青の誘惑

イラスト・しのちゃん様 

胸が苦しいのです。

あなたが無邪気に微笑むたびに、あなたが歌うように話しかけてくださるたびに。

そのようにまっさらな笑顔を見せないで下さい。

眩しくてたまらないのです。

あなたは知らないでしょう。

私があなたをどんな想いでみつめているか。

モデルになってくださいと申し上げたら、はにかむように、でも、とても嬉しそうに微笑んでくださいましたね。

そのくせ、じっとしていることが苦手なのが手に取るようにわかるのです。

くるくると表情を変える瞳の色も、咲き綻ぶ花のような笑顔も一瞬としてひとつ所にとどまりません。

そのとき悟ったのです。

あなたは春の日差しの煌きそのもの。

そこに確かに在るのに、決して触れることのできない温もり。

その一瞬を写し取ることはできても、本当の意味で捕まえることなどできないことを。

一ヶ所に閉じこめてしまったら、きっと本来の輝きを失ってしまうことを。

ああ、そう、自分に言い聞かせたはずでしたのに…

私のハープを聞きながら、うとうととまどろむあなた。

その寝顔の愛らしさといったら…

震える睫、ほんのりと染まった頬、うっすらと開いた桜桃のような唇から僅かに零れる真珠の列。

このまま攫ってしまおうか思わせるほどでした。

どこにもいかないように私の腕に閉じこめてしまいたい。

水槽の中の熱帯魚のように、私にだけその愛らしい姿を見せてほしい。

本当はわかっているのです。

それが叶わぬことも。

あなたがそれほど無邪気な訳も。

それでも私は、こんな風にしかあなたに接することができません。

でも、いつか…いつかあなたに気付いてほしい。

気付かせたいのです。

私も一人の男だということに。

あなたの前ではただの男だということに。

さあ、今宵もあなたの好きな調べを奏でましょう。

あなたの胸に私の想いが響くことを祈って。

しのちゃん様から、麗しいバストショットぬうどを《連作》でいただきました〜。もともとは、こちらのリュミ様のほうが先にできていて(とある方のリクで)、でも、やはりオスカー1stのしのちゃん様は、リュミ様に合わせて同じポーズのオスカー様を描いてくださったのです。タイトルが『赤と青の誘惑』ということだったので、私なりに誘惑っぽいモノローグを考えてみました(しょーこりもなく・爆)
私は誘惑というのは、こちらからはっきり「誘う」ことではなくて、ほのめかしや仕草で相手をその気にさせること、と解釈します。相手が自分からおちてくれてこそ、「誘惑」だと思うので。なので、この2人のモノローグは、アンジェが落ちるのを待ついわば「待ち伏せ」(笑)モノローグです。アンジェがどちらに落ちるかはご想像におまかせしますが、管理人の好みがもー露骨にでているのも明かですね、はい(笑)
本来連作なので並べてUPしたほうが、身体のラインの違いもわかりやすいのですが、スクロールがあまりに大変で却って見にくいので、別々にUPしました。


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