馬車の止まる反動を身に感じた途端、俺は内側から扉をあけて、先に降り立ち、すぐさま馬車に向き直る。「おいで、お嬢ちゃん」
両手を大きく広げると、お嬢ちゃんは、弾けるような笑顔と共に、俺の胸へとダイブしてくれた。まっすぐ俺の胸に飛び込んできたお嬢ちゃんの身をしっかと抱きとめ、その勢いを利用して、俺はお嬢ちゃんをひょいと抱きあげる。軽いキスをおとし、即座に歩き出す。お嬢ちゃんはいつも小鳥のように軽く、俺の足取りも羽が生えたようだ。が、それは、お嬢ちゃんが俺に抱かれやすいよう、体に力を入れるべき所はいれ、抜くべき所は抜いてくれているからだということも、俺は知っている。こんなお嬢ちゃんだから、俺は、ますます愛しくなる。
執事が玄関扉をあける、この阿吽の呼吸も、ある意味、長年培ってきた経験則の賜物だ。彼は、俺たちの盛り上がった気分に水を差さないよう、燃え上がった情熱の火の勢いを微塵も削ぐことのないよう、さりげなく、早すぎも遅すぎもしないタイミングで、扉をあけ、俺たちを屋敷に迎え入れてくれる。その気配りに応えるためにも、俺は、目で合図するに留め、歩みを止めることなく、夫婦の寝室に直行する。階段を駆け上がる時、お嬢ちゃんが俺の首に軽く回していた腕に力が入ったのを感じる、お嬢ちゃんの胸も、これから交わす愛の喜びへの期待に打ち震えているのだとわかり、俺の胸も熱くなる。
が、寝室に入っても、俺はすぐさまベッドに直行はしなかった。1度お嬢ちゃんを床に下ろして立たせると、手で自らのマントをはずして無造作にその辺に放り出しつつ、顔を彼女の肩口にうずめる。彼女の耳朶の縁に舌をはわせながら
「お嬢ちゃん、俺は、今すぐ君が欲しい、が…君は先にシャワーを浴びたいか?」
と尋ねる。
闇の守護聖宅を訪れる前、俺たちはそれぞれ軽く入浴して私服に着替えて後、訪問していたのでーこの訪問はあくまで私的なものという印象をかの屋敷の住人たち、ことに愛娘に与えるためだったー気にするほど、汗をかいているわけではない、が、お嬢ちゃんがさっぱりしてから愛し合いたいというのなら、俺はその気持ちは尊重する。入浴したといっても、聖殿では陛下の目があるので、残念ながら各々の執務室備え付けのシャワーで汗を流したのみで、一緒に入浴はしてないので、ここで一緒に入浴、そのまま浴室で愛を交わしてもいい、と考えてのことだった。
するとお嬢ちゃんは、潤んだ瞳で俺をみあげ、軽くかぶりを振りつつ、その小さなかわいらしい手を俺の股間にあてがうと、なまめかしい手つきで、下から上へと、俺のものの輪郭を確かめるようにじっくりとなで上げてきた。
「う…」
またも思いがけず嬉しい不意を突かれて、俺は、思わず、うめいた。
「私も…今すぐにでも、オスカー様がほしい…の」
お嬢ちゃんが、ほんのりと目元を染め、しっとりと艶やかな声音で応えてくれる。その間も、小さな手は、俺の怒張をスラックス越しに愛しげに撫でさすっている。布が軽く先端に擦れる独特の感触と、布越しというもどかしさ・じれったさに、俺の情欲が酷く刺激される。
「お嬢ちゃん…」
俺は彼女の頬を掌で包み込む。自身の内からすさまじい勢いで込み上げてくる欲情を、そのまま、ストレートにお嬢ちゃんにぶつけてもいいものか、俺は、瞬間、逡巡する。自分でも空恐ろしくなるくらい、俺の欲情は急激に高まっていたからだ、が、その僅かの隙に、お嬢ちゃんの手は、滑らかに、しかし、寸分の迷いもなく俺のスラックスの留め具を緩め、ファスナーを下ろしていた。
俺は背筋にぞくぞくする程の戦慄を覚えていた。
互いに互いの着衣を緩めあうことは、毎回ではないにしても、そう珍しいことでもない、が、お嬢ちゃんが、まず最初に俺の下半身を解放しようとするのは、かなり稀有のことだった。
俺が相当切羽詰っていることを察してー布越しに軽く触れただけでも、はっきりわかったはずだからー優しい彼女は、俺が窮屈そうで苦しいだろうと思って、先にこちらを緩めてくれた、というのもあるかもしれない。
が、俺が自身の内部で急激に膨らんだ欲情を持て余すほどであるのと同じくらい、今夜は、お嬢ちゃんも、酷く昂ぶっているのではないか、そして、その急流のような情欲に身を任せ流されたい、そう感じてくれているのではないかと感じた。
お嬢ちゃんは、このまま、猛りきった俺のものを、そのしなやかな指で愛撫してくれるつもりなのだろう…それなら、俺は彼女の着衣を緩めて胸元をはだけ、たわわな乳房を存分に愛するか…と考えた矢先だった。
彼女の手指は、俺にいささかの痛みも不快感も与えぬよう、細心の注意を払って慎重に、器用に俺のものを完全に布から解放した。すでに怒張の極に達していた俺のものは、束縛を解かれたことで勢いよく天をついてそそりたった。先端からは既に先走りがにじんでいる。
この時、俺は、まだマントをはずしただけで、着衣にほとんど緩みはない、お嬢ちゃんもまた同様だ。そんな状態で、俺の男性器のみ、意気揚々と臨戦態勢となっている所を外気にさらけ出させられ、俺は若干の気恥ずかしさと同時に、ある種の倒錯した誇らしさを覚えた。俺は、彼女を欲する思いを、猛々しくはちきれんばかりに誇示できることが、そして、その思いを彼女にはっきりと知らしめることができ、それを嬉しく誇らしく感じていた。そして、この雄雄しい様に、彼女が、少しでいい、感嘆してくれないものかと、密かに願いもしていた。
と、彼女は、突然、俺の足元に流れるような優美に、ひざをたてる形で跪き、さらけ出された俺のものに手を恭しく添えるとおもむろに先端に口付けてきた。
「!…」
そのまま、お嬢ちゃんはかわいらしいピンクの舌を控えめに差しだすと、張り詰めきった俺のものを、根元から先端へと、丁寧になめあげ始めた。
俺は突っ立ったまま、言葉を失い、魅入られたように、お嬢ちゃんの振る舞いを見つめた。
お嬢ちゃんは、かわいらしく尖らせた舌で、じっくりと味わうように俺のものの輪郭をなぞっていく。雁首と茎の境目を舌先でくすぐるように優しくはじく。と、一転、舌全体を俺の肉茎に押し当て、包み込むようにねっとりとなめてくれる。
何往復もかけて、俺の肉茎の隅々までお嬢ちゃんは舌を這わせていく。お嬢ちゃんの唾液にまみれて、俺の男根はてらてらと淫靡に濡れ光る。その滑らかになった茎の部分に、ぽってりとした彼女の唇が押し当てられ、その唇が裏筋の上を滑っていく。
彼女は俺のものを口には含もうとしない、かわいらしいピンクの舌を、ひらひらと肉茎にまとわりつかせるばかりで。それで、俺は『ああ、彼女は愛撫する様を俺に見せたいのだ、俺に見てほしいのだ』と察する。
俺は、彼女を欲する気持ちを誇示したがった。だから、彼女はその俺の子供じみた意を汲んでくれ、喜んで応えてくれているのだ。いや、むしろ、煽っているのか、もっと、欲してくれと。それとも俺に無限ともいえる許しを与えているのだろうか、もっと激しく熱く欲してもいいのだと、俺にその振る舞いで示してくれているのか。
「オスカー様の味がする…」
お嬢ちゃんが、俺の顔をちらっと見上げつつ、美味そうに俺のものをしゃぶりながら、歌うように、つぶやいた。
「美味いか?お嬢ちゃん…」
俺はお嬢ちゃんの髪を撫で、意識してとびきり甘い声を返す。
「ええ、とても…」
「ふ…どこで、こんな淫らなことを覚えたのかな?俺のお嬢ちゃんは…」
「全部、オスカー様が教えてくださったの…丁寧に、丹念に…」
「そうだな、お嬢ちゃん。なら、これも知っているな?美味いと思ったら、遠慮なく…好きなだけ食べていいんだぜ…俺は、いつもそうしてきただろう?」
「ああ…はい…もっと、オスカー様を食べさせて…」
お嬢ちゃんは自ら紡いだ淫らな言葉に酔ったように、夢見るような表情を浮かべながら、背筋を伸ばして少し体を起こすと、屹立している俺のものの先端にいとしそうに唇を押し当てた後、ゆっくりとそれを口腔内に含んでいった。
俺のものが先端から徐々にお嬢ちゃんの口の中に姿を消していく。お嬢ちゃんは、自ら進んで俺のものを咥えこんでいくが、俺には、俺の猛々しい怒張がかわいらしいお嬢ちゃんの唇を無理やりのようにこじ開け、犯していくように感じられてならない、が、その想像が、俺をより昂ぶらせるのも確かだ。湿った暖かなところに包み込まれる感触が、殊更に淫靡なものに思えてくる。
お嬢ちゃんは、茎の中ほどまでを収めると、口に含んだまま、俺のものの先端に舌を回しはじめた。雁首のぐるりを舐めて、カリを舌先で掬うようにはじく。茎の中ほどまでを暖かく湿った口腔に含まれたまま、敏感な先端の合わせ目に舌を差し入れられ、軽く吸われると、震えるほどの快楽が背筋から脳天へと走り抜けていく。時折、お嬢ちゃんは軽く口をすぼめて、茎全体を唇でしごくように、ゆっくりと顔を上下させもする。俺のものが口から外れて逃げないようにだろう、俺の腰のあたりを小さな手でしっかとつかんで。時折、微かに茎にあたる彼女の歯先も微妙な刺激となって、俺の身をざわつかせる。
お嬢ちゃんの愛撫の巧みさもさることながら、その丁寧さ、熱心さ、丹念さに、お嬢ちゃんが、俺をどれほど愛しく思ってくれているか、その真摯な想い、健気さが、ひしひしと伝わってくる。
「んっ…オスカー様、気持ち…いい?…」
愛撫の合間に、唇を鳴らしながら、お嬢ちゃんが問うてくる。
「ああ…すごく上手だ…」
俺は感謝と慈しみの気持ちを、お嬢ちゃんの髪を撫でることであらわす。
「ほんと?…嬉しい…」
お嬢ちゃんが、俺の足元で、俺を見上げ、艶然と微笑んだ。微熱があるように目元はほんのりと朱に染まり、瞳は濡れたように潤んできらめき、赤い唇は俺のものを含んだ名残に実際に濡れて艶めいている。その唇が、再び俺のものの表をなぞっていく、その眺めの妖しさ、色っぽさに、俺は息を飲み込む。どくんと下半身が熱く脈うつ。
「あ…」
お嬢ちゃんが戸惑ったような声をあげて、1度、俺のものを口から離した。
「オスカー様の…今、また…もっと大きく…硬くなったみたい…」
「お嬢ちゃんの唇が気持ちよすぎるからだ…暖かくて、やわらかくて、妖しくぬめぬめと濡れて、俺を酔わす…」
「もっと…もっと気持ちよくなってほしいの、オスカー様に…」
「ありがとう、お嬢ちゃん、だが、俺も君に…」
俺は、彼女の手をとると、いささか乱暴に引っ張りあげるようにして彼女を立たせ、その濡れた唇を噛み付くようなキスで塞いだ。
最初、俺は、彼女が俺を煽りたがっているのだと感じていた。だが、彼女は、俺が息苦しいほどの欲情を持て余し、喘いでいるのを察して、何もためらわないでいいのだと、いや、もっと強く求めてくれてもいいのだと、俺に無限ともいえる許容を与えようとしていたのではないかと、今は、そんな気がしていた。一心で一途な彼女の愛撫から、俺は、そんな想いを感じとっていた。
こんなにも真摯な熱き想いを示され、ただ、甘受しているままでいられるはずもない。俺は、彼女がくれた想いを2倍にも、3倍にもして、彼女に返したい、そして、それを喜びを以って受け入れてもらいたい。
もう、俺は足踏みしない、迷わない、彼女の許しは得られている、俺は俺の思うがままに彼女を欲し、むさぼってもいいのだと、否、情欲の焔で焼き尽くされるような情交を、彼女もまた、望んでいるのだと感じた。
俺は、骨をも折れよと言わんばかりに固く彼女を抱きしめ、呼気すべてを呑みつくすほどきつい口付けを与える。手はせわしなく動いて彼女の着衣を解き、次々と床に落としていく。
いきなり仕掛けられた口付けに、瞬間、なされるがままだった彼女は、俺が口付けの角度を変えた拍子に、我に返ったように俺のドレスシャツに手をかけ、ぎこちないながらも、急いで、懸命にボタンをはずしていく。俺の腕からシャツを抜き取る。間をおかず、もどかしげな手つきで、俺のスラックスを取り去ろうとする気配を見せたのでー俺のモノだけは既に解放されてはいたが、確かにこのままでは動きが制限される、と、ちょうど、俺も考えていたところだったー俺は、彼女の手を煩わせる前に、自ら、下穿き全てを、まとめて蹴飛ばすように脱ぎすてた。彼女が、進んで俺の着衣を緩めようとしてくれた、彼女のその気持ちが俺は嬉しくてならない。俺が彼女と何にも邪魔されず、直に密に触れあいたい、肌を隙間なく重ねたいと思ったように、彼女もまた俺と直に触れあうことを望んでくれているのがわかって。
彼女の想いに、俺も逸る、ますます気持ちが急く。俺は彼女のブラのホックを片手ではずしつつ、右の肩紐は唇で咥えて落とし、左の肩紐はもう片方の手で腕へと滑らせる。ふるりと震えて、たわわな乳房が零れ落ちる。その乳首は、もう、固くとがって俺の目を射る。
誘いに乗るように、俺は、即座に身をかがめ、ゆれる乳房の頂点を唇で捕らえて、むしゃぶりつく。
「あぁんっ…」
お嬢ちゃんが恥じらいと喜びがない交ぜになった声をあげる。俺は彼女の乳首を口に含み、舌でもてあそぶように優しく転がしてみる。愛撫を始めたばかりだというのに、彼女の乳首は、小気味良い弾力で俺の舌をはじき返そうとしてくる。彼女は自ら俺のものを愛撫する行為に酔い、もう、既に十分昂ぶっているのだとわかる。俺はある種の確信を抱いて彼女の小さなレースのショーツに手をかける。案の定、その小さな布は、既にたっぷりと露を含んでおり、その重みゆえか、容易に彼女の足元に落ちた。
互いに全裸となったところで、俺は、1度、お嬢ちゃんの乳房から口を離すと、お嬢ちゃんに見せ付けるように舌をさし出だし、既に俺の唾液にまみれて固く立ち上がっている彼女の乳首を、此度は、舌で勢いよくはじくように舐め回しはじめた。
乳輪にぐるりと舌をまわし、乳頭の根元から天辺へ、乳首を舌で掬いあげるように、何度も舐めあげる。乳首の先端は格別に敏感だから、尖らせた舌先をその先端部分ですばやく左右にうごめかすと
「あっ…あっ…あぁっ…」
と、お嬢ちゃんが、俺の舌の動きにあわせるように、軽く頭をふって、短い嬌声をあげる。
一転、俺は、乳首全体にねっとりと舌を絡ませる。粘つくように、じっくりと乳首に舌をまわす。軽く乳首に歯をたてて歯先でしごきもするのは、乳首が、ぴんと挑発的に固く尖っていて、つい、いじめたいような気分になってしまうからだ。
「お嬢ちゃん。ほら、見てごらん、お嬢ちゃんのおっぱいが、俺に舐められて、こんなに喜んでるぜ…」
俺は、わざと、ぴちゃぴちゃと水音をたてるように、乳首を舐めまわしてやる。さっき、彼女が俺にしてくれた愛撫と同じ要領だ。彼女を更なる官能の火で炙り、居たたまれないほど、その身を熱くするのが目的だから、口には含まないで、俺の淫靡な舌の動きを彼女に見せ付ける。
お嬢ちゃんは、うっとりと、魅入られたように、俺の舌が自分の乳首をはじく様を見つめている。
「ああ、やっぱり美味いぜ、お嬢ちゃんのおっぱいは…やわらかくて、すべすべして、甘いお嬢ちゃんの匂いがして…」
ちゅっと音を立てて吸ってやると、乳首が、更につんと上向きに固くなる。
「特に、この蕾は…俺が愛撫する程に、赤く熟して可憐に色づいていく…とても、かわいいぜ、お嬢ちゃん…あんまりかわいいから、いくらでも舐めてやりたくなる…」
俺は尖った乳首を舌で突付きざま、くすぐるようにすばやく左右に舌をスイングさせる、それから、下から上へと、舌で舐めあげる。
「ああ、オスカー様、恥ずかしいの…」
「でも、気持ちいい、だろう?」
俺は指の腹で、濡れた乳首の先端で円を描く。軽くつまんで、くりくりと指先でひねりもする。
「あん…んんっ…すごく気持ちいい…」
「…本当に食べちまいたいくらい、かわいいぜ、お嬢ちゃん…」
「ん、嬉し…いっぱい食べて、オスカーさまぁ…オスカー様に食べてほしいの…」
「ああ、いっぱい舐めてやろうな…かわいいお嬢ちゃんのどこもかしこも…」
俺は1度お嬢ちゃんをきゅ…と抱きすくめ、背に回した腕をそのまま下方へ滑らせていく。滑らかで張りのあるお臀のラインを手で楽しみながら、後背からお嬢ちゃんの股間に手を差し入れる。
「きゃ…」
俺の手が背後から進入したことに、お嬢ちゃんは、一瞬、軽い驚きの声をあげた。
が、俺が即座に手を滑らかに前後させ始めると、彼女は、軽く鼻にかかった、甘えた声を上げ始める。
お嬢ちゃんの股間は、太腿まで滴るほどに、暖かなとろりとした蜜で溢れ返っていた。
俺の手に触れられて、そして、その俺の手は、彼女自身の愛液の滑りを利して前後しているに過ぎないのが、彼女にもわかったからこそ、彼女は甘い声をあげる。
俺は彼女の両の乳首を交互に吸いたてながら、ふっくらもっちりとした花弁の表を、揃えた指の腹で滑らかに撫でさすった。
「お嬢ちゃん、自分でもわかるだろう?すごく濡れているのが…」
「あぁ…はい、オスカー様…」
「どうして、こんなに豊かに蜜を滴らせているんだ?、お嬢ちゃんの花びらは…」
言いながら俺は、極浅く指先を花弁の合わせ目に差し入れ、軽く指先を前後させた。それだけで、くちゅくちゅと淫らな水音があがる。
「そんな…恥ずかしくて、言えない…」
「ふ…俺のものを咥えて、欲情してたからって言っていんだぜ、お嬢ちゃん…恥ずかしがらずに…俺が欲しくて、濡れたって、な?その方が、俺は嬉しい」
「オスカー様…」
「俺のものを咥えているとき、どんな気持ちだった?お嬢ちゃん…さ、恥ずかしがらずに言ってごらん?」
「あぁ…私…オスカー様が好き…大好き…だから、オスカー様に喜んでほしくて…気持ちよくなって欲しくて…」
「続けて…お嬢ちゃん…」
俺はお嬢ちゃんの耳朶から首筋へと舌を這わせつつ、先刻よりもう少し深目に、お嬢ちゃんの花弁の奥に指を進める。そして、合わせ目を指先で割るうように、指を前後させはじめる。
「あ…そしたら、オスカー様の…最初から大きかったのに…もっと…どんどん硬く大きくなって…私の口に入りきらなくて、苦しいほどで…でも、それが…こんなに私を欲してくださってるって思うと、たまらなく嬉しくて…」
「それで、あんなに美味そうに愛しげに俺のものをしゃぶってくれたのか?お嬢ちゃんは…」
俺は、花弁を割る指の動きを徐々に大きく、すばやくしていく。
「あ…だって…大好きなオスカー様の…だから…んんっ…」
俺は指の動きを早めつつも、花芽に指が掠めるか掠めないか、という微妙なところで、前後の動きを繰り返していた。すると、お嬢ちゃんの腰が、少しづつ、じれったさそうにうごめき始める。
「俺も嬉しかった…お嬢ちゃんの健気で一途な思いが、君の唇から、ひしひしと伝わってきて…俺の胸を焦がした…」
「オスカー様…私も…私こそ、嬉しかったの…あんなに熱く私を欲してくださって…だから、ありがとうの気持ちと、私も同じくらいオスカー様を欲しいと思ってる気持ちと…もっと私を欲してほしい気持ちと…すべて、お伝えしたくて…」
「ああ、わかってる、お嬢ちゃん。俺も同じ気持ちだから…君が欲しくて、君に俺を欲してほしくて…俺を欲してくれる君に限りない感謝の気持ちも伝えたくて…でも、俺は欲張りでな…更に、もうひとつ、願いがある…」
「…なに?オスカー様…私にできることなら…なんでも…おっしゃって…」
「君を思い切り乱れさせたい…俺は、何もわからなくなるくらい、君に乱れてほしい…」
「え?…あ…あぁっ…」
俺の指はこの時初めて彼女の花芽に指で触れ、と同時に、俺は体を傾けて彼女を押さえ込むような形で寝台に彼女を横たえさせた。2人一緒に体を傾けていきながら、すべらかな彼女の内腿を掌でなでまわす。
その間も、もう片方の手指の腹で、肉莢ごと花芽を回すように、または、掬うように愛撫する。時折軽くひねるようにそこを摘み上げもする。彼女の花弁をずっと愛撫していたおかげで、俺の指先は十分露を宿しており、彼女に苦痛を与える恐れは無い、存分に花芽を弄ってやれる。
「あんっ…あぁっ…」
俺が花芽の上で指を回すたびに彼女の口から、やるせなさと喜びの混じった声があがる。
「ここを、弄ってほしかったんだろう?お嬢ちゃん…」
指の動きは止めずに、俺は、彼女の乳房の稜線から、なだからな腹部へと続く肌を唇でなでていく。花芽に絶え間ない愛撫を与えながら、自身の体を少しづつずらしていって、彼女の脚の間に流れるように己が身を滑り込ませる。片手で彼女の膝頭をつかんで大きく脚を開かせる。彼女の花が開花するその様が俺の視界に飛び込んでくる。
金の繊毛に彩られた、見るからにぷっくりと豊かな花弁は、濃い紅色の合わせ目からしとどに滴る蜜で濡れ濡れと妖しく艶めいている。花弁の起点にちょこんと顔を覗かせている花芽は、俺の指にずっと弄われていたせいだろう、軽く盛り上がっているのがわかる。
俺は恭しい思いで指先に力をこめ、更に花弁を押し開き、花芽の莢を注意深く剥いていく。内に秘されていた彼女の宝珠がむき出しにされる。莢の下の小さな珠は、濃い紅色に染まり、艶やかに濡れて、健気にいじらしく立ち上がっていた。思わず、口付けずにはいられないほどの可憐さだ。だから、俺は、思いのままに、宝珠についばむようなキスを落とした。
「あ…」
彼女が小さく震えるのを感じて、1度唇を離しー宝珠の愛らしさを、もっとじっくりこの目で愛でたいという気持ちもあってー愛液のたっぷり乗った指先で、触れるか触れないかという程度の力加減で先端を擦った。
「あぁああっ…」
お嬢ちゃんの腰が、びくんと大きく跳ね上がりそうになったので、俺は腕全体で、彼女の細腰を押さえつける。そして、決して力をいれぬよう注意しながら、宝珠の根元でゆっくりと指先を回す。
「ほら、お嬢ちゃんのかわいい宝石が、こんなに硬くたちあがってるぜ」
ほとんど力を入れずに周りをなぞるだけでも、その宝珠がいたいほど張り詰めていることは容易に指先に伝わってくる。
「まるで、早く弄ってくれ、舐めてくれって俺を誘っているようだ…」
「あぁんっ…オスカー様ぁ…」
お嬢ちゃんが、焦れたように腰をうごめかす。
「舐めてほしいか?お嬢ちゃん…」
「ん…舐めて…舐めてほしいの…」
「ああ、俺も…君のこの芳しい蜜で唇を潤したい…」
俺は彼女の花弁全体を食むように口付けると、そのまま唇を上へ滑らせて、むき出しの宝珠を唇で挟み込んだ。
「あんっ…」
お嬢ちゃんの背がきれいにそりかえり、あわせて腰が持ち上がる。
その一瞬に、俺は手で彼女のお臀全体を包み込むようにつかみ、親指に力をこめて花弁を大きくこじ開ける。すぐさま屹立している宝珠を舌で激しく左右に弾く。
「あぁんっ…あっ…ぁあっ…」
こりりとした硬さを楽しむように丹念に舌を回し、全体を口に含んで根元から先端へと、舌で掬うように何度も舐めあげる。その合間合間に、ちゅ…ちゅ…とわざと音を立てて吸う。
続けざまの口唇での愛撫に伴い、更なる愛液が彼女の内から迸り出るのを、感じる。
無性にその蜜を味わいたくなる、唐突に、焼け付くように。
俺はひときわきつく宝珠を吸い上げてのち、おもむろに、尖らせた舌を彼女の花弁の合わせ目に差し入れ、すばやく抜き差しをはじめる。
舌先を丸めて、彼女の秘裂を満たして溢れる愛液を掬って、舌先で転がすように味わう。舌を差し入れた分だけ、新たに溢れて花弁を濡らす蜜も、丁寧に舐め取っていく。
「美味いぜ、お嬢ちゃん…お嬢ちゃんの味がして…たまらない…」
鮮烈な潮のような味わいと濃厚な甘酸っぱい香りもつ彼女の蜜に、俺はお世辞抜きで酔いしれる。ぴちゃぴちゃと舌を鳴らし、水音を立てるように愛液をすすると彼女が身の置き所がないとでもいうように、みじろぐ。
「恥ずかしい…オスカー様…」
「俺は嬉しいぜ、お嬢ちゃん…こんなに感じて、喜んでくれて…この芳しい蜜が、とめどなく溢れてくるのも…君が歓び、俺を熱く欲してくれているからだろう?」
「あ…はい、オスカー様…そうなの…オスカー様の唇、気持ちいい…気持ちよすぎて、もっと、オスカー様が欲しくなるの…」
「そういってもらえて俺も嬉しい…だから、もっと濡れて…もっと、俺を欲してくれ、お嬢ちゃん…」
俺は、痛いほど張り詰めている彼女の宝珠を再び口に含み、舌で激しく左右にはじく、同時に、今まで舌を抜き差ししていた秘裂につぷりと指を差し入れる。と、意識してか、せずにか彼女の秘裂がきゅ…とすぼまって、俺の指を締め付けてくる。俺の指が彼女の媚肉に隙間無く包み込まれるのを感じる。
そのとろけるような柔らかさと熱さに、俺の頭に血が上る。指で味わっているだけでは、物足りない、今すぐにでも俺のものでこの媚肉を突き挿し貫きたいと、焼け付くような思いに駆られる。
その一方で、あんなにも懸命に一心に俺を愛してくれた彼女に、俺はまだその半分も返礼していない、もっともっと、彼女を淫らに乱れさせたく思う。俺が欲しいという以外、何も考えられず、何もわからなくなるほどに。
俺は彼女の花弁にむしゃぶりつき、宝珠を口に含みなおしてきつく吸いあげ、上下左右、無秩序に小刻みに舌で舐る。秘裂に幾度も指を抜き差ししつつ、腹側の感じやすい肉壁を指の腹で意識して擦る。
「あぁっ…はっ…やぁ…」
彼女のあげる声が、どんどんせわしくなく、甲高くなっていく。その甘い囀りと、ぬちゅくちゅという淫靡な水音と、俺が彼女の花弁の上で舌や唇を鳴らす音が混然と交じり合って、俺の欲望を際限なく刺激する。
「もっと…もっとだ…お嬢ちゃん…」
俺は秘裂に飲み込ませる指を2本に増やし、絶え間なく抜き差しを続けながら、彼女の中で曲げ伸ばしし、交差させ、肉壁を刺激する。
「あぁっ…オスカー様の…指…私の中で暴れて…や…私…変になっちゃ…」
「いいんだ…もっと乱れて…何もわからなくなるほどに…」
もっと淫らに、我を忘れるほど乱れてほしい、そんな思いをこめて、俺は、特に敏感な宝珠の先端をきつめに素早く舌で執拗にはじく。
「ひぁあんっ…あぁっ…んんっ…しびれて…溶けちゃう…」
舌で激しく弄うほど、彼女の宝珠は硬くしこるのが、口唇に感じる。指を抜き差しする秘裂からは、とめどなく蜜が溢れて俺の手首あたりまで、ぐっしょりとしとらす。
「ああ、とろとろに…溶けてしまえ…」
「や…もう…もう……お願い…オスカー様…来て…私の中に…」
「お嬢ちゃん…」
お嬢ちゃんは、眦に涙をにじませ、荒い呼気を押して、懸命に俺の方に腕を伸ばしてきた。
俺は、その彼女の手を取り、その指先に口付けた。
彼女にはっきり望まれたことで、自分も焼け付くほど、彼女を欲していることに改めて気づかされる。
「もう、お嬢ちゃんを、もらっていいのか…?」
「ん…私、私こそ、オスカー様が欲しいの…オスカー様をちょうだい…」
俺はかわいいおねだりをするその唇を口付けで塞いでから、彼女の片側の足の膝裏に腕を回して、その足を大きく持ち上げた。俺に片足だけ担がれることで、彼女の上体は僅かに横向きになるが、その分、彼女の花弁が大きく咲きほころぶのが、はっきり見えた。花弁を割る鮮やかな紅色の合わせ目の、その真中の花芯が僅かに垣間見えて、そのあでやかな色合いで俺を誘う。俺は、誘われるままに、自身の先端を花弁に押し付ける。と、俺のものは、些かのきしみもなくー彼女の豊かな愛液は、まさに豊穣の極みだと感じながらーすんなりと彼女の中に入っていきそうだったので、だからこそ、俺は、意識して、ゆっくりと自身を沈めていった。柔らかくも張りのある花弁の、そして火傷しそうに熱く、とろとろにとろけているような媚肉の感触をじっくり味わうように。
「ほら、俺のものが、お嬢ちゃんの花を貫き分け入っていく、よく、見えるぜ、お嬢ちゃん…」
「あ…はい…オスカー様の…私の中に入ってくる…わかります、だって、こんな…すごく…大きくて…熱い…」
お嬢ちゃんの声も、しっとりと満ちたりて濡れている。
だが、一方で、彼女の腰は歯がゆそうに、僅かにゆらめく。早く俺が欲しくて焦れているのがわかる。その様子が、また、かわいくてたまらない、といったら、彼女に怒られてしまうだろうか。でも、俺は、俺のものが少しづつ飲み込まれていくにつれ、彼女の秘裂を満たしていた愛液が押し出されて、俺の肉茎を濡らしていくその様さえも目で楽しみたい。
俺は、何かを惜しむように、ゆっくりした動きで、ようやく自身を根元まで収め切った、すると、彼女が、安堵したように、満足そうな吐息をついた
「さ、根元まで入ったぜ…お嬢ちゃんの中が俺で満たされたのが、わかるか?…お嬢ちゃんのここ、すごく嬉しそうに、ひくついている」
俺はお嬢ちゃんの手をとって、結合部分ーといっても触れられるのは、言葉どおり、男根の根元の部分だけだがーに触れさせた。
「ああ…こんな大きくて硬い…オスカー様のものが…私をいっぱいにしてくださって…」
お嬢ちゃんのしなやかな手指が、俺たちのつながっている所を愛しげに撫でさする。その滑らかな指の動きに、俺は腰のあたりがぞくぞくする。
「これが、欲しかったんだろう?お嬢ちゃん…」
俺は甘い声音でささやきながら、根元まで自身を納めたまま、ゆっくりと腰を回し始めた。挿入したままでいることに、俺自身が辛抱できなくなって。
「あ…んんっ…はい…」
密に接したまま、粘つくように、円を描くように腰を動かす。合わせて彼女の片足をゆっくりとした動きで揺さぶる、が、まだ、抜き差しはしない。
「こうして、俺のものに貫かれ、いっぱいに満たされることを、ずっと夢想していなかったか?お嬢ちゃんは…俺のものを、このかわいい唇で愛してくれていた時から…」
俺は、ゆったりとした腰の動きはそのままに、親指の腹でお嬢ちゃんの唇を、すい、と撫でた。
「や…そんな…はずかしい…」
お嬢ちゃんが、自身の手を重ねるように俺の手を捕らえた、かまわず俺は親指を軽く彼女の唇に押し当てる、彼女は、素直にそれを口に含み、愛しげに舌を回してしゃぶりだす。
「正直に言ってごらん?お嬢ちゃん…」
俺は促すように、ぐい、と腰を強く押し付けた。瞬間、彼女の身が小さく震えたのを感じた。それはこれからもたらされる快楽への期待ゆえか。
「ほら、今も俺の指を舐めはじめたら、お嬢ちゃんの奥から、熱い蜜が新たに沸いてきたぜ?しかも、それは嬉しそうに俺のものを締め付けて…」
「だって…オスカー様が、私の中にいてくださるって思うと…オスカー様とひとつに繋がれてるって思うと…オスカー様が苦しいくらいいっぱいに私を満たしてくださっている…たまらない…体の奥が…芯から熱くなって…」
「それから…?」
俺は徐々に腰を回す速度を速めていく、彼女を追い込むように、彼女を促すように。
「あ…やん…そんな…動いたら…私…段々変に…」
「なら、俺はじっとしいている方がいいか?お嬢ちゃん…」
俺は、自身の渇望を押さえ込み、腰の動きを緩める。
すると、お嬢ちゃんはむずかるように嫌々とかぶりを振る。
「や…やめないで、オスカー様…動いて…」
「ああ…お嬢ちゃんの望むとおりに…」
俺は、粘つくような腰の動きを再開する、同時に少しづつではあるが、円の動きに前後の動きも加味していく。
「あっ…あぁ…」
お嬢ちゃんが安堵したような吐息をつき、俺の腕をきゅっと掴んでくる。
「俺が動くといいのか?お嬢ちゃん…」
「んんっ…動いてくださると、体の中から、オスカー様を、よりはっきり感じられて…強く、求められる感じがして、嬉しいの…」
「なら…これはどうだ?お嬢ちゃん?」
俺は、徐々に加えていた前後の律動をいきなり、激しく、すばやくした。
彼女の片足を高々と掲げ、思い切りよく腰を突き出して、強烈に突き上げる。
「あぁああっ…」
彼女の背が瞬間僅かに浮きあがり、抱えていた彼女の脚はぴん、と力が入ってきれいに伸びた。
俺は、すばやく力強い律動を放ちながら、彼女の脚を激しくゆさぶる。つながる角度が微妙に変わるその度に、彼女のあげるさえずりの音色も変わる。時に甘く、時に甲高く。
「こうしてほしかったのか?お嬢ちゃん…」
男根を突きたてながら、肉壁をカリ首でこそげるように腰を回して刺激する、今は円を描くのが従、突き上げる律動を主の動きとして。
「ん…そうなの…ずっと、こんな風に…してもらいたかったの、オスカーさまぁ!もっと…もっと、いっぱいして!」
「かわいい…かわいくて、たまらないぜ、お嬢ちゃん!」
彼女の率直な求めに、その熱くかわいいおねだりに、俺は更に逸る、これで発奮しなけりゃ男じゃない。
「いっぱい…いっぱい突いてやるからな、お嬢ちゃん」
俺は腰の動きを緩めぬまま、彼女の脚を敷布へと下ろしていく。暫時、側面から抜き差しを繰り返し、脚を完全に下ろしたところで、彼女のお臀をがっしと掴んで、くるりとうつ伏せにさせる。俺がお臀を抱きかかえているから、彼女は腰は高々と上げて、上半身だけが敷布の上に突っ伏している形になる。真っ白なお臀の真ん中に、彼女の花弁が濡れ濡れと咲いている。俺を待ち焦がれるように、その花芯は潤びてほころんでいる。
俺は改めて彼女の腰をしっかと抱えなおすと、後背から、力いっぱいお嬢ちゃんを貫いた。
「あぁんっ…」
お嬢ちゃんの張りのある臀部が、俺の突き上げを受け止める、俺は、むきになったように、その真っ白なお臀に激しく腰を打ち付ける。
「さ、お嬢ちゃん…もっと、淫らに腰を突き出してごらん…」
「あっ…あぁっ…オスカーさまぁ…」
「ああ…かわいいぜ、なんて、かわいいんだ、お嬢ちゃん…」
彼女は俺を受け入れる喜びに、懸命に応えようとしてくれていた、でも、当然ながら彼女は俺の律動の早さには、体がついてこれない、そんな彼女のもどかしさも同時に伝わってくる、俺は、そんな彼女の様子全てが、また、いじらしくて、かわいくてたまらない。
こんな愛らしい彼女をもっともっと良くしてやりたい、元々、普通に後背から貫くだけでは、物足りない思いもしていた俺は片ひざを立てて、彼女のお臀に腰を打ち付ける。姿勢が不安定になる分、更に突き上げを激しく、力強いものにできるからだ。
思ったとおり、彼女のさえずりが一段と高らかに甘くなる。
腰で円を描いていた時は、ぬちゅくちゅという粘った水音とお嬢ちゃんの悩ましい吐息がしっとりとした和音を為していたが、今は俺がリズミカルに肉を叩く音と、鈴を絶え間なく転がしているようなお嬢ちゃんの嬌声とが、テンポの速いハーモニーを奏でている。
「あぁっ…あんっ…すごい…激しい…ぁあっ…」
お嬢ちゃんの手が、闇雲に敷布を握り締めている。
俺は、そんなお嬢ちゃんの背に覆いかぶさって、両の手首を片手で捕らえる。もちろん結合も律動もそのままでだ。自然、俺はいささか中腰になるが、いつも鍛えているのは伊達じゃない、強靭な背筋と鋼のごとき腹筋で己を支え、俺は自在に、力いっぱい腰を打ちつけ、肉の楔でお嬢ちゃんの花をこれでもかと言わんばかりに貫き続ける。
「ひぁっ…や…深い……すごい奥まで…来る…来ちゃう…ぁあっ…」
俺の体の下で、お嬢ちゃんの華奢な身が、小さく小刻みに震えたのを肌で感じ、同時に、お嬢ちゃんの媚肉に男根全体が絞るように締め付けられる。
「っ…」
俺は律動の速さを緩めることで、なんとか、射精の衝動をやりすごす。引き抜く訳ではなく、動きをとめ、暫らく俺の腰と彼女の花弁を密に接するままにする。射精を堪えるために、急に抜いたりしたら、彼女の官能の喜びを損なってしまうだろうから、この程度の自制は男のたしなみだ。
彼女が大きく息を吐いて震えが収まりかけたところで、俺は1度自身を引き抜きー名残惜しそうに彼女の柔襞がめくりかえって俺の男根に絡みつくさまを目にして、俺はくらくらしつつー彼女の細腰を抱えて、くるりと表に返し、同時に唇を塞ぎ、舌で唇を割った。
彼女は、すぐさま応えてくれた。荒い呼気を押して俺の舌に自身の舌を絡めてくれる。
口付けを続けたまま、手を伸ばして彼女の膝頭を掴み、脚を割り、男根の先端で花弁の位置を探り…と、彼女が受け入れやすいよう、腰を浮かし、あまつさえ、俺の男根に手を沿え、導きいれようとしてくれた。
俺は、彼女に甘え、彼女の優しい導きのままに、再び、己を突き入れた。
「んふぅ…」
荒い呼気を押したまま続ける口付けの中で、彼女が、息をつく。
俺は彼女の膝頭の裏に腕を回す形で両足を抱え、彼女の身を己の上体で押しつぶすような姿勢のまま、律動を少しづつ早めていく。
「んんっ…んぁ…はっ…」
堪えきれなくなって彼女が口付けを解く。俺は、その機に、一挙に律動を早める。
「あぁっ…あっ…」
「また…すぐ、いきそうだな、お嬢ちゃん」
「あっ…んん…だって…いい…いいの…」
「ああ、何度でも…いくらでもいかせてやる、いかせてやりたい…俺は…」
俺は上体を起こし、片手で彼女の膝頭をがしと掴んで前後に大きく揺さぶり始め、もう片手の指を、結合部分の少し上にちょこんと顔をのぞかせていた宝珠にあてがう、動きに合わせて、その先端が指の腹ですられる。
「ひぁああっ…」
彼女が、激しくかぶりを振る。つられて、彼女の乳房も大きく揺れる。
俺は彼女の脚をひじの部分で抑えるようにして腕を伸ばし、ゆれる乳房をわしづかんだ。そのまま乳房を激しくもみしだく。
気がはやりすぎて、彼女をどう愛撫したら、どんな律動を放てばいいか、瞬間、わからなくなってしまい、ただ、闇雲にがむしゃらに、彼女をむさぼり続ける。
「アンジェリーク…俺の…アンジェリーク…」
「あぁっ…オスカー様…」
際限なく突きさし、突き入れ、引き抜くたびに、間違いようもなく、射精の衝動がこみ上げ、積もっていく、此度は堪えられそうにない。
「あっ…はっ…もう…私…また……いく…いっちゃいます…」
「ああ、俺も…もう…」
「オスカー様…オスカーさまっ…お願い…一緒に…」
「ああ…」
俺は、勢いよく彼女の脚を両肩に担ぎ上げ、彼女の身を2つ折にするようにこの身で押しつぶして、力の限りの勢いで、己を彼女に打ち付けた、打ちつけ続けた。
「あ…あぁっ…あぁああっ…」
「っ…」
彼女の秘裂がきゅっと収縮し、媚肉がやわやわと俺を絞り込んだ、その瞬間、俺も自身を解放した。
灼熱のものが、雪崩をうつように彼女の中にほとばしり、受け入れられ、溶け込んでいく。
俺たちがひとつになり、ひとつに解け合ったと感じられる至福の時。
俺は、俺の体の下で、歓喜のすすり泣きをこぼしている彼女が愛しくて、愛しすぎて、彼女の顔にくまなく口付けを落としながら、彼女が苦しがるかもしれないとわかっているのに、力いっぱい、その身を抱きしめた。
彼女の呼気が鎮まるまで、俺は彼女をすっぽりと包み込むように抱いたまま、髪を撫で続けた。
俺自身は、余裕であと2、3回はイケそうなのだが、そこは、彼女の体力と相談の上だ。
お嬢ちゃんが大きく吐息をついたのを機に、俺はベッドに仰向けになると同時に彼女の体をぐいと抱き寄せ、俺の腹の上に彼女の身を載せる形で抱きしめ直した。
お嬢ちゃんのすべらかな肌の感触も、ほのかな重みも、じんわりと肌に染み入ってくる温もりも、この上なく心地いい。俺は彼女の髪から背を撫で彼女の巻き毛を掌の上でもてあそぶ。
クラヴィス様もディーの髪をこんな風にもてあそんでいたな、なんて、つい思い出す。
お嬢ちゃんは、クラヴィス様が俺に対抗意識を持っているんじゃないかと言った。
そして彼女のこの指摘は恐らく9割9分正しいーが、一方で、俺もまた、かの人への対抗意識を刺激されたのだと思う。
あちらが新婚の時しかできない勢いで突っ走るなら、こちらは、歳月を重ね円熟した夫婦にしかできない愛の交歓ってヤツを見せてやろうじゃないかと(実際に見せる訳じゃないが)。付け焼刃や、表向きを真似しただけじゃ、到達し得ない愛の境地ってのが、あるんだぜと、心の中で考えていた自分がいる。
こんな風にすぐムキになっちまう俺の性根は、実のところ、まだまだ若造の域を出てないのかもしれないが…気概を保ち意地を張るのも男の本懐だぜ。
それと、これは、俺の憶測だが…俺が刺激を受けたのと同様、実は、お嬢ちゃんも、娘夫婦の熱々ぶりに、負けてられないと刺激を受けたのではないかと思うんだ、俺は。そう思うと、いつもは恥ずかしがりやで慎み深いお嬢ちゃんが、今夜はあれほど大胆にアグレッシブに振舞ってくれたことにも、うなづける。
もっとも、これは、俺には大歓迎な変化なのだが。
俺はまだまだ能動的で積極的で活動的なSEXをお嬢ちゃんと存分に楽しみたいからな、青いと言われようとも。
そういう意味で、娘夫婦の存在は、俺には、思ってもいなかった点で重要な存在になりそうだ。
闘争心を煽る、という意味でなく、いい意味で、お互い、意識しあい、張り合い、刺激しあう関係があると、停滞とかマンネリとか慣れから来る倦怠ってものと無縁になれる。
俺とお嬢ちゃんとの関係は倦怠とはほど遠いが、それでも、俺たちの仲を新鮮に保つ新たな要因や刺激は、歓迎こそすれ、忌避する理由は微塵もないからな。
それは、きっと、クラヴィス様も同様だろう。
口では「焦っていた」と言っても、そして、それは率直な本音だったとしても、クラヴィス様も、俺たち夫婦の存在ー少し先を走る目指す目標がいるのは、多分、いい刺激になるはずだ。
さて、その観点からみて、今のセックスはどうだったろう?俺には、至極満足の行くものであったが、クラヴィス様のはるか先を走るという領域までは達してないような気がする。これでは、せいぜい半歩先、という所か。先達としては、少なくとも、百歩先くらいは歩んでいたい。
そこで俺は、問いかけの言葉は用いずにーセックスの後「良かったか?」なんて尋ねる男は愚の骨頂だ、女性は思いやりから5割増しかそれ以上の評価をくれることが多いのだし、女性が満足したかどうかなんて、態度でわかるものだろう?ーお嬢ちゃんに、己の感慨を述べることで、更なる先を目指す試みに入る。
「お嬢ちゃん、今、俺は、最高に幸せで、満ちたりた思いなんだが…」
「はい、オスカー様、私も、とっても幸せです…」
「そこでだ、お嬢ちゃん、俺は、今、深い満足を味わったからこそ…もっと、また、別の味わい方で、お嬢ちゃんをもらいたいんだが…」
言いながら俺は、腹の上に載せていたお嬢ちゃんの体を持ち上げると、既にすっかり回復している男根の上に、ゆっくりと彼女を下ろしていった。
「ああ…」
俺のものが姿を消すにつれ、彼女の秘裂から、俺の精と彼女の蜜の混じったものが溢れでて、俺の太腿まで滴った。根元まで納めきった俺は、今は、動きを廃しひたすらに密に接することで、彼女との一体感を堪能する。
「あ…んんっ…オスカー様の、また、もう、こんな…」
お嬢ちゃんは、少し苦しそうに眉を寄せた。俺の回復ぶりに驚きつつ、達してすぐの、まだ昂ぶったままの秘裂を貫かれたせいか、熱っぽい吐息をこぼす。
「ああ、俺は、お嬢ちゃんが、かわいくて、愛しくてたまらないから…きりなく、君を欲してしまう…」
俺は、お嬢ちゃんの腰を抱えながら、ゆっくりと、粘つくように腰を使いはじめる。
「あ…ぅうん…それは私も同じ気持ち…でも…こんなにしてもらったら、私、また、すぐ、おかしくなっちゃう…オスカー様…いい?私…はしたなく、乱れちゃっても…」
「そんなお嬢ちゃんが、かわいくてたまらないんだぜ、俺は…」
俺は、全き本音を口にした。お嬢ちゃんが、悩ましげな表情で、甘えるように、ねだるように、乱れていいかと、俺に問うてくる。この瞬間、俺以上に幸せな男など、この宇宙に存在しないと、俺は、きっぱり断言できる。俺は、たまらなくなって、お嬢ちゃんを抱き寄せ、口付けた。そして、突き上げはせずに、腰で円を描きはじめる、徐々に動きを大きくしていくと、お嬢ちゃんが「あぁ…」と満足そうな吐息をつき、自らも、小さく腰を前後にゆすり始めた。
「かわいいぜ、お嬢ちゃん…さ、お嬢ちゃんも、もっと腰を振ってごらん、もっと淫らに…欲するままに…」
「ん…んんっ…」
お嬢ちゃんは、慣れぬ動きながらも、懸命に自らも官能を昂ぶらせていく。
と、お嬢ちゃんは、ふんわりと俺に覆いかぶさるように口付けてき、少し、顔をあげると、俺の頬を小さな手で撫でながら、艶めいた声で、こう訴えてきた。
「オスカー様、私ね…今、ディーの気持ちも、クラヴィス様のお気持ちもすごく、よくわかる、私も同じだから…私、オスカー様を強く愛するほどに、オスカー様に、こうして、熱く甘やかに愛される程に、私も、大切なオスカー様に、私は何をしてあげられるだろうって、思うの。オスカー様の笑顔を、オスカー様のお喜びになる様子を思い浮かべると、何でもできる、頑張れるの…オスカー様が好きなの、オスカー様に喜んでいただきたいの…」
こんな健気な、いじらしい睦言を俺に紡ぎながら、お嬢ちゃんは、少しづつ、腰の動きを早めていく。
「お嬢ちゃん…俺も同じだ…君を愛しているから…」
俺も、お嬢ちゃんの動きに合わせるように、いや、それよりは少し早いピッチで、突き上げる動きを加え始める。
「いつも思ってる…俺は、お嬢ちゃんに何をしてやれる?お嬢ちゃんの喜ぶ顔が見たい、いつも、いつでも…」
「ああ…オスカーさま…」
お嬢ちゃんが俺にしなだれかかるように抱きついてくる、俺は、その華奢な身を思いきり抱きしめかえす。
俺にはお嬢ちゃんがいてくれる、お嬢ちゃんも、俺と深く熱くこなれて円熟味を増した愛の交歓を心から望んでくれている、こんなに心強いことはない。俺たちの想いは双方向、互いに互いへの想いは無限に重なりあっていくのだと、素直に信じられる、この信頼こそが俺たちの宝、俺たちが想いを重ね合わせて育み、手にした果実だ。長い時間を経て、心通わせる歳月があって、初めて手にできる喜びというものは、確かにあるのだ。
「だから…君の歓びの顔を俺に…俺だけに見せてくれ、何度でも!」
俺は、思い切りよく彼女を下から突き上げた。
俺は、彼女の顔が官能の喜びに満ちていく様子に心躍らせながら、再び、彼女を高みへと導くべく、動きを早めていった。俺も、君とひとつにつながれて嬉しく幸せでたまらない、その気持ちが、きちんと表せているように、そして、その気持ちが君に伝わっていますようにと、願いながら。
WEBでは久々のあまあまシリーズ(同人誌では書いてましたが)いかがでしたでしょうか?
と、いいつつ、あまあまシリーズの中ではスピンオフ的な位置づけのもう1組のカップル・クラ×ディー絡みのお話ですが、最後まで見ていただけたら『ああ、やっぱり、いつものオスアンだ』と思っていただけたのでは?と思ってます。
百神の連載を終えて、ちょっと軽めのコメディを書きたいと考えまして、コメディと言ったら「キザだけど余裕のないオスカー様」が当サイトでは定番ですので(笑)そういう楽しいお話なら…と思いついたのが、娘夫婦のクラ×ディーを絡ませることでした。なんたって、オスカー様からみたら、クラヴィス様みたいなお婿さんは、やりにくい&扱いにくいこと、この上なしですから。
でも、ここで、ふと、私は考えました、オスカー様から見たら、クラヴィス様みたいなお婿さんがやりにくいように、お婿さんから見たら、オスカー様みたいな人が、嫁の父だったら…これは、嫌なんてものじゃないだろうと(笑)比べらたら、たまりませんし、普通の男は戦わずして敵前逃亡でしょう。夫が父を超えることなんて、まず、ありえませんから。無意識にうちに、父と比較されては、嫁に失望され、幻滅され続ける結婚生活…考えるだに嫌すぎるったら、ありませんね(苦笑)
でも、幸いなことにクラヴィス様には、この心配はありません!見た目も能力も声のよさも(笑・ちなみに作中のクラ様の台詞は、塩沢ボイスを想定してます)遜色がない上に、オスカー様から見たら、先輩であるという立ち居地も幸いします(これが、同じ守護聖さまでも年少組だったら、やっぱり「オスカー様には敵わない=最初から負けてる」感がどうしても生まれてしまったでしょう)、しかも、実は内面の熱いクラヴィス様なら、オスカー様に負けじとばかりに、対抗意識バリバリで、理想の愛・理想の結婚生活目指して少々極端なまでに突っ走ってくれるのではないか、そうだとおもしろいなーと思って、このお話ができあがりました。
でも、オスカー様夫妻は、年季の入った元祖・ベテラン・ラブラブカップルですから(笑)娘夫婦のアツアツぶりも、自分たちの愛をより深化させる材料にしてしまうという(笑)最後は、定番あまあまEDで締めくくってみました。
百神での2人のHが初々しくおぼこいモノだったので、練れたカップルらしい、濃厚なHシーンを(私が)描きたかったってのも、あります(笑)
ちなみに、ディーが、オスカー様みたいなステキなパパがいて、ファザコンにならないのは、オスカー様が、どこまでもリモちゃんまっしぐらで、娘すら入り込む余地がないからです(笑)娘のディーから見ると、パパ・オスカーは理想の夫で、ママ・リモは理想の妻で、ディーはパパママ二人一組=1単位で、理想のカップルと捕らえてますから、ファザコン・マザコンならぬ両親コン、とでもいうのが、ディーの根幹です。
多くの物事には多面性がある、だから、視点を変えると生じる物語も違ってくる、と私は考えてますが、このお話は、その典型になりました。
ちなみにタイトルのStepは「オスリモが段階を踏んでどんどんいい夫婦になっていったように、大事にStepをあがっていけばいいんだよ」という娘さん夫妻へのエールの意味合いと、オスカー様とクラ様の義理の親子関係(Stepfather/Stepson)を引っ掛けてみました。お楽しみいただけたら、幸いです。
それと、余談ですが、同日・同時刻ごろのクラ×ディー夫婦の様子も考えていたので、ラストに書き足そうかとも思ったのですが、オスアンとしての物語の中心点がぼけるので、これは、割愛しました。もし、ご要望があれば、オスカー夫妻辞去後の娘夫婦の様子をスピンオフで書いてもいいかななんて思ってます。