白い翼 3


「けほっ、けほっ・・」
アンジェリークは浴室の床に力なく座り込んでしまった。
飲み込めなかったオスカーの精にむせかえり、股間からはジュリアスの精がとろりと流れ出している。
「せっかくきれいにしたのに、また汚れちまったな、お嬢ちゃん、ほら、もう1度洗ってやろう」
オスカーはこう言うと、アンジェリークを抱き上げ、軽くシャワーを浴びせた。
ざっと洗ってから大き目のタオルで水滴をぬぐい、再度アンジェリークを抱き上げると、寝室のベッドにアンジェリークをそっと下ろした。
オスカーはまだ胸を弾ませているアンジェリークに覆い被さると、アンジェリークに尋ねた。
「さあ、お嬢ちゃんはどうして欲しい?」
「オスカー様、私、オスカー様が欲しい・・」
そう言うとアンジェリークは自分からオスカーの首に腕を伸ばし、オスカーを抱き寄せた。
緑の瞳は欲望にかすみがかかったようにけぶっている。
「ふっ、正直な子は好きだぜ・・・」
オスカーはアンジェリークの唇に自分の唇を重ねると、深く舌を絡めてきた。
手は乳房をこねるようにもみしだく。
アンジェリークの豊かな乳房は横たわっても形が崩れることなく、乳首はつんと上を向いている。
オスカーは唇を徐々に胸元に滑らせ、薄紅色の乳首を口に含んだ。
尖らせた舌先ではじくように先端を転がし、軽く噛む。ちゅっ、ちゅっとわざと音を立てて吸いあげる。
「あっ、あん・・」
すぐさまアンジェリークが反応し、オスカーの頭をぎゅっと抱きしめ、自分の胸に押し付ける。
もっと、もっととでも言うかのように・・。
一度、高みに上り詰めたからだは、あっけないほどたやすく燃え上がって行く。
細く白い指は、オスカーの緋色の髪に埋められ、愛しげに髪を梳く。
「やっ、あああっん」
突然アンジェリークのからだがびくんとはねた。
いつのまにかベッドに上がってきたジュリアスがアンジェリークの細い足首を抱え、足の指を口に含んでいた。
指を1本ずつ口に含み、舌で嬲ると、アンジェリークは思わずからだをよじって、その刺激から逃れようとする。
ジュリアスはそれを許さず、アンジェリークの足を持ち上げて、足首からふくらはぎへ、そして、膝の裏へと舌を這わせていく。
膝頭の裏に執拗に舌を這わすと、アンジェリークのからだが耐えきれないようにびくびくとはねる。
体の上ではオスカーが両の乳首を交互に吸い上げ、舌ではじいている。
手は、秘唇に伸ばされ、花芽を捕らえて激しくすりあげている。
「ああん・・やっ・・もう・・もう・おね・・がい・・」
途切れることのない愛撫にアンジェリークは、息付く間もなく、登り詰めそうになる。
秘裂を埋めてもらいたくて、気が狂いそうだ。
「お嬢ちゃん、どうしてもらいたいのか、口で言わないとわからないぜ?」
オスカーが答えがわかりきっている問いをなげ掛ける。
アンジェリークが眼を開けると、オスカーの唾液に濡れて光る自分の乳首が見えた。
そのいやらしい眺めは、アンジェリークから最後の羞恥心をも奪い去った。
アンジェリークはあきらめたように瞳を閉じると、まぶたを震わせてこう言った。
「オスカー様、オスカー様のものを私にいれてください・・」
「そんなに欲しいのなら、自分でいれてみな?」
オスカーはにやりと笑うと、アンジェリークの上体を抱き起こして、自分がベッドに横たわった。
「さあ、くるんだ、お嬢ちゃん」
ジュリアスが、途方にくれたようなアンジェリークを自分のほうに向かせて、オスカーの体をまたがせた。
オスカーからは、アンジェリークが後ろむきに自分の上にまたがった形だ。
ジュリアスがアンジェリークをさあと言うように眼で促す。
アンジェリークの目の前には、天を向いて屹立するオスカーのものがあった。
先刻、アンジェリークの口のなかで1度果てたとは思えぬほど、硬く逞しくたちあがっている。
もはや、アンジェリークには羞恥の心もためらいの心も残っていない。
あるのは、自分の中心を熱く貫かれたいという、かつえた心だけ。
アンジェリークは、オスカーのものに手をそえ、秘唇を自分の手で広げ、オスカーのものをゆるゆると秘裂に飲み込ませていく。
「ああ・・・」
気が狂いそうなほど求めたものに、からだを満たされて、アンジェリークは満足そうな吐息を漏らした。
「さ、お嬢ちゃん、自分で動いてみな。」
アンジェリークは操り人形のように、ぎこちなく動き出した。
最初はゆっくりと腰を上下させていたが、自分の重みで、オスカーのものが奥をつく感触に次第に溺れて行く
「あっ・・あん・・ああっ・・」
オスカーが後ろからアンジェリークの手を取り、自分の指を絡める。
背後に手を引っ張られる形になったアンジェリークは豊かな乳房を思いきり前に突き出すことになった。
自分の腰の動きにあわせ、乳房が激しく上下に揺れる。
揺れる乳房に魅惑されたように、ジュリアスが手を伸ばし、先端を摘み上げる。
オスカーのものを懸命にむさぼるアンジェリークの顔をあげさせ、唇を重ねる
「んんっ、ふ・・ん・・」
ジュリアスは唇をアンジェリークの首筋から鎖骨へと滑らせ、手で乳房を絞り上げるようにつかむと
硬くたちあがった先端を口に含んだ。
「ああっ・・」
片手はアンジェリークの股間に伸びて行き、オスカーのもの咥えこんだ秘唇の上部にちょこんと顔を出している花芽をすりあげる。
しばらくアンジェリークの為すがままにさせていたオスカーも
「上手にできたお嬢ちゃんにはご褒美を上げないとな・・」
というと、下から激しくアンジェリークを突き上げ始めた。
自分で動くのとは比べものにならない激しい動きに最奥を容赦なく突き上げられアンジェリークは激しく乱れる
「ああっ」
硬くなった乳首と花芽を休むことなく愛撫され、下からは激しく突き上げられ、
アンジェリークの中で高まりに高まった情感は出口を求めて一気にほとばしった。
「やっ・・あああああぁっ・・」
一際高い声をあげて白いのどをのけぞらる。
アンジェリークの秘裂の締め付けにそれでも、オスカーは耐え、くるりと体を反転させると今度はアンジェリークを下に組み敷いた。
ジュリアスはアンジェリークが達したのを見て一度アンジェリークから離れた。
オスカーに蹂躙されるアンジェリークを見て楽しむつもりのようだ。
オスカーはアンジェリークの足を自分の肩にかけると、そのまま、アンジェリークの上に覆い被さった
アンジェリークの体は逞しいオスカーの体に2つに折り曲げられてしまったかのようだ。
快楽の余韻にまだ肩で息をしているアンジェリークはこの屈辱的な体位に抵抗する力もない。
「お嬢ちゃん、まだだ。自分一人、気持ちよくなって終わりはないだろう?」
こういうと、アンジェリークを上から突き刺すように抜き刺しを始めた。
アンジェリークの指に自分の指を絡め、そのまま両手をシーツに縫い付ける。
いやいやをするように首を振るアンジェリークの唇を捕らえ、むさぼりつくす。
「んん・・んっ・っふぅ・・ん」
体の動きを全て封じられたアンジェリークは苦しげな吐息を漏らすことしかできない。
しかしアンジェリークは体の動きが制限されたことから、余計に性感がたかまっていくかのような気がした。
与えられる刺激を逃す術がないのだ。
先ほど達したばかりなのに、また、体のなかで大きな波がうねっていくのを感じる。
どんどんたかまっていく気持ちを現すように、組み敷かれた体の下でも腰が自然と動き、
オスカーのものを、さらに深いところまで誘おうとする。
オスカーもアンジェリークの高ぶりを感じて、抜き差しの速度を一層早め、さらに激しく腰を打ちつけた。
秘裂の締め付けが一層きつくなる。
アンジェリークの中は熱く、とろけそうな感触だ。さすがにオスカーももう限界だった。
「くっ、お嬢ちゃん、そら、受け取れ!」
「んん、っふ、んん、う・・んぁあああっ!!」
オスカーの精を最奥に叩きつけられ、アンジェリークは立て続けに達した。
ジュリアスが豪奢なソファでブランディーをくゆらせながら、2人の痴態を楽しげに眺めていた。

沈み込みそうな意識の中でアンジェリークはぼんやりと考え事をしていた。
『私、ほんとに女王になってよかったのかしら、お2人のおっしゃるとおり・・・』
『私には白い翼が見えるって言われる・・でもその翼はお2人にからめとられて私一人ではたってることもできない・・』
そんなことを考えながら、意識が闇に吸いこまれそうになったとき、
体に何かが入ってくる感触と、アルコールのにおいのする口付けに意識がはっきりした。
いつのまにか、ジュリアスが自分の上に覆い被さって、唇を重ねていた。
アンジェリークの愛液とオスカーの精で溢れている秘裂に己を飲み込ませている。
からだの奥に残っていた精が押し出され、じゅぷじゅぷと水音が響く。
「おまえのかわいい姿を見ていたら、また、抱きたくなってしまった・・・」
「ああ・・ジュリ・・アスさ・・ま・・」
「おまえのあの時の顔をもう一度私に見せてくれ」
ジュリアスが耳元でささやくと、ゆっくりと、腰を動かし始める。
円を描くように、内壁をえぐるように。
ジュリアスの動きにまた翻弄されそうになりながら、
アンジェリークの心の片隅にふとある考えがよぎった。
『もしお2人のサクリアがなくなってしまったら、私は・・』
「いやっ!」
アンジェリークは叫ぶと、ジュリアスの体にぎゅっとしがみついた。
ジュリアスが驚いて尋ねた。
「どうしたのだ?アンジェリーク?」
「ジュリアス様もオスカー様もどこにも行かないでくださいね、私を一人にしないで・・・」
あとは言葉にならず、瞳からぽろぽろと涙がこぼれた。
ジュリアスはアンジェリークの涙を唇でぬぐうと、優しく微笑みかけた
「何を怯えているのだ?私もオスカーもおまえを離しはしない・・絶対にだ・・」
そういってアンジェリークの唇に軽い口付けを落とし、
また、アンジェリークの内部を味わうかのようにゆっくりと、しかし、奥深くに己を埋め込んでいった。
『・・・それは・・・うそ・・』
ジュリアスの突き上げを感じながらアンジェリークはまたぼんやり考えた。
『お2人は・・やさしい・・私に必要なのはやさしい嘘だと・・わかってらっしゃるのね・・』
アンジェリークは、もう何も考えまいとした。
与えられる愛撫に身を委ね、酔いしれよう。
いつかくる別れの事を考えて何になるのか。
今、できるのは、互いの体に己を深く刻み付けることだけ。
アンジェリークの目尻から、涙が一筋、零れ落ちた。
                                          FIN


はちあわせを書き終わった直後、この3人の愛欲の日々をもっと掘り下げたくなって
「禁断の果実」のオーナー、マダム・オスカー・あゆみん様に無理を言って、
続きを書かせていただきました。
あゆみん様のご厚意がなければ、このシリーズは生まれませんでした。
あゆみん様、その節は、私めに発表の場を与えてくださり、ありがとうございました

戻る 創作の本棚へ TOPへ