灼熱の炎        ゆか様作

 
       「もう、離れませんから・・・離さないでくださいね」

       「そんな事を俺に言っていいのか?このまま縛り付けて
      俺の部屋から出さないって言ったらどうする?・・・ん?」

       「はい、縛ってください・・・私の心も身体も・・・」

       「・・・・・・・・・・」
  
       「・・・オスカーさま?」

       「・・・おいで」

       「あっ・・・あの、オスカーさま?」

      オスカーは椅子に座っていたアンジェリークを軽々と抱き上げると、
     ベットまで運びその身体をゆっくりと沈ませた・・・。

       「お嬢ちゃん、ちょっと待っていてくれないか?」

       「・・・・・離さないんじゃないんですか?」

       「・・・・・言うね・・・わかった!!」

       「きゃあぁ!・・・・・・」

      オスカーはアンジェリークのウエストを肩で担ぎ上げ、
     部屋の隅にあるクローゼット の方へスタスタと歩き出した。

       「オスカーさま!・・・・・降ろしてください・・・・」

       「離れないんじゃなかったか?」

       「だって・・・恥ずかしいし・・・こわい」

       「気にする事はない、可愛いおしりじゃないか、ここで・・・
       ・・・このままするか?」

       「・・・・・・・・・・・!!」

       「お前が『俺が欲しい』と言えば、何時だってしてやる、
       何処でだってしてやる、俺の約束は永遠だ・・・・、
       お前が忘れない様にその身体に刻みつけよう・・・・、
       死ぬまで・・・・・死んでからもずっと永遠に・・・・・」

       「・・・・・・・死ぬなんて」

       「心配するな、俺が死ぬ時はお前を連れて行く、
       お前が死ぬ時は俺が一緒に逝ってやる。
       ・・・・・俺は死んでもお前を離すつもりはない」

       「・・・・・・・・・・・」

       「・・・・怖いか?俺が・・・・・・」
 
      オスカーは止めていた歩を進めると、クローゼットの中から何やら
     取りだし・・・ベットへと引き返した。


     『このままお前をベットへ降ろしたら・・・お前は俺を許さないだろうか?

     また、泣かせてしまうだろうか・・・・。

     お前は、この俺の尽きる事なく放つ むき出しの欲望を 

     のみ込んでくれるだろうか』

    
       「・・・・・オスカーさま?・・・・」

       「・・・・お前の望むままに・・・・」

      オスカーは独り言の様に呟くと、もう一方の腕をアンジェリークの
     背中に廻しベットへ乱暴に沈めた・・・・・・。

       「きゃっ・・・・・・」

      アンジェリークの小さな悲鳴を無視する様に、オスカーは覆い被さった。
     いつもなら自らの体重を小さなアンジェリークの負担にならない様に
     気を使うのだが、今夜はわざと体重を掛け、その小さな身体が微動だに
     しない様にする。

       「んんっ・・・・くるしっ・・・・・」

       「少し我慢してくれ・・・・・欲しいんだ・・・・・」

      オスカーは片手でアンジェリークの両の手首を捕らえると、
     頭上で押さえつけた。もう一方の手でアンジェリークの顎を掴み、
     力でくちびるを大きく開かせた・・・。

       「灼き尽くされるのは、この俺の方だ・・・・・・」
  
      大きく開かれたアンジェリークの口内は唾液が溜まり始めていたが、
     オスカーが体重を掛けているので、それを飲み込めないでいた。
     その様子を待っていたかの様に、オスカーが指を離し口内を貪り始めた。

       「んんぐっ・・・・・んっ!!」

      アンジェリークの瞳が大きく見開かれた・・・・・・・。押さえつけていた
     アンジェリークの手首を、オスカーが縛りはじめたからだ。
     クローゼットから取り出してきたのは、アンジェリークの為にオスカーが
     用意していた真っ赤なローブの紐だった。

       「んんっ・・・・・」

      アンジェリークの手首はあっという間に、オスカーの手によって 
     ひとつに縛られ、ベットにくくり付けられた。
     オスカーは唇を離すとアンジェリークに掛けていた自らの重みを解いた。
     泣いているだろうと確信していた・・・、怯えているいるだろうと・・・・・・。

       「アンジェ・・・・・・・」

      アンジェリークは少し怯えた顔をしていたが、暴れる訳でもなく、
     泣いてもいない。オスカーの全てを受け止める覚悟をして来ていた。
     それがアンジェリークの自らの選んだ道、もう戻れない戻らない決心。
  
  
     『こんなに激しい人を私は知らない・・・そしてこんなに辛い人も・・・・、

     そしてこれから どんなに長く生きたとしても・・・・・、

     決して逢う事はないだろう、だから譲れない、この人の瞳も唇も指先も

     ・・・・広い肩も胸も何もかも全てを渡せない・・・・・、

     愛し合う事が 奪い合う事になったとしても、あなたを想い出に

     するつもりはないの。失うつもりは・・・・ないの。』


       「・・・・いいの、わたしをオスカーさまの好きにして・・・・
      オスカーさまに・・・ぜんぶあげる・・・・私を・・・・・全部あげる」

       「・・・・・いいのか?」

       「うん、だから・・・わたしだけ欲しいって言って、私しかいらないって、
      お願い、もっと、もっときつく抱いて・・・・・お願いオスカーさ・・・・ま・・・
      かまわないの・・・いい・・・の・・・・・・」

      アンジェリークは泣いていた、その涙を拭う事も出来ずに、
     ただオスカーだけを見つめたまま・・・・・。
  
       「・・・・・俺は地獄に堕ちるかもしれないな、俺自身の・・・・・・
      劫火の炎に灼かれて・・・」

       「そんな・・・・・・」

       「お前の・・・・天使の翼を縛り付けて・・・」

       「オスカーさまが地獄に堕ちるなら、私も一緒に・・・・
      たとえ死んでも離さないって」

       「・・・ああ、俺と行くのか?」

       「はい・・・」

       「・・・・・・・・・了解した」

      何かに弾かれた様に、オスカーがアンジェリークの
     胸を持ち上げる様に掴んだ。片手で胸を痛い程掴み、
     もう一方の手でドレスの背中にあるファスナーをゆっくりと下ろしてゆく。

      少し下ろすとそこで一旦手を止め、下ろして開いた分だけを
     指先でなぞる。指先がファスナーにあたると、また少しだけ下ろす・・・。

      繰り返してゆくうちにアンジェリークの背中がしなり・・・
     必然的にオスカーへと胸が突き出てくる・・・・・、アンジェリークが
     胸を突き出せば突き出す程、オスカーは掴む指先の力を強めてゆく。

   「いつっ・・・・・・」
  
      それでもアンジェリークは掴まれた胸の痛みと、指先から贈られる
     背中への強い熱さが同じ感覚に思えて・・・・・・・、

       「・・・・・・・あっ」
  
       「・・・どうした?痛いのか?」

       「ちがっ・・・・・・」

      ・・・・・濡れていた・・・自分自身で解るほどに、溢れてきていた。

       「・・・痛くないのか?こんなに掴まれて・・・悪い女だ・・・
      俺を灼熱へと誘い込む」

      耳元で囁くオスカーの声にアンジェリークは目眩を覚える・・・・・・・。
     ・・・・・・低く、甘く、身体中にまとわりつく様に囁きかける声は・・・・・
     もうそれだけで濡れて・・・・いってしまいそうになる・・・・呪文の様に。

    オスカーは焦れているアンジェリークの反応を楽しむ様に、
     ついばむキスを繰り返す。手首をベットに縛り付けられている
     アンジェリークは、オスカーの離れてゆく唇が
     どんなに欲しくても自分から追いかけていけない。

      燃えたぎる内面とは反対に、オスカーの瞳は冷血なまでに鋭さを
     増してゆく。
  
       「・・・・・いっちまいそうな顔だ」

       「・・・・・・・・はっ、んっ・・・オスカー・・・」

       「今、脱がしてやろう・・・」

      オスカーが掴んでいた指を離した、それでもアンジェリークは自分の
     胸にきつく残るオスカーの指を感じていた。

      冷血な瞳で見透かされ、視線で身体中を縛られてゆく。
     ドレスがゆっくりと引き下ろされた、オスカーはアンジェリークを跨ぐ様に
     膝をつき、指を顎から首筋に焦れったい程ゆっくりと這わす。

      指を鎖骨のラインに沿って滑らせ、自分の指の後が残る胸の膨らみに
     向かった。アンジェリークのシンプルなブラの谷間に、
     下から指を引っかけグイッと上げた。

       「あんっ・・・・やっ・・・」

      形のいいアンジェリークの乳房が 上から押される格好で変形していた。
     オスカーは立ち上がった乳首も無視する様に、
     指をウエストから腰に滑らせた・・・・・。

       「随分と俺の好みの・・・・・・」

      ニヤリと笑う視線の先には、アンジェリークの腰の部分でリボン結びに
     なっている小さな下着があった。

      アンジェリークの腰が我慢出来ずに、ねじれる様に動き出した・・・・・。
     するとオスカーの指がその動きを止める。

       「動かないでくれるか?今夜は俺を楽しませてくれるんだろう?」

       「・・・・・・あうぅっ・・・・くるしっ・・・・・」

       「・・・・・・ん?」

       「はふぅ・・・・・ふぅ・・・・・はあ・・・・」

      あまりの緊張感にアンジェリークは息をすることさえ忘れて、
     オスカーの指だけに神経を持って行かれていたのだ。

       「俺の指だけで・・・死にそうなのか?・・・アンジェリーク」

       「・・・・・・・・・・」

       「まるで、瀕死の子うさぎだな・・・そそられる・・・」

      妖しいまでの視線を絡ませると、オスカーの口元が片方だけ上がり、
     アンジェリークの腰にある 片方のリボン結びの紐に手をかけた。

      ゆっくりと、ゆっくりと紐を引いてゆくと、
     アンジェリークの全感覚がそこだけに集中してゆく・・・・・・・。
  
      シュル・・・・という音と共に片紐がほどけると、
     オスカーはもう片方にも手をかけ一気にほどいた・・・・・・
     オスカーの熱い視線がそそがれる・・・・。

       「・・・・・いい眺めだ」

      アンジェリークはその時になって、はじめて気がついた。
     自分は一糸まとわぬ姿をオスカーにさらしているというのに、
     オスカーはマントを取っただけの、守護聖のままの姿をしていることに。

      しかも、手首をベットに縛り付けられ、シンプルなブラは、
     まるでロープのように胸の形を変えている。自分だけが全裸で・・・・・・
     自分だけが濡れて・・・・溢れている。
     その事をオスカーに知られてしまう・・・・・

      そう考えただけで・・・恥ずかしさがこみ上げてくる。
     アンジェリークは全身がカッと熱くなるのが 解った・・・・・
     そして溢れ出した事も。

       「・・・・・オスカーさま」

       「俺が欲しいと言え・・・・・・・・」

       「・・・・・・・」

       「俺が欲しいと言え・・・・・・・・」

      繰り返し呪文のように囁きながら、アンジェリークのつま先から
     ふくらはぎにかけ指を滑らせてゆく・・・・、その指が膝の内側をなぞり
     太股の先にある濡れた花だけを目指しゆっくりと蠢いて・・・・・・・・。

       「オスカー・・・・」

       「ひと言だ・・・言えよ」

       「・・・欲しいです・・・オスカーさまが欲しいです」

      我慢が出来ない程身体中が痺れ、オスカーが触れる場所を変える度、
     まるでそこだけが自分の性感帯のように思える。

      オスカーがアンジェリークの膝を割り、自らの膝を割り込ませると 
     オスカーの目の前にすでに溢れ出し、ヒクヒクと誘う花が姿をあらわす。

      オスカーの唇は乾き・・・・・・・喉がゴクリと音をたてる。

       「今までに見たどんな花より・・・・・俺を誘っていやがる、
      まったくお前は・・・・」

      オスカーはアンジェリークに覆い被さり、瞳を絡ませ唇を押し開き
     舌を絡ませた。
 
       「はふっ・・・・んっ、」

      オスカーの指が蠢き片方の手で胸を掴み、片方の指で
     アンジェリークの縛られた手首をなぞった、きつく縛り付けてしまった、
     せめて緩めてやろうと紐の結び目にオスカーが手をかけたその時・・・、

       「だっ・・・んんっ・・・だめ・・・・」

      アンジェリークの哀願する様な声がした。

       「・・・・・・・・」

      オスカーがはっとした様に指の動きを止め、触れていた唇を離した。
     ・・・・・確かに唇の中で聞こえたアンジェリークの声・・・・

       「・・・オスカーさま・・・ほどかないで・・・」

       「・・・・・アンジェ・・・」

       「ほどかないで・・・ほしいの・・・」

    『今までたくさんの女を組み敷いてきたけれど、
                         こんなに狂わされたのは

    抱くだけならどんな女でも自由にできたけれど、
                         こんなに欲しくなったのは

    今まで簡単に使ってきた「愛している」という言葉、
                         お前には何を伝えたらいい?

    俺は馬鹿な男だ・・・何もかも俺のために取っておいてくれたお前に、

    俺は何がやれる?お前に何をしてやれる?・・・』

       「悪い女だ・・・俺を狂わせ、壊す・・・」

       「オスカーさま?」

       「俺のここがっ、俺の心臓まで燃やされる・・・お前の灼熱の炎に」

      我慢の効かなくなったオスカーは、今までの焦れったい程の
     愛し方を捨てた様にアンジェリークの口内を貪り、胸を掴み先端を指で
     押しつけ、こねまわし始めた。

       「んんっ・・・ぐっ・・・・・・・・あひっ」

      アンジェリークの喘ぎ声が、オスカーの口内で響き渡る。
     舌を絡め、吸い上げ、軽く噛みつき、アンジェリークに息をつくヒマも
     与えずにただただ深くひとつになってゆく。
 
      とろける様な身体の痺れはオスカーが与えてくれる・・・・・・、
     身体中がとろけて溢れ出して太ももを動かす度に、クチュクチュと
     音を立ててゆく。

      オスカーはアンジェリークの片足を持ち上げ、
     その足首に口づけをおとし・・・・・、
     小さな足の小指に舌を這わせた・・・・・・・。
     小指から薬指へと舐めまわし、人差し指までくると親指との間に
     舌を這わせた。

       「やんっ・・・・んんっ・・・・やあっ・・・・」

      オスカーは舌をアンジェリークの内股へ向け、一直線に進ませる
     ・・・・・わざと舌音をたて、時折歯を立てアンジェリークの濡れる花へ
     向かって・・・・。
 
      オスカーを誘うように、アンジェリークの腰がオスカーの動きに合わせ
     浮いてくる。
     オスカーは視線の先で揺れ動くその花びらを目指して舌を這わせる。
     視線はその一点だけに吸い込まれて、もう外せない・・・・・。

       「・・・・すごいな」

       「はぁ・・・はぁ・・・もっもう・・・・」

      オスカーの指が今にもそこへ触れそうで、触れない。
     腰が高々と浮き上がり、けれど縛られているせいで身動きが制限され、
     自分からはオスカーの指へ届かない。
 
       「オ・・・・オスカー・・・・・」

       「そんなに・・・俺が欲しいか?」

       「はい・・・・・欲しいです」

       「・・・丸見えだ・・・・そんなに見られたいか?」

       「いやぁっ!・・・」

      下ろそうとするアンジェリークの腰をしっかりと押さえつけたオスカーは、
     舌先をアンジェリークの花芽に触れるか触れないかの振動を与えた。

       「はひっぃ、・・・・ああんっ、だっだめぇぇぇ!!」

       「・・・だめなのか?こんなにして・・・」

       「いやぁ、んんっ」

      オスカーは中指で花びらを下からなぞり、その指にたっぷりと愛液を
     付けると、愛液がオスカーの指を伝ってゆくのを、アンジェリークに
     見せつけた。

       「・・・・・・・・・・・」

       「・・・どんな匂いがするか俺は知ってる、これがどんな味かも・・・」
 
       「あ・・・・んっ、は・・・はや・・・くぅ・・・・」

      オスカーの唇が動くたびに、アンジェリークの花芽にオスカーの唇が
     微かに触れる。

       「あひっぃ!・・・オ、オスカー!!」

       「俺はここだ、お前の1番恥ずかしい場所にいるぜ・・・・ん?」

       「はっ・・・・・・・はやく・・・おねがい・・・・おねが・・・・」

      オスカーは滴り流れる愛液をすくい取る様にアンジェリークの
      花びらへ指を這わせ、グチュグチュと音を響き渡らせると、
      一気に指をねじ込んだ。

       「あぐっ・・・ん、はひぃぃっ・・・・・いいっ!」

      曲げていたアンジェリークの膝が、つま先まで一直線に伸びきり、
     オスカーの指を締め付けた。

       「おいおい、食いちぎるつもりか?」

       「・・・・・んんっ、もっともっと・・・・」

       「ここは?・・・・どうする?」

      指を動かし続けながらオスカーはアンジェリークの花芽をピンッと
     弾いた・・・・・。

      一瞬で身体が痺れた様に、花芽の存在感がアンジェリークの頭を
     占めていった。

       「そ、そこもぉぉっ・・・・おねがい・・・」

       「つぼみがこんなに膨らんで・・・・今にも咲きそうだ・・・・、
      こんなに大きくして・・・そんなに舐めて欲しいのか?」

       「はっはい・・・・・・舐めて・・・」

       「なら誓うんだ・・・まだいかない我慢しますってな・・・誓えるか?」

       「あうっ、ち、誓います・・・だからぁぁっ」

       「・・・よく言う、今にもいっちまいそうな顔をして・・・・・」

       「ち・・・誓い・・・オスカー・・・おねが・・・・・」

       「舐めて、吸い上げても、いかないんだな?
      ・・・・いつまでもつかな?お嬢ちゃん」

      オスカーは花芽の周りをグイッと上げ広げ、花芽を立たせると舌を
     先端にあてがい吸い上げた。

       「やあぁぁぁぁ!・・・・・・・・・・・・・・・・」

      一声叫ぶと、その後は声にならない。
     仰け反り、縛られた手首がギシギシと音をたて、アンジェリークを
     追いつめた。唇を噛みしめ、閉じられた瞳からは涙が溢れ出す。

       「・・・・・んっ・・・・・はあっ、くっ・・・・・・・・」

      アンジェリークに我慢の限界が近づく・・・・・・、
     縛られた手首に力が籠もり、ブラを上げられただけの乳首はピンと
     立ち上がり、オスカーの指をくわえ込んだ花ビラの肉壁は、
     オスカーの動きが困難になるほど 締め付ける。

       「・・・だめ、もう・・・・・オスカーさま、オスカーさま・・・・やだぁ」

      オスカーの口内で弄ばれ、これ以上ない程に大きくなっていた
     花芽が、ビクンッと一瞬動き、元に戻ってゆく・・・・・・・。

      オスカーは唇と指を離し、アンジェリークに覆い被さった・・・・・・。
     アンジェリークが達してしまった事が解ったからだ。

       「・・・・・・お嬢ちゃん」

       「・・・・・・・・・・・・・・・・」

       「まったく・・・・・、俺のお姫様は約束を守れなかった様だな」

       「・・・・・・・・・・・・・・・・」

       「・・・・・俺はまだ服さえ脱いでないっていうのに・・・・・、
      ん?このまましちまうぞっ」

      オスカーは張りつめた自身だけを解放すると、そのモノを
     アンジェリークにあてがいゆっくりと沈めた。

      意識をなくしたアンジェリークの身体がピクリと動き、意識のないまま
     オスカーを締め上げた。

       「はっ!たいしたお嬢ちゃんだっ、俺を誘うつもりか?」

      オスカーはゆっくりと、それでも最奥まで突き立てた。

       「ふうっ・・・・あんっ・・・・・・オス・・・カー・・・さまぁ・・・・・・・」

       「くわえ込んでるぜっ、お嬢ちゃん・・・・」
 
       「・・・・・オスカーさま・・あつい・・・・オスカーさまのあつい」

      まだ瞳を開けぬまま、アンジェリークが呟く。

       「そうか?俺にはお前の中の方が熱い・・・・熱くて・・・・
      身体中灼けそうだ」

      ゆっくりと律動を繰り返しながら、オスカーはアンジェリークの耳元で
     囁きかける・・・。
  
       「お前とならかまわない・・・ずっと、こうしていてやる・・・俺と二人で、
      俺にだけ、言うんだ・・・・欲しいと、俺だけ欲しいと・・・今すぐ欲しいと」

       「・・・・・んんっ、はあぁ・・・・」

       「目を覚ませよ・・・・俺をくわえ込んでおいて・・・・んんっ!」

      オスカーがアンジェリークの締め付けに声を上げた。

       「オスカーさま・・・・」

      瞳を絡ませると・・・・切ない様な顔のアンジェリークがオスカーを
     見つめていた・・・。
  
       「・・・・気づいたか?誓いを守らなかった俺のお嬢ちゃん」

       「オスカーさま・・・・おねがい」

       「今夜はお願いばかりだな」

       「ふく・・・・・、服・・・脱いでください」

       「・・・・・ん?どうした?」

       「わたしばかり・・・・」

       「・・・・恥ずかしいか?お嬢ちゃんばかり恥ずかしい格好をしていて、
      ・・・俺は構わない・・・・・・結構そそられる・・・・いやらしいな」

      オスカーはアンジェリークが目を覚ました事で、打ち付ける腰の強さを
     激しいモノに変えた。
     両の足首を持ち上げ、アンジェリークを二つ折りにすると、
     今までの思いをぶつける様に・・・・激しく、深く、熱く・・・・・・。

       「あっ、ひぃぃぃっ・・・・・やめっ・・・・」

      オスカーのモノがオスカーの想いそのままに、えぐる様に
     ねじ込まれてゆく。ベットとアンジェリークを壊す程にオスカーの身体が、
     ただただ欲望のままにアンジェリークに注がれる。

       「・・・・んんっ、くるし・・・・・・い」

       「だめだ、許さない・・・・」
 
       「オスカーさまっ・・・オスカーさまっ・・・はうっ、んんっ」

      アンジェリークの頬にオスカーの汗が流れ、
     二人の汗が混ざり合いながらアンジェリークの身体中を濡らしてゆく。

      オスカーを受け入れる花びらがとける様に熱い、まるで身体すべてが
     花びらになってゆく様に溶けだして・・・・・・・・。

      オスカーの動きは休むことなくアンジェリークを犯し続け・・・・・
     最奥を突き刺し、肉襞を擦り続けた。

       「あぁっ・・・やっ、もう・・・もうだめぇぇぇ・・・」

       「お前は・・・俺の、俺だけの・・・」

       「・・・しっ、死んじゃうぅぅ・・・・・・オスカーさまぁ、たすけっ・・・」

       「俺と共に灼かれるんだ」

      アンジェリークの肉襞がうねり、オスカーを締め付けた。
     オスカーのモノに張り付く様にアンジェリークの肉壁は痙攣を起こし、
     身体中が震えだした。

       「ああぁぁぁぁぁっ!」
  
       「・・・アンジェ・・・くっ!!」

      オスカーの汗が飛び散り、アンジェリークに降り注がれた。
     端正なオスカーの顔が歪み、我慢しきれずにアンジェリークの最奥に
     すべてを放ち、すべてをそそぎ込んだ。
     想いも、愛も、命もさえもアンジェリークに・・・・・・・。

    

†††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††



       「きゃあっ・・・・・・」

      アンジェリークはロザリアから受け取るはずの書類の束を
     手のひらから落とした。

       「アンジェ・・・・・・」

       「ごめんなさい陛下、すぐ拾うわ」

       「・・・そうじゃなくて・・・・
      せっかくオスカーと昨夜仲直りしたのじゃなくて?なのに今日の
      あなたときたら・・・朝から書類を落としたのはこれで何度目かしら?
      どこか具合が悪いのなら・・・」

       「違うの・・・大丈夫だから、これ届けてきますね」

      書類の束を胸でギュッと抱え込み、そそくさと部屋を後にした。

       「・・・まったく・・・でも私も眠いわ・・・アンジェは暫く追いやったし、
      少しだけ横になろうかしら・・・女王があくびするわけには・・・
      いかないもの、彼も今頃あくびをしてるかしら・・・」

       「陛下、いらっしゃいますか?」

       「あらっ、大丈夫よ一人だから」

       「ロザリア・・・アンジェは行った?・・・・少し寝かせてくれない?
      執務室で寝るわけにいかないじゃない?」

       「丁度あなたの事を考えていた所よ、アンジェは暫く戻らないわ、
      オスカーの処に書類を持たせたから・・・・」

       「まったく、誰のおかげだと思ってるのかしら・・・・」

       「もちろん、私と・・・オリヴィエさまのおかげでしょ?」



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       「オスカー、陛下からの書類です」

       「ん?お嬢ちゃんか・・・ドアは開いてるぜ」

       「オ、オスカーさま・・・・」

       「なんだ・・・どうした?」

       「手首が・・・ジンジンして・・・」

       「悪かった、痛いのか?」
 
       「・・・・違うの・・・・」

       「朝から手首がジンジンして・・・・オスカーさまの事思い出して・・・
      逢いたくて・・・」

       「・・・・・俺はお嬢ちゃんの匂いを思い出していた」

       「オスカーさま・・・・・・」

       「今すぐにでもお前を嗅ぎたい」
 
       「・・・・オスカーさま、あっ・・・・・」

       「どうした・・・・ん?」

       「・・・・・・・・・・・・・・・」

       「濡れているのか?・・・・なんて言うんだ?」

       「・・・・・・・・・・・・・・・」

       「忘れたわけじゃないだろう?」

       「・・・・・オスカーさまが・・・欲しい」

       「・・・・・・どこでだ?」

       「・・・ここで・・・いますぐに・・・・・・オスカーさまが欲しいの」

       「約束は・・・永遠に守ってやる・・・来いよ、今ここでしてやろう」


     『どれだけの時が流れても、この激しい炎は収まらないだろう。

    お前を焼き尽くすまで俺は燃やし続けよう、それが俺の・・・・・

    炎の守護聖オスカーの・・・・・・・』


     『貴方になんて伝えよう、気づいてしまった炎の熱さを・・・・・・
  
    灼熱の熱さを・・・・・・。私の中で生まれ、激しさを増して・・・・

    貴方を灼き尽くすかもしれない、私の強い想いを・・・・・』

先日ゆか様からいただいた「劫火の炎」の続編です。オスカー様の激しすぎる愛にしり込みしてしまい一度逃げ出してしまったアンジェですが、一歩引いて愛を見つめなおしたからこそ、アンジェの中に、「もう絶対逃げない」という覚悟が生まれたのだということが、よくわかりますね。またオスカー様はその証明を執拗なまでに強いる。そうせざるを得ないオスカー様の心情が苦しいほどに胸に迫ってきます。おそらく私とゆか様のオスカー様観はかなり近しいと思うのですが、私自身は人間が甘くできてるので、こういう吹っ切れちゃったちょっとワイルドで歯ごたえのあるオスカー様の描写ができない。だから、ゆか様からお話いただいて、本当に素敵なオスカー様見せてもらってすごく幸せでした。素材と作る料理が同じでも料理の味が人によって異なる様に観点が似ているのに、受ける印象が違うと言うオスアン創作の真髄を皆さんも堪能していただけたのではないでしょうか。ま、硬い事は抜きにしても、オスカー様の鬼畜ちっくな愛撫にめろめ〜ろ〜に骨抜きされちゃった方も多いのでは?もっと鬼畜ちっくなオスカー様を見たい方は、ゆか様におねだりしてみましょう!(笑)ところでロザリンのお相手がヴィエ様だと予想のついてた方はどれくらいいらっしゃったでしょうか(笑)実は伏線あったのに、私は気がつかなっかったです(爆)   

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