会えない時間 U

挿絵 青空給仕様

『リン…今、会いに行く…』

リキアとベルンの国境にある侯爵領で傭兵隊長となる契約を結んだラスは、一路、愛する女性のいる地に向かい馬を急かせていた。

クトラ族長の息子であるラスが、使命を果たし故郷の地を再び踏むまでに15年あまりの歳月を要した。草原に足を踏み入れると、朧な思い出しかない故郷は、諸手をあげてラスを歓迎し、部族を挙げてその帰還を讃え喜んでくれた。懐かしい匂いのする風は、ラスを優しく暖かく迎え入れ包み込んでくれるようだった。

族長に使命を果たした報告をし、歓待の祝賀が一通り終わると、ラスは父に、使命を果たす旅で生涯の伴侶とする女性と出会ったことを告げた。その女性との結婚の許可を請うた上で、ラスは、彼女をこのクトラに連れてくるその時までは、自分が彼女の傍にいてやりたい、ためにリキアに再び赴かせて欲しい旨を、率直に語った。

族長である父・ダヤンは、意外なほどあっさりとラスの好きにさせてくれた。

元々、草原の民は1箇所に滞留することよりも、変化流転を善しとし尊ぶ。クトラの戦士は、若いうちは武者修行や傭兵として故郷を留守にする者の方が多いし、使命を果たした息子への労いと褒賞の意味あいもあって、父は、故郷に帰るや否やのラスの出立を許してくれたのかもしれない。

こうして、漸く帰り付いた故郷の草原に賞味1週間も滞在せぬ内に、ラスは、再び傭兵となるべくリキア諸侯国へと出立した。

機転が利き迅速にして勇猛果敢、冷静にして大胆と誉高いアラフェンの元傭兵隊長を雇い入れたい諸侯は多く、ラスはその中からキアランとサカ地方の丁度中間にある諸侯領で職を得た。

キアランで傭兵の口を得なかったのは、ラスなりのけじめだった。二人で伴にいれば、互いの情は隠しようがなかろうし、キアランの騎士たちもやりにくかろう、何より、病床に就いているというリンの祖父に無用の心配を掛けないためだった。

そして、契約を済ますや、ラスは、一路キアランを目指したのだった。

キアランにほど近い地に留まれるようになったと、一刻も早く愛する女に告げに行きたかった。先だっての暫しの別れ際も、涙を浮かべながらも気丈に微笑んで自分を故郷に送り出してくれた愛しいリンに。

リンは…きっと、喜んでくれるはずだ。ほぼ、トンボ返りだったとはいえ、サカとリキアの地は遠い。リンと会うのはほぼ二ヶ月ぶりだった。

知らず知らずのうちに、ラスは、馬に強く拍車をかけてしまっていた。

 

キアランの公女リンディスは、たった今眠りについた祖父の枕辺に腰掛けていた。我知らず小さなため息をつく。

毒を盛られ弱っていた身体が漸く回復しかけた時に刀傷を負わされた祖父の病状は決してはかばかしくはなかった。リンが戦地から帰ってきた時、意識が戻ったことに医師が驚いた程だった。しかし、奇跡はそこまでだった。今も祖父は枕から頭は上がらず、目を覚ましている時間より眠っている時間の方が長い。しかも、目覚めている時間が少しずつ短くなってきているようにリンには思えた。

なるべく悪いことは考えないようにしている。が、どうしようもなく心細くなる時がある。

祖父であるハウゼンが床に就いている現在、リンはキアランの実質上の当主でもあり、所領を統治する義務がある。リンは一人病床の祖父のためにキアラン領を守る。だが、執事が手助けしてくれるとはいえ、本質はサカの女であるリンは土地を所有し管理するという感覚に中々慣れることも馴染むこともできない。この地に縛り付けられていると感じてしまうと、際限なく重苦しい心持になりそうなので、そんな風に考えないようにはしていたが、気がつくと、ため息を零してしまう時がある。

ロルカの族長の娘でもあったリンは、長と名のつくものは、内心はどうあれ、自信を持って堂々と振舞い、導くべき者たちに弱音を吐いてはいけないことも、身をもって知っている。だから、家臣たちに暗い顔は見せない。それでも、つい、ため息を零してしまった時、リンはぶんぶんと頭を振って重苦しい気持を振り払おうと努めていた。

今も、再びため息をつきかけたことに気付いて、それを押し殺そうとした時、控えめなノック音が聞こえた。

リンは返事をせずに、すぐに扉を開けた。声を出すことで眠っている祖父を煩わせたくなかったからだ。

「どうしたの?」

小声で尋ねると、家令が恭しく頭を下げながらこう告げた。

「リンディスさまにお目通りを願ってサカの青年が参っております。大広間で待たせてありますがいかがいたしましょう」

「!」

まさか…うそ…だって、あれから2ヶ月も経ってない…でも…でも…きっと…

考える前に身体が動いていた。なのに、気持に足運びが上手くついていかない。何度も転びそうになって、漸く大広間の前に辿りつく。戸を開ける間ももどかしく、部屋に飛び込む。

長身の青年が、己の手足の長さを持て余すように佇んでいた。しなやかな鋼を束ねたような、細身でありながら強靭さを伺わせる体躯、その丹精なシルエットを見間違えよう筈がない。

「ラス!」

己の名を呼ばう声に誘われ、青年は弾かれたように振り返った。

「リン!」

青年と目と目が合った途端、リンは零れそうなほどに暗緑色の瞳を見開き、唇を微かに震わせて立ち尽くした。気を張っていないと、今にも泣き出してしまいそうだった。

だが、そのリンの許に真っ直ぐ向かいかけた青年の足は、戸惑いがちにたたらを踏んだ。

「リン…か?」

目の前に佇む少女は、青年には馴染みのない装束を身につけていた。華美な装飾は一切なかったが、くるぶしまである裾が徐々にふんわりと広がっている優しい風合いのドレスだった。

リンは、自分が感極まってしまっていたせいで、ラスの顔に走った困惑の色に気付かなかった。

 

リンはラスを伴い城館から散策に出た。

二人きりで話したかったし、リンはとにかく屋外の空気を吸いたかった。そこで家令に『暫く外に出てくる』と言うと、自分の留守中の諸注意をあれやこれやと事細かに指示した。リンのてきぱきとした無駄のない差配に、家令は、心からの敬意を持って頷き従っているようだった。くれぐれも祖父を頼むと念を押してから、リンは外に出た。

そして、見晴らしもいいし、落ち着いて話せるからと言って、キアランの丘にラスを誘った。

だが、丘に向かうそぞろ歩きの最中、せっかく久しぶりに会ったというのに、ラスはいつにも増して無口だった。

「ラス…あの、久しぶり…元気だった?」

「ああ…」

「こんなに…早く会えると思ってなかった…」

「ああ…」

ラスは、最低限の返答だけを繰り返す。しかし、リンに心を向けていないのかというと、そうではない。ラスは何ともいえぬ思いのこもった瞳で、痛いほどにリンのことを見つめてくる。ラスに話しかける度に、その切なげな瞳と視線がかみ合い、リンは、どぎまぎしてしまって僅かに視線を逸らす、そんなことを先刻から幾度となく繰り返していた。

ラス…なんで…そんな目で私を見るの?

私も…いざ、ラスに会ったら話したいことが一杯あったのに、なんだか、今は胸が詰って言葉が上手く出てこない、ラスを見ているだけでドキドキしてしまって…ラスもきっとそうなのかな…

そう思いたかったが、何だか少し心がくじけてしまって、気弱くこう尋ねた。

「キアランに来てくれた…のは、何かの所要でこちらに来る用事があって立ち寄ってくれたの?」

「…あ、いや…傭兵の口が見つかった。キアランからそう遠くない諸侯の所領だ。トリアと言ったか…それをおまえに告げにきた」

「本当に!?じゃあ…じゃあ…これから暫くリキアにいられるの?いてくれるの?」

「ああ…」

「それなら…時々なら会える?会えるようになる?」

「たまに…不定期ではあるが休みをもらうことも契約に織り込んでもらった」

「…嬉しい…あの、仕事の邪魔にならないようにするから…私からも会いにいってもいい?」

「おまえが…そう望むなら…」

「嬉しい…ラス、今、ラスが会いに来てくれたことも嬉しかったけど…これからリキアにいてくれるなんて…思い立ったら会える処にいてくれるなんて…私、本当に嬉しい…ああ、でも、こんなに早くリキアに戻ってきてくれて…よかったの?せっかくサカに帰れたのに…私のせい?私のために…?」

すると出し抜けにラスは立ち止まって、リンの肩を両手で抱きかかえ、リンの顔を真正面から覗きこんだ。

「リン…」

「ど、どうしたの…?ラス…」

「リン…俺は…」

ラスが唐突にリンの身体を思い切りきつく抱きしめた。

「や…どうしたの?ラス…くるし…」

リンが息苦しさに軽くもがいた。

だが、ラスの腕は、リンがもがいたため生じた僅かな隙間さえ許さぬかのように、更にきつくリンを抱きしめなおした。

痛いほどの抱擁に、リンの眉根が僅かに顰められた。その表情は、あたかも性の愉悦に流されまいと耐えている時のようだった。

出し抜けにラスがリンの唇を噛み付くように塞いだ。勢い余って二人の歯と歯がぶつかりかけた程だった。

頓着せずに、ラスは、リンの唇を大きく幾度も食み、きつく吸った。リンが募る息苦しさに無意識のうちに喘ぐように口をあけると、すかさずラスは熱い舌を奥深くまでねじこんだ。そして、縦横に、傍若無人とも言える性急さと遠慮の無さでリンの口腔内を貪った。

「んんっ…んふぅ…」

縛められるようにきつく抱かれ、吐息ごと飲み込むように口付けられ、リンは息苦しさにもがいた。少しでも腕の力を緩めてほしくて、一瞬でいいから呼気を整えたくて、嫌々するように顔を横に逃がそうとした。

しかし、顔を横に逸らせようとすると、ラスの唇は意地でもリンを逃がすまいとするかのごとく追ってくる。ラスは、リンの艶やかな髪に指を埋めてその頭をしっかと抱えこみ、リンの顔を上向かせて執拗なまでに口付ける。2人の口元から、それぞれに飲み込みきれぬ唾液が溢れて1条の細い流れを作っている。

リンは頭がだんだんぼぅっとしてくる。荒々しい口付けに上手く息がつげず、ラスの強すぎる抱擁がそれに拍車をかけて呼吸を困難にしていた。くらりと眩暈を感じた。体から力が抜けた。

腕にかかるリンの重みが唐突に増したことは、ラスもわかった筈だ。だが、ラスはここで敢えて力を抜き、上向かされていたリンの顔が、更に後ろに傾いでのけぞるに任せた。すんなりとしたリンの首筋と滑らかな胸元がラスの目に迫りくるほどに露になった。その白い首筋に、ラスは、獲物の喉笛に食らいつく狼のように口付けた。

漸く唇を解放され貪るように息をついでいたリンが、びくんと震えた。首筋に触れるラスの唇の感触に、体の奥底から官能が呼びさまされていく。ラスが自分に刻みつけてくれた深く豊かな官能の記憶が、体の奥深くから泉のように湧きあがり、心を震わせた。

ラスは、リンがのけぞるままに、より露にされた胸元へと唇をずらしていく。

「は…ぁ…ラス……どうして…?」

鎖骨の窪みに舌を這わされ、きつく吸われる感触に震えつつ、リンが弱弱しく尋ねた。抗議ではなかった。ただ、ラスらしかぬ性急さと獣のような荒々しさが不可解だった。ラスはいつでも雄雄しく勇猛果敢な戦士だった。静かな佇まいの中に熱き血潮と強固な意思とを持つ男性だった。が、リンにはいつも優しかった。優しすぎる程に優しかった。こんなに荒々しく扱われたことは今まで絶えてなかった。

途端に、また、ラスの腕の力が強くなった。渾身の力できつく抱きすくめられるままに、リンの体は若竹のようにしなった。

「くるし…ラス……」

「リン…」

見れば、ラスは、リンと同じくらい苦しげな顔をしていた。

「おまえは…俺のものだ…」

それは睦言というには、重い声音だった。己に言い聞かせているような切実さがあった。

「ラス…」

戸惑いと微かな怯えが、リンの大きな瞳の中に揺れた。なのにリンの腕は何かに操られるようにラスの背に回され、その身を抱き返していた。

 

ラスは、自分でもそうと意識せぬ内に、リンの身を折れる程きつく抱きしめていた。腕の力を上手く加減できず、その上、息が止まるほどに執拗に口付けて、リンから力を奪ってしまう。きちんと請い求めてもリンは応えてくれるはずだ、頭の片隅でそう思っているのに、ラスは、何かに追い立てられるように、否も応もなくリンの身を草の上に横たえ、気がつけば、リンの身体を組み敷いていた。

ラスの体躯は覆いかぶさるようにリンの身体を地に押し付け、押さえ込んでいる。ラスの重みが全身にかかっていて、リンは、ほとんど身動きが取れない。

すると、ラスは、いきなり、リンの衣装の襟元を強引に押し開くと、無理矢理乳房を陽の下に晒した。リンが反射的に乳房を腕で隠そうとしたので、その手首を一まとめに己の手で括ってリンの頭上に固定した。

「あっ…や…」

リンが戸惑ったような声をあげた。

リンのドレスの胸元は思い切りよくはだけられ、両の乳房は完全にむき出しにされた。決して豊満とはいえないが、綺麗な稜線を描く乳房は眩しい程美しい。その、元々張りのあるリンの乳房は、ラスが腕を括って頭上に固定しているせいで、より上向きにつんと尖っている。膨らみの頂点に咲く乳首は、まさに花蕾のように可憐に色づき、まるで愛撫を請うているようだった。早く口に含んで吸ってほしい、思い切り舐め転がして欲しいと誘われているような気がして、ラスはリンの乳房に思いきりむしゃぶりついた。

「あぁっ…」

瞬間、リンが甲高い声をあげた。

ラスは、リンの乳首を乳輪ごと大きく咥え込んできつく吸い上げ、立ち上がりかけた乳首を舌先で押しつぶすように舐め転がした。吸い上げ、しゃぶるごとに乳首が更に硬い弾力を増していくのを唇に感じ、更に、抑えがきかなくなる。ラスの腕は、いつの間にかリンの手首の戒めを解き、乳房全体を容赦なく揉みしだいていた。一時に片方の乳首しか口に含んでやれないのがどうにももどかしく、唇は、交互に忙しなく両の乳首を行き来した。そのうち、それも物足りなくなり、片方の乳首を口に含んだまま、もう一方の乳首を指先で摘み捻っては、指の腹で先端を転がし擦った。

「んっ…んふっ…くぅ…んっ…」

リンが、鼻にかかった声を上げ始める。

リンの甘い吐息がラスの熱を更に煽る。ラスは、リンの硬く尖った乳首に軽く歯を立てながら、敏感な先端に舌を躍らせ、音を立てて吸い上げた。もう片方の乳首も、形の良い長い指が、絶え間なく摘んでは捻り転がす。唾液で濡れているおかげで指の動きは滑らかだ。ラスは、意地になったように、指の腹で乳首を擦り転がし続けた。

「あんっ…んんっ…」

ラスの舌が、唇が、乳房の上で痺れるような快感を紡いでゆく度に、リンは、甘える様な声を漏らしてしまう。ラスの指先が乳首を転がし捻るたびに、身が浮き上がるようなやるせない感覚に襲われる。リンの手は、いつの間にかラスの髪から逞しい首筋へ、そして広い背中をさするように、あてどなく彷徨っていた。

その小さな手が己の肌に触れる感触が、ラスには、とても優しく感じられて心地よい。

だからこそなのか、ラスは、リンの乳房を愛撫する間に間に、思い出したようにリンの身体をきつくきつく抱きしめる。

そしてまた、リンが自分を求めているのか、欲してくれているのが無性に気にかかってたまらず、ラスは、突然、リンの衣装の裾を大きく巻くりあげると、いささか乱暴にリンの足の付け根に手を差し入れた。

「あぁっ…やっ…」

リンが微かに怯えの混じった声をあげた。構わずに、ふぅわりと柔らかい繊毛を掻き分け、花弁の合わせ目を強引な指使いでまさぐった。指先が花弁を割った途端、とろりと熱い蜜があふれ出し、ラスの指にまとわりついた。幾度も幾度も唇を合わせ、乳房に執拗な愛撫を繰り返す間に、リンの身体は自然と自分を求めて開きつつあったのだとラスは知った。

僅かに、己を闇雲に駆り立てる荒々しい衝動が鎮まった。だが、それはあくまでも『僅か』だった。

ラスは、花弁の入り口をまさぐっていた指を、いきなり、リンの秘裂の奥深くにまで差し入れた。

「ひぅっ…」

リンの体が海老のようにのけぞるのを、ラスは己の体躯で無理矢理押さえつける。おとなしくしろと脅すように首筋に噛み付くように口付け、肩口に軽く歯を立てると、リンの身体が静かになる。

なのに、ラスはリンの更なる抵抗を誘いたいかのように、リンの熱い媚肉の真中に挿しいれる指をすぐさま2本に増やした。

「んくぅっ…」

リンがいささか苦しげに喘いだ。

ラスは、故意にくちゅくちゅと音を立てて幾重にも重なる襞を掻き分け、突き入れた指を秘裂の奥深くで交互に曲げ伸ばす。熱く湿った肉の坩堝をねっとりとかき回しながら、指の引き際に肉壁を擦りあげ刺激した。口唇でリンの乳首を咥えこみ、絶えず舐め回しながら。

「はっ…あぁっ…んっ…あっ…はぁ…んくぅっ…」

リンの眉根が苦しげに寄せられている。小さな喘ぎがラスの飢餓感を更に煽る。

見れば、リンのスカートの裾は、足の付け根あたりまで大きく捲り上げられている。真白く張りのある太腿が陽の光を眩しく弾く。ラスの手はそのリンの股間に大胆に差し入れられ、忙しない、が、一定のリズムで蠢いている。その動きにあわせるように、リンの腰は時折びくんと跳ねあがる。間断なく抜き差しされるラスの指は、根元までぬめぬめと濡れた光沢を放ち、指先からは、とろりとした雫が零れ落ちそうだった。熱く湿った柔襞をかき回し、肉壁を存分に擦るうちに糖蜜を思わせる愛液はとめどない豊かさでラスの手指を濡らしていた。

「もっと…声を出せ…リン…」

だが、これでも、まだラスの飢餓感は収まらない。もっと、切実に己を求める声を出させたい、ラスは痛切に思う。何故、焼けつくほどにリンにの己も求めさせたいのか、考える余裕もなく。

ラスは名残惜しげに乳房から唇を離すと、間髪入れずにリンの腰を抱えて大きくもちあげ、リンの秘所をまざまざと陽光に晒した。

「あぁっ…いや…」


流石にリンが羞恥に身をよじって逃れようとした。当然、ラスはそれを許さず、さらにしっかとリンの腰を抱く。

陽に照らされたリンの花弁は、まさに咲き綻ぶ花そのものだった。見るからにふっくらと盛り上がり、入り口を僅かにほころばせて鮮やかで濃い紅色の媚肉を覗かせており、とろりと濃厚な蜜を豊かにしたたらせていた。

ラスは、蜜の香りに誘われたようにリンの花弁に唇を寄せ、そっと口付けた。

「おまえの…匂いがする…」

言うや、ラスは尖らせた舌を媚肉の綻びに突き刺すように差し入れ、押し出されるように溢れ出たリンの愛液を喉を鳴らして舐め取った。瞬間、潮を思わせる鮮烈な香と甘酸っぱい馥郁たる香りの混交がラスの口腔から鼻腔へと尽き抜け、ラスは、くらりと眩暈を感じた。

「ああ…いや…ラス、恥ずかしい…」

ぬめりぬめりと、熱い舌が自分の奥深いところを丹念に探り犯す感触を否応なく感じ、リンの意識は羞恥に焼ききれそうだ。

どうしていいかわからずに、リンは、手で顔を覆ってしまう。

「だめだ…」

だが、恥らうリンを見て、ラスが苦しげに呟いた。

羞恥を感じる余裕があるようでは、まだ足りない。まだ充分ではない。何もかもかなぐり捨て、我を忘れ、無我夢中で俺を欲してくれねば…おまえが、狂おしいほどに俺を欲してくれねば、俺が…俺の方が…狂ってしまいそうだ…。

ラスは、重なる柔襞の弾力を味わうように差しいれていた舌を抜き取り、花弁を割るように舌を滑らせながら、肉の蕾を探し…舌先に硬く張り詰めた弾力を感じるや、それを莢ごと口に含んだ。

「ひぃんっ…」

リンの背中が浮き上がる、すぐさま、体躯で押さえ込む。リンの太腿の付け根に指を食い込ませる程に力を込めて花弁を両側から引っ張って押し開いてから、舌先で莢を剥く。ぽっちりと尖りきった突起が舌に触れる。やにわに尖らせた舌先で勢いよく弾き、舐った。

「ふぁあっ…あぁんっ…ん…ふぅっ…」

リンの体が跳ね上がるに任せ、ラスはこりこりと固くしこった肉珠の感触を唇と舌に存分に味あわせる。舌で舐る内に、痛々しいほどにより固くしこっていくその珠を更に激しく舌先で転がし、吸い上げる。

「はっ…はぁあっ…ひっ…ぁあっ…」

張り詰めた肉珠の上をラスの舌はちろちろと小刻みに素早く行き来する。すると、リンの全身に電撃に似た鋭い快感が走る。かと思うとラスは舌全体を肉珠に絡ませるようにねっとりと舐めあげる。暖かくぬめぬめと動くラスの舌は、体が痺れてとろとろにとろけていくかのような譬えようのない心地よさをくれる。と、蕩けきった処を、いきなりきつく吸われて、リンの身はびくんっと跳ねる。むき出しにされた濃紅色の突起をラスが口唇で嬲れば嬲るだけ、リンは狂おしい程に乱れゆく。

「やっ…はっ…ダメっ…もう…あ…ぁああっ…」

ラスが、肉珠の根元に極軽く歯先をあてたまま、固く張り詰めきったその先端に舌を回して執拗なまでに舐めまわした。と、リンが狂ったように頭をうちふった。切なげに苦しげに眉根を寄せ、喘ぎというより小さな叫びのような声をあげ、リンの全身が痙攣するようにびくびくと無秩序に跳ねた。

「ひぁあっ…あ…あぁあ〜っ…」

リンが軽く気をやったらしいことは、伝わってくる体の震えでわかった。だが、そうと知ってもラスは舌戯を緩めない。達したばかりで敏感になっている肉珠を殊更に音を立てて吸いあげ、舌先で転がす。まるで、リンが快楽の頂から降りることを許さぬとでもいうように。

容赦なく絶え間なく与えられる鋭すぎる快楽に、リンは眦に涙を滲ませ、悲鳴のような懇願の声をあげた。

「お願い!ラス…もう…もう…わたし……」

「リン…言え…言ってくれ…」

「やっ…もう…我慢できな…ちょうだい…ラスを…ラスが欲しい!欲しいのっ…今すぐ!」

「リン…俺もだ…」

ラスが絞り出すようにささやいた。辛苦から漸く解放されたかのような声音だった。

おまえはきっと知らない。俺が…俺がどれほどおまえを欲しているか、俺を求めさせたくてたまらないか…

自身も、もう限界だった。ラスはリンの両足首をがしと掴んだ。

そのままリンの脚を折り曲げてその身に押し付ける形で大きく花弁を曝け出させた。リンは、もう羞恥に身をよじろうとしなかった。花弁の合わせ目は、一刻も早く埋めてくれと言うように物欲しげにひくついて見えた。

ラスは痛いほど張り詰めきっていた男根を漸く解放し、リンの花弁にあてがうと、敢えてゆっくりと貫いていった。己の男根をリンの熱く潤びた秘裂に飲み込ませていく様を、食い入るようにみつめながら。

「ああぁ…」

リンが白い喉を晒して、安堵したような声をあげた。ラスが男根を飲み込ませていくにつれ、秘裂からはじゅぶじゅと愛液があふれ出し、リンとラスの陰毛を伴にしたたるほどに湿らした。

だが、腰と腰とを隙間なくひたと合わせた処で、ラスが一度動きを止めた。

リンの腰がじれったげに浮き上がった。

「や…ラス…」

ラスが見下ろすリンの瞳は欲情に霞み潤んでいた。うっすらと開いた唇は男根を求める花弁のように濡れほころび、とても淫らで美しかった。

「リン…欲しいか…?」

「んっ…お願い…早く…早く一杯頂戴!」

強請る声には、甘えより切実な渇望が強く現れていた。

ラスは一瞬切なげに瞳を細めるや、いきなり、杭を思い切り打ち込むような勢いで、男根をリンの最奥までずしんと突きいれた。

「ひっ…ぁあああっ…」

リンが悲鳴のような嬌声をあげ、のけぞった。

構わずラスは、リンの脚を強く押さえこんでM字型に開かせたまま、突き刺すような律動を立て続けに放った。

「はっ…ああっ…すごい……ラス…ラス!」

リンに己が名を呼ばれ無性に胸が熱くなった。ラスは、胸にこみあげる熱さに突き動かされるようにリンに覆いかぶさると、夢中で唇を吸った。

すると、リンもラスの首に腕を回してき、思い切り強くしがみついてきた。ラスが唇を離しても、自らラスの頬に、顎のラインに、首筋にといくつも小さな口付けを降らしてきた。

「はっ…はぁ…欲し…かった…ずっと、ずっと夢見てた…ラスが欲しくて…たまらなかった…」

「リン…俺も…だ……1日も早く…おまえに触れたかった…」

ラスはリンとのより深い密着を目論み、リンの脚を己の肩に乗せると、そのままリンの身体を2つに折り曲げるように押さえ込んだ。リンの乳房がラスの胸板の下でひしゃげた。胸板から腹部、そして結合部分まで隙間を許さず肌を密にあわせた。ひたと重なりあい触れ合った姿勢で、ラスは思い切り良く下から上へとリンを突き上げた。

「ああぁっ…はっ…ラス……もっと…もっと突いて!思い切りっ…ラスを感じたい!」

「ああ…俺も…もう止められん…」

ラスは、リンの臀部を大きな手でがしと掴み、リンの腰が律動に揺らがないようにしっかと支えた。そして、リンに噛み付くように口付けると同時に、子宮口まで貫かんばかりの勢いで秘裂を刺し貫く。

「んんっ…くふぅっ…」

リンがくぐもった叫びをあげる。が、その瞬間、秘裂はきゅっとすぼまるように震え、熱く柔らかな媚肉はひたと男根を包みこむように蠕動した。

悦んでいる…リンの体が、魂が、自分を迎え受け入れて歓喜に打ち震えているのが、ひしひしと伝わってきた。その想いが、更にラスに力を与える、ラスの身体をより強く熱くする。

「リン…もっとだ…もっと…俺に狂ってくれ…」

ラスは寸分も勢いを減じることなく、素早く力強く、最奥を狙って男根を突き立てる。思い切り突き入れると、子宮口にあたった先端が豊かな弾力に弾き返される。媚肉は男根に絡みついてくるようで、ラスに痺れ蕩けるような快楽を与える。思わず零れそうになる呻きを押さえ、ラスは意地になったように、更に力を込めて腰を打ち据える。

リンの体の最も奥深い処に、ラスが己の熱情をこれでもかと叩きつけてくる。その度に苦しいほどの快感がずしんとリンの全身に響き渡る。己をどこか遠くに運ぼうとするような、痺れるような快楽にリンは圧倒される。自分を壊さんばかりの勢いで、何の躊躇いも遠慮もなく、ラスが渾身の力で想いを叩きつけてくれるのが、リンは嬉しくてたまらない。その熱さ、激しさ、力強さの何もかもが、涙が出るほど嬉しい。もっともっとと、飢え渇いていた心は貪るようにラスを求めてやまない。

「ラス…ラス…」

リンのラスを求める心はストレートに身体に現れる。ラスを抱く手に力がこもる。リンの腰がうねるようにラスの腰を追って動く。

いつしかリンは自ら腰を激しく振りたてていた。より、ラスを深く受け入れんと欲して。ラスの律動を、打ち付けられる激情を寸分漏らさず受け止めようとして。

そしてリンが腰を打ち振るたびに、熱い媚肉が男根にひたとまつわりつき、棹全体をきゅうきゅうと絞り込むのをラスは感じる。引き抜くけば柔襞がカリに引っかかったと感じる程に締め付けられ、その度にラスの背筋を鮮烈な快楽が駆け抜ける。

リンが俺を求めている。羞恥も躊躇いも投げ打ち、遮二無二に俺を欲しているのが体中から伝わってくる。火のような吐息が、振り乱された髪が、健気に俺を追って動き、快楽にのたうつ体が…その全てが…何もかもかなぐり捨て、おまえが俺を…俺だけを欲していると言っている、それが痛い程わかる…

ラスの魂を眩しい程の歓喜が満たす。リンへの愛しさがとめどなく溢れだす。

「リン…俺のものだ…リン…」

「ああっ…ラス!…もう…もう…ダメ…私……」

ラスがくれる快楽の波は、押しよせては引き、また返しながら、どんどん高みを増していき、もう砕け散る寸前だった。苦しくて切なくて嬉しくて…ありとあらゆる歓びがリンの体中一杯に満ちて溢れかえって、もう何も考えられない。リンの体も心も今にも弾け散りそうだ。

しかし、それはラスもまた同様だった。

快楽の頂点まで一気に駆け上がりたい気持と、それをぎりぎりの処で押さえ込む忍耐のせめぎあいも、もう限界が近かった。

「リン…もう……」

「来て、ラス…壊して…私を…壊し…てっ…」

ラスはリンの言葉に応えるように、これでもかといわんばかりの激しく力強い律動を続けざまに放った。

「あっ…あああぁっ…」

「くっ…」

二人は伴に、一気に高みにかけあがった。いや、何か大きな力に、歓喜の頂点に押し上げられ、爆ぜた。

無限に膨れ上がるような錯覚、次の瞬間、自分がはじけて迸り、怒涛の如くなだれ込む感触にラスは全身を震わせた。

同時に、リンは、体の中心を火傷しそうに熱いものに勢い良く叩かれ、一杯に満たされていた。その熱さは全身に染み渡って、リンを内側からじんわりと暖めた。リンは、いつの間にか小さな啜り泣きを零していた。ふと気付くと、柔かく暖かな物が頬に額に閉じた瞼にと、無数と言っていいほど押し当てられていた。ぼんやりと瞳を開けると同時に柔らかなものに唇をふさがれた。この上なく優しく、胸が痛くなるほど暖かな瞳が目の前にあった。

 

リンは、ラスの胸板に頬を押し当てたまま、快楽の極みの名残にたゆたっていた。

ラスはリンの髪を玩ぶように指を差し入れては梳る。

ぽつりとリンが呟いた

「ラスの…馬鹿…私…ちょっと不安だったんだから…」

「リン…?」

「ラス、何も言わないから…私を痛いような目で見つめて…苦しいほど抱きしめるのに、何も言ってくれないから…どうしたのかと思って…ラスの気持がわからなくて…心細くて…」

「すまん…俺の不安が…おまえも不安にさせてしまった…」

「え…?何?どういう…こと?」

「…リン、俺は、一瞬、おまえの風を見失うところだった。おまえから吹く風は…変わってなどいないのに……おまえが、ロルカのリンでなく、キアランの公女になりきってしまったのかと…」

「それって…あ…この服のせい?」

リンは、大きくはだけられていた胸元を恥ずかしそうに直してから、スカートの裾も綺麗に伸ばした。

「それもある。おまえの…リキア風に装ったおまえを見たのは初めてだったから少し戸惑った…だが、それ以上に…家令に様々な指示を与えているおまえを見て、今のおまえは…キアランになくてはならない領主になってしまったのではないかと感じた。おまえは優しい女だ。そしてリキアの領民が領主を必要としていたら…望まれたら、おまえは…このままこの地に残ってしまうのではないかと……」

考え考え、ラスはゆっくりと言葉を紡いでいった。リンの問いかけに、己のもやもやとしていた感情を言葉にしようとしたことで、漸く自分の心が自分に見えた。

そうだ…だから、俺はおまえを抱かずにいられなかった。おまえの心を繋ぎとめたくて…だから、この身でおまえを貫き、体ごと心ごとおまえを俺に縫い付けてしまいたかったんだ…。

「そして、もし、おまえがその道を選んだ時、俺は、黙っておまえを見送ってやれるかどうかも…自信がなかった…だから、俺は、おまえを…」

ラスが切なそうに瞳でじっとリンを見つめた。

「ラス、そんな…そんなことない…」

リンはゆっくりと頭を振り、ラスの胸板に頬を摺り寄せた。

「この地の人は確かに『領主』を必要としてるかもしれないけど…それは、私、リンを必要としているのとは違うと思うの…私がラスを欲する気持や、ラスが私を望んでくれているのとは違うと思う…」

「リン…」

「あのね、ラス、私の部屋に一緒に来てくれる?…」

リンは、覚束ない足取りで立ち上がると、ラスに己が手を預けた。ラスは請われるままにリンの肩を抱き、元来た道を戻った。

 

連れていかれたリンの部屋は公女のそれとしては、驚くほど質素で飾り気がなかった。

「ラス、見て」

リンが寝台脇のクローゼットを開けた。

「これは…」

そこには、ラスが見慣れた…旅の間、いつもリンが身につけていたサカの装束が大切そうに掛けられていた。戦いに痛んだ部分はきちんと繕われ、もちろん、綺麗に洗われてあった。

「ただ仕舞ってあるんじゃないの。これは…この服はラスと二人でサカに帰る日まで取っておこうと思っていたの。だって、私、サカの衣装はこれ1枚しか持っていないんですもの…今は、サカの衣装を手に入れる手立てもないし…私の母はここキアランの出だからサカの衣装は作れなかったし、私が一族の女性からお裁縫を習う前に、ロルカは無くなってしまったから…私、自分ではサカの服を作れない…だから、サカの衣装は、私、これ1枚しかなくて…そんな大事な服を普段には着られないわ。布が傷んでしまったら繕いもできなくなるから、大事にしたかったの…」

「すまん…俺は…本当に馬鹿だ…」

「ううん…ラスが…私のこと、そんなに思ってくれて…不安になるほど私を望んでくれて…私、息が止まるほど嬉しかった…」

「リン…」

「ラス、この衣装は、私がサカと繋がっていたいという思いの現われなの。この服は、今の私とサカを繋ぐ、たった一つのもの、キアランにいる時の私の拠り所なの。ラスと会えないでいた時間…次にこの服を着る時はサカに帰る時、ラスに会える時だって、私、何度も言い聞かせていたの…それが私の支えだったの…だから頑張ってこれた…」

「リン…俺がおまえに会いにくる。もう、おまえが服を拠り所になどしないで済むように…俺が…俺自身がおまえの支えとなる」

「ん…ラス…嬉し……」

「それと…」

「え?」

「それと…おまえが、サカに帰る日には…いや、その時までに、俺がおまえの衣装は用意しておく」

「ラス…」

「おまえの婚礼衣装だけは…クトラを発つ前に、今度帰る時は花嫁を連れてくるからと、裁縫の上手いおばばに飛び切りの婚礼衣装を作っておいてくれと頼んできたんだが…それだけでは足りないと、今、言われるまで気付かなかった。必要な物は俺が用意する。だから…おまえは何の心配せずに…時がきたら、その身一つでクトラに来ればいい」

「!!!……あ……ラス…ラス!」

リンは、ラスの胸にむしゃぶりつくように飛び込んだ。

「ラス、ありがとう、私…でも、ラスがいてくれれば、ラスと二人でいられれば何もいらない、本当よ。でも、でも嬉しい…ありがとう、ラス…」

「俺も…おまえが俺の傍にいてくれれば…それ以上望むものはない。いや、今は…俺を想ってくれるだけでいい…伴におれぬ時、俺がおまえを想うように…」

「ラス、私も、あなたのことばかり考えていたわ…これからも、会えない時こそ、あなたを想わずにはいられない…。もちろん、会える時が1番幸せだけど…でも、ラス…私達、もう1人ではないわね?会えない時も、私はあなたを想い…あなたは私を想ってくれているって知ってるから…」

「ああ、俺たちは…いつも一緒だ。そして、サカに戻ったら決して離れず…俺たちは伴に生きていこう…いつまでも二人で…」

「ええ、いつも…いつまでも一緒よ…」

独りで生きてきたからこそ、想い想われる人のいる幸せが、その掛け替えの無さが、リンは染入る程にわかる。だから大切な人とは一緒にいたい、大切な人を2度と独りになどさせないと強く思う。そして、ラスもそう想ってくれている…。

リンは背伸びして、ラスに口付けた。

ラスはすぐさまリンをきつく抱きしめ返し、唇を改めて重ね合わせた。

その抱擁も口付けも先刻のものほど、リンを息苦しくはさせなかった。が、リンは、どんな口付けでも抱擁でも、ラスがくれるものなら嬉しい…そう思った。それが一緒にいられるということだから。伴にいられる、それこそが1番幸せなことだから…と。

FIN 


 『会えない時間』の続編と申しますか、お対になっているお話です。
 ラスとリンは設定上、一時期どうしても離れ離れにならざるを得ないわけですが、だからこそ別れる時はどれほど名残惜しかろう、また、久方ぶりに再会する時はどれほど嬉しく慕わしかろうという気持が描きたくて、2部構成の話にしました。(ただ、この設定だと公式後日談の「草原で再会して結婚」じゃなくなっちゃうんですけどねー、ま、そこは妄想と希望的観測を結晶化させるのが2次創作ということで、ご寛恕ください)
 こちらのUでは、遠距離恋愛ならではの焦りとか不安とか揺れる心をメインにしております。遠恋だと、恋人に久しぶりに会える時はそりゃ嬉しい、気も急くでしょう、でも、久しぶりに会った恋人が、見慣れないファッションだったり、眩しく見えたり、自分の知らない面を見せたりしたら、普通の恋なら新鮮に見えるものが、むしろ不安の種になったりしないかしらー?と考えたんです。
 遠恋は、離れている間、恋人も同じ程に自分を想ってくれているということが前提なわけで、でも、会えない間に恋人の心がもし変わってしまっていたらどうしよう、という不安もつきものだと思ったんです。でも、これが、深い信頼と愛情に裏打ちされると、むしろ「会えない時間が、愛、育むのさ」にもなるわけで、不安と焦慮を率直にぶつけたからこそ、二人の絆はより強固になり、会えない時間がむしろ深い想いを育むようになる…みたいな心の動きを書いてみたくて書きました。
 また、この「会えない時間T、U」はこのままラス×リンオーラスの話へと繋がります。
 そして、今回もまた青空給仕さんに萌え萌えのリンのイラストを挿絵に描いていただいちゃたのですよー!!!青空さーん、いつもいつもかわいいリンの艶姿、本当にありがとおお!
 木漏れ日の下、思い切り晒された花弁を激しくラスの指で責められて、切なく乱れ咲くリンの表情がまー色っぽい&かわいいったらありません!こんな顔されたら、ラスもたまらないよねー、もっと苛めかわいがりたくなっちゃうよねー、でもって、私もこんな風に責められたいー!(はぁはぁ)
 木漏れ日の下での爽やかな(つーより、激しく荒々しいですが)Hをイメージして壁紙もそれらしくしてみましたー(笑)
 え?指責めされてるかこの絵ではわからない?ふっふっふー。こちらの挿絵は、拙サイト用にロマンティックにフォーカスをかけていただいたものなのですよー。
 青空さんのサイトでは、ラスの指が2本揃って(!)ずっぷりとリンの愛らしいふくふくに根元まで突き入れられているのが、ばっちりはっきりわかるイラストが展示されておりますのよー!
 ラスの激しく情熱的な愛撫の様を見たい方は、即、青空給仕さんの「骨董甲子園」にGO!ですわ!
 いやー、えっちくてらぶくて、萌えますよー!!是非是非ご覧になってくださいねv

青空給仕様の「骨董甲子園」へ
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