中をオスカーに刺し貫かれ、支配され、青白い炎の色一色に染め上げられていくような錯覚に捕らわれる。
意識は逆巻く青い焔に埋め尽くされ、それ以外、もう何も考えられない。
身中に奔流のように流れこんでくるその焔にオスカーと自分の彼我の境界線すら曖昧になっていく。
自分の体の隅々まで支配するオスカーだけが、アンジェリークの世界の全てだった。
オスカーに突き上げられるままに、高まる性感に体がはじけてしまいそうだ。
「あぁっ・・・・おすか・・あっ・・あぁっ・・来て・・早く・・もう・・」
もう、意識を留めおくのも限界だった。しかし、一人で先に意識を飛ばしてしまうのは、どうしても嫌だった。
「ああ・・お嬢ちゃん・・いくぞ」
オスカーが自分とアンジェリークをともに高みに押し上げるために、今まで以上に勢いをつけ何度も最奥を突き上げ、
自分のものがアンジェリークの一番深いところにあたったその瞬間を狙って、熱い欲望を迸らせた。
「・・くっ・・」
「あ・・あ・・・ああああぁっ!」
オスカーが放った瞬間、アンジェリークも必死につなぎとめていた意識を手放した。
オスカーの体液を受けとめ、体中が炎に満たされるように熱くなる。
この一瞬、自分が完全にオスカーと別ち難く溶けあい、交じり合ってひとつになれた様なきがしてアンジェリークは恍惚とした。
余りの至福に涙が溢れ出す。
オスカーとこうして一つにつながったまま、融けてしまいたい・・
この思いが幸せな錯覚だとわかっていても、アンジェリークはこの一瞬のために、日々を積み重ねていけると心から思った。
FIN
これも「禁断の果実」のマダム・オスカー・あゆみん様に捧げたもの。
このオスカー様の話自体が、続くジュリアス編の前振りになってます