片翼〜燦爛〜 5                                        

アンジェリークはベッドに腰掛けているジュリアスの前に跪き、ジュリアスの股間に顔を埋めて行った。

ジュリアスのものを根元からゆっくりと唇でなぞっていく。

小さな白い手はジュリアスのものに添えられ、ジュリアスのものが自分の唇から逃げないように軽く支えている。

さおの部分から、徐々に張り出した先端部分へと舌を這わせ、唇が最先端の合わせ目にたどり着くと、ジュリアスのものをその花びらのような唇でゆっくりと包みこんで行った。

ジュリアスはアンジェリークの蕩けるような口腔内の感触に、脳髄までつきぬけるような愉悦を感じていた。

そして、自分の心のあり様で、同じ愛撫でも体の受け取り方がこうも違うものかと、いまさらながらに思い知る。

先ほどまで、自分で消化できない感情のはけ口に、無理やりアンジェリークに行わせていた愛撫をその身に受けていたときは、これほど深い悦楽は感じることができなかった。

自分の体は、このボタンをおすとこう動くという機械のように、単純に刺激に反射しているにすぎなかった。

しかし、今アンジェリークは自分を愛しているから、自分を悦ばせたいからと言って、自ら進んでこの愛撫を行ってくれている。

そう思うだけで、同じ愛撫が極彩色の彩りをもって自分を酔わせ、暖かいもので心は満ちたりていく。

その感覚に体は忠実に反応を返し、今自分の物は、脈打つごとに、アンジェリークの口中で育って行く。

満ち足りた気持ちに促されるままに、ジュリアスはアンジェリークの髪を優しく撫でた。何度も、何度も。

ジュリアスの反応が、アンジェリークにも喜ばしいようで、ジュリアスのものが固く大きくなっていくに従い、アンジェリークの愛撫もどんどん大胆かつ積極的になっていった。

敏感な先端を舌で転がすように舐めあげ、時たま軽く吸ってみる。

唇で全体をこすりあげる速度が徐々に速くなって行く。

極限まで張り詰めつつある自分のものに、アンジェリークは息苦しそうで、それでもジュリアスのものを口から離そうとはしなかった。

アンジェリークの愛撫の巧みさもさることながら、アンジェリークの気持ちが嬉しくて、そんなアンジェリークへの愛しさが溢れ出すままに、ジュリアスは自分を解放しそうになるが、なんとかそれをこらえた。

ここは自分の私邸ではない。交わる時間が際限なくあるわけではないのだから、できるならアンジェリークの胎内で自分を解き放ちたかった。

「・・・う・・」

微かな吐息とともにジュリアスはアンジェリークに告げた

「・・・アンジェリーク・・もうよい・・・このままではおまえの口に放ってしまいそうだ・・・」

アンジェリークはジュリアスのものから唇を離した。手は自分の唾液に濡れて光るジュリアスのものを撫でさすったままだ。

「そうしてくださっても、かまいませんのに・・・」

「いや、どうせなら、おまえの中で私は果てたい、おまえとひとつになって・・・」

こういうと、ジュリアスはアンジェリークの手を取って、自分の方に、その体を引き寄せた。

アンジェリークがジュリアスの胸の中に倒れこむ。

その体を抱き上げて、ベッドに横たえ、ジュリアスはアンジェリークに覆い被さった

「今度は私がおまえを愛してやろう」

先ほどより、こわばりが無くなり、アンジェリークのからだの線が和らいでいるように見えるのは自分の気のせいではないようだ。

ジュリアスがアンジェリークの髪を撫でてやるとアンジェリークがジュリアスの手に自分の手を重ね、うっとりとした表情で自分の頬に摺り寄せた。

「ジュリアス様の手・・好き・・・きれいで、優しくて・・」

その言葉に、ジュリアスは、今度は本当に優しくしてやらねばと思う。

アンジェリークの固い反応を見ていれば、自分の仕打ちに怯えていたのはあきらかだった。

それでも、彼女は恨み言をいうどころか、自分の手を優しいと言う。自分が負い目を感じないように気遣ってくれているのだろう。

「・・・・おまえを・・愛している・・たまらなく・・・」

ジュリアスは、アンジェリークの体に腕をまわし、その細い体を力いっぱい抱きしめた。

アンジェリークもジュリアスの背に腕を回し、ジュリアスの抱擁に応える。

「ジュリアス様・・私も、お慕いしてま・・・」

その言葉を紡ぎ終わるまえに、アンジェリークの唇はジュリアスのそれに塞がれた。

 

アンジェリークの唇を開放してから、ジュリアスの唇は、アンジェリークの体のありとあらゆるところをなぞっていく。

アンジェリークの手をとり、その指を口に含み指の股を舐り、手の甲、腕の内側から肘のくぼみを通って脇の下まで舌を這わせる。

その間、両手は豊かな乳房を激しく揉みしだいていた。

白く繊細な指の腹で乳首を転がしながら、掌は乳房を寄せあげるようにその張りと弾力を楽しんでいる。

「くふん・・ふぁっ・・あっ・・」

たちまちアンジェリークが甘い声をあげ始める

ジュリアスは自分の舌をアンジェリークのわきの下から、肩甲骨に這わせていった。

それに伴いアンジェリークの体を横向きにし、自分の体をアンジェリークの背に密着させるように後ろから抱きすくめる。

うなじに舌を這わせながら、手は後ろから乳房を掬うようにもみしだき、指で乳首を摘み上げている。

もう片手の指をアンジェリークの口元にもっていき、その唇にそっと触れると、アンジェリークはジュリアスの指を唇で捕らえ、口に含んだ。

ジュリアスはうなじと乳房を、アンジェリークはジュリアスの指をと、お互いに、愛撫を与え合う。

密着した肌の間から熱がうまれ、その熱さが2人の全身に広がって行く。

ジュリアスが手を乳房からなだらかな腰のラインをなぞり、そろそろとアンジェリークの股間に伸ばして行く。

金褐色の叢をかきわけ秘唇を後ろから前へとそっと撫で上げた。

「ああぁ・・」

ジュリアスの指を思わず口から離し、アンジェリークが切なげな吐息をもらした。

秘唇は熱い愛液を湛えて、ジュリアスの愛撫を待っていた。

「おまえはかわいいな・・こんなに濡らして、私を欲しがって・・」

ジュリアスはこういうと、秘唇を軽く押し広げ、秘裂の入り口を中指とひとさし指で前後にすりあげはじめた。

「くぅ・・ん」

アンジェリークは甘えた声をあげ、自分の秘唇を撫でさするジュリアスの手に自分の手を重ねた。

それは、ジュリアスの愛撫を留める為では、もちろん、無い。むしろ、ジュリアスの手をもっと自分の秘部に強く押しつけようとする。

そして、必死に後ろを振り向き、唇を薄く開き、小さな舌を差し出す。

ジュリアスはふっと柔らかく微笑むと、アンンジェリークの望み通り、自分も舌をさしだして、アンジェリークのそれに絡め吸い上げてやる。

アンジェリークの唇が離した自分の手は乳房に伸ばし、固く立ちあがった乳首を摘み上げては指の腹で転がす。

「んんっ・・ん・・んぅっ・・・」

ジュリアスが乳首と秘唇に置いた指を動かすたびに、塞がれた唇からくぐもった切ない喘ぎが零れてくる。

それでもアンジェリークはジュリアスの唇を離さずに、一生懸命ジュリアスの舌に自分の舌を絡めてくる。

そういった仕草の何もかもが愛らしく、もっと狂わせてやりたいとジュリアスは思う。

アンジェリークの腰は募っていく快楽にゆらゆらと自然に動いてしまい、意識せずともジュリアスの体から逃げようとする。

アンジェリークの体を逃すまいと、ジュリアスはアンジェリークの足に自分の足を絡めて、アンジェリークの腰を自分のほうに引き寄せたうえで、その足を大きく開かせた。

自分のいきり立ったものがアンジェリークの柔らかい臀部に押しつけられ、アンジェリークの体がびくんとする。

その上で、今度は秘裂の上で固くしこっている花芽を指の腹で撫で上げた

「んんっ・・・んぁっ・・」

その刺激にたまらずアンジェリークが唇を離した。

ジュリアスはもっとアンジェリークを乱そうと、もう片方の手も乳房から秘唇に伸ばし、秘唇を大きく広げて花芽を露出させ、更に敏感になったその部分を指ですばやく小刻みにすりあげはじめた。

一度我慢がくずれると、後はジュリアスの思いのままにアンジェリークは声をあげさせられてしまう。

「あっ・・ああっ・・・んくぅっ・・・」

アンジェリークが自分の指を噛んでこらえようとすると、その手をジュリアスが捕らえた。

「耐える事は無い。むしろ・・・もっと乱れるがいい。自分で自分を高めてでもな・・」

そう言って捕らえたアンジェリークの手を彼女の乳房の上に導いた。

ジュリアスの意図を察し、アンジェリークの体は更に熱を帯びる。

羞恥と従属が一瞬心でせめぎあう。が、快楽の予感と隷属の悦びに、心はあっけなく陥落する。

アンジェリークはジュリアスの望むとおり、自分で自分の乳房を愛撫し始めた。ゆっくりと揉み上げながら、自分の指で乳首を転がす。

その様子を満足そうにみやり、ジュリアスは再びアンジェリークの秘唇を押し開き、花芽を指の腹で激しくすりあげる。

唇は耳朶を食み、うなじを吸い上げ、肩に舌が這わされる。

「ふぁっ・・あっ・・・はぁ・・・ああっ・・」

ジュリアスから与えられる鋭い快楽と、自分で自分を高めるという淫らな行為に酔ってアンジェリークはしゃくりあげるように喘ぎをもらし続ける。

「ああっ・・だめ・・わたし・・・もう・・もう・・・」

「我慢することは無い・・さあ。」

アンジェリークを高みに押し上げるべく、ジュリアスは花芽を弄る手は休めずに、ひくつく秘裂にその白く細い指を一気に根元まで飲みこませ、肉壁を掻きこするように内部をかき回した。

「あっ・・やっ・・・ああぁっ・・・」

この刺激が、アンジェリークを高みに押しあげた。秘裂がきゅっとジュリアスの指を締めあげる。

「あぁぁぁ」

ジュリアスに後ろから抱きすくめられたまま、アンジェリークは白い喉をのけぞらし、悦楽の海に意識を漂わせた。

ジュリアスはアンジェリークが一度達したのをみて、その体を名残惜しげに一度手放し、まだ息の荒いアンジェリークを再度ベッドに横たえた

アンジェリークの上に覆い被さると、括られていない自分の髪がアンジェリークの肌を撫で、アンジェリークは少々くすぐったそうに体を捩る。

アンジェリークの蜜に濡れて光る自分の指をアンジェリークの口元にさしだすと、アンジェリークは朦朧としながらも、自分からジュリアスの指を口に含んで清める。

アンジェリークの健気さに愛しさがつのり、ジュリアスは

「ああ、そういえば、今日はまだおまえの蜜を味わっていなかったな・・」

といって、体を横にずらし、アンジェリークの股間に顔を埋めた。豪奢な金の髪が滝のように流れアンジェリークの下腹部を覆い隠す。

まだひくついている秘唇を指で押し広げ、愛液で溢れかえっているその部分を舌から上へと何度も舐めあげた

「ああんっ・・」

アンジェリークが、すぐまた甘い声をあげる。

ジュリアスは尖らせた舌を秘裂に差しいれ、滴る愛液を掬い取るように内壁をねぶる。

しかし、愛液は止め処も無く溢れ出し、ジュリアスの喉を潤していくばかりだ。

舌を秘裂の上ですっかり充血して膨らんでいる花芽へ移し、舌先でつつきながら、転がし、舐めあげる

と同時に、秘裂に再び指を飲みこませ、内部で軽くまげて、アンジェリークの乱れる奥の一点を指先で何度も突く様に刺激する

ジュリアスの執拗なまでのに愛戯に、アンジェリークの背は弓なりに反りかえり、口からは切ない吐息と押さえきれない喘ぎが絶え間無く零れでる。

「あっ・・あん・・はぁ・・んっ・・・あっ・・ああっ・」

ジュリアスは一瞬アンジェリークの股間から顔を上げた。指は休まず、アンジェリークの秘裂を弄んでいる。

「我慢することは無い・・また、いってもいいのだぞ・・・」

「あっ・・・やっ・・・ジュリアスさま・・・も・・ください・・・欲しいの・・ジュリアス様が・・・」

アンジェリークが苦しい息の下から、ジュリアスに懇願する。その手はジュリアスのものに伸ばされ、やんわりとそれを握った。

「我慢することは無いと言った手前、やらないわけにはいかんな・・・」

ジュリアスはその端正な唇をふっと綻ばせると、その輝くような裸身でアンジェリークの膝を割り、潤びた秘裂をゆっくりと貫いていった。


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